日本語版 v1.3.3 · fc-guide
#悪役キャンペーンの形
目次
悪役キャンペーンは一つのジャンルではない。誰が鏡を持っているかによって、まったく別物になる。
#導入断片 — 三つの席
GMは地図の上に三つの石を置いた。
黒い石は魔人PCたちが占めた。赤い石は英雄NPCたちの本陣だった。白い石は、まだどちら側でもない村の上に置かれた。
「一つ目の形なら」とGMは言った。「あなたたちは黒い石です。赤い石は私が動かします。」
「二つ目の形なら?」とプレイヤーが尋ねた。
GMは黒い石一つと赤い石一つを同じ区域に置いた。「一つのパーティの中に、別の答えがあります。」
「三つ目は?」
GMは黒い石と赤い石を互いに向かい合わせた。「そのときは勝敗より合意のほうが大切です。どちらも人が座った席ですから。」
白い石は最後まで動かなかった。皆がその村を見た。どの形であれ、結局は誰かがそこを通り過ぎなければならなかった。
#形A:全員悪役PC
PC全員が悪役か、魔道に傾いた人物である。GMは英雄NPC、被害を受けた共同体、競合する悪役、世界の反作用を担う。
適した問い:
- 悪役たちが互いに異なる暗面を持つとき、同じ勢力を保てるか。
- 世界を変えようとする名分が、どこで私利私欲に変わるのか。
- 英雄NPCは悪役PCたちを止められるか。
注意点:
- 勝利目標が単なる破壊になると、すぐに浅くなる。
- 内部の対立がプレイヤー間の対立に飛び火しないよう、合意が必要だ。
- キャンペーンの終わりに何が残るのかを決めておく。
#形B:混成パーティ
悪役PCと英雄PCが同じパーティにいる。共通の敵、より大きな脅威、古い約束、血縁、取引が彼らを結びつける。
適した問い:
- 同じ目標のために、どこまで異なる方法を許せるか。
- 英雄PCは悪役PCを救おうとするのか、利用しようとするのか、監視しようとするのか。
- 悪役PCは英雄PCを弱点と見るのか、最後の絆と見るのか。
注意点:
- 英雄PCが譲歩ばかりし続けると、英雄の役割が消える。
- 悪役PCが場面を奪い続けると、パーティが崩れる。
- パーティを維持する理由を、セッションごとに確認すべきだ。
#形C:敵対プレイ
一方は英雄、一方は悪役に分かれる。この形は最も強いが、最も慎重さを要する。
適した問い:
- 同じ地域を二つの勢力がどう違うふうに変えるか。
- 情報戦と交渉が戦闘より先にどんな痕跡を残すか。
- 最後の対決で、勝敗より大切な選択は何か。
注意点:
- プレイヤー間の信頼が十分なときだけ使う。
- ルール上の争いがそのまま感情の争いになりやすい。
- 秘密の情報は、面白さを生むのにちょうど足りるだけ隠す。
#形D:堕落キャンペーン
最初は英雄または中立のパーティとして始まるが、長期キャンペーンの途中で一部または全員が暗面に傾くことがある。
適した問い:
- 勝利のために用いた方法が、次の危機の原因になるか。
- PCの信念が、セッションごとに少しずつ別の意味になっていくか。
- まだ戻れる名前と人が残っているか。
注意点:
- GMが一方的に堕落を宣告しない。
- プレイヤーが自分のキャラクターの変化を語れなければならない。
- 帰還の可能性を閉じるか開くかは、あらかじめ合意する。
#形E:悪役勢力運営
PCが邪教、傭兵団、山賊連盟、禁忌研究会、闇市場、怨霊教団のような勢力を運営する。細部の数値は co の既存の勢力・領地・邪教ルールを参考にするが、本巻は新たな行動表を作らない。
適した問い:
- 勢力が大きくなるほど、PCの本来の目標はどう変質するか。
- 追従者はPCを信じるのか、恐れるのか、利用するのか。
- 英雄たちは勢力を解体しようとするのか、交渉しようとするのか、内部を分断しようとするのか。
注意点:
- 勢力運営が帳簿だけを残すと、暗面が弱くなる。
- 追従者も顔と名前を持つべきだ。
- 勝利の代償は、地図と人の間にともに残らなければならない。
#形の選択表
| やりたいキャンペーン | 推奨される形 |
|---|---|
| 魔人たちが世界を揺るがす逆転劇 | 全員悪役PC |
| 英雄と悪役の不安定な同盟 | 混成パーティ |
| 二つの勢力の戦略的衝突 | 敵対プレイ |
| 英雄がゆっくり崩れていく悲劇 | 堕落キャンペーン |
| 邪教や闇市場のような組織ドラマ | 悪役勢力運営 |
暗面キャンペーンの形は、地図より席の配置に近い — 誰が誰を見られるかが、すべてを変える。