日本語版 v1.3.3 · fc-doc

#戦国妖魔生態

目次

本巻の基準時代は戦国だ。平安と江戸と現代はすべて、この中心軸を解釈するための補助の鏡だ。


#導入断片 - 戦争の後の草

城の下の野原には春が来ても草が遅く生えた。

農夫たちはそれを、血が多く染み込んだ土だからだと言った。僧侶たちは葬礼が遅れたからだと言った。軍卒たちは何も言わなかった。彼らは夜ごとに野原で自分の名を呼ぶ声を聞いていたからだ。

ある日、若い草が一斉に芽吹いた。ところがその葉先には、露ではなく小さな歯が結ばれていた。牛がその草を食むと、口の中で槍の折れる音がした。

その野原はその年から馬を食わなかった。人の足跡だけを選んで食った。


#香 - 戦国は妖魔にとってあまりに良い時代だ

戦国時代は人間にとって災いだが、妖魔にとっては餌が溢れる時代だ。戦争は怨みを生み、飢饉は餓鬼を呼び、廃城は甲冑と名のない死を残す。山道と国境は不安定になり、村は守られず、霊界の門は閉じる隙がない。

しかし重要な境界がある。戦争は人間が起こしたことだ。妖魔は戦争を利用し、戦争に反応し、戦争の後に残ったものを食うが、歴史的な戦争の原因を妖魔に帰さない。


#法 - 戦国妖魔の発生源

発生源妖魔の様相推奨等級
戦場餓鬼、怨霊、甲冑怨霊、戦場鬼卒-将
廃城甲冑、塗壁、付喪神、城跡の主練-将
山道天狗、山姥、鎌鼬 (かまいたち)、道迷わせの怪異卒-将
飢饉の村餓鬼、食人鬼 (じきにんき)、泥田坊、化け猫卒-練
川と渡し河童、船幽霊、海坊主、名を食う水鬼卒-将
神社・寺怨霊、封印妖魔、祟り神型の変質練-主

#運用 - 戦場と村を分けよ

戦国妖魔は二つの部類に分けると使いやすい。

部類特徴場面
戦場妖魔暴力、屍、甲冑、命令、敗残兵に縛られる。戦闘・追撃・城門防衛
生活妖魔井戸、田、倉、山道、家族、名に縛られる。調査・交渉・解消

戦場妖魔だけを使うとキャンペーンは暗くなり続ける。生活妖魔を混ぜれば、妖魔が人々の日常にどれほど近いかが見える。


#霊界の門

戦国の門は、よく管理された祭壇よりも破れた布に近い。戦闘が終わった城門、屍が積もった河川、敗残兵が通った山道、祭祀が絶えた神社が小さな門になる。

門の状態効果
漏れる門卒・練の妖魔が繰り返し出現する。
破れた門将級の妖魔が領域を作る。
名の付いた門怪談が付き、時が経っても閉じない。
守る門天狗・木霊・守護妖魔が人間の接近を阻む。
食う門怨霊・餓鬼が門周辺の名と屍を食う。

#派閥対応

勢力戦国妖魔生態に対する態度
カグラ藩戦場妖魔を討伐の名分とする。廃城・渡し・戦場を軍事的に掌握する。
比叡連怨霊と餓鬼を戦争の業と見る。葬礼と封印を重んじる。
エンリョ館「なぜここでだけ繰り返されるのか」を問う。門の安定化と交渉を試みる。
尾羽山人間の戦争を避難所と餌とする。妖狐は敗残兵と商団の間に紛れ込む。
堺座妖魔の被害地域で物資と護符を売る。時には怪談を育てて利益を得る。

#結びの句

戦国の夜は戦争が終わった後に始まる。刀が止まった場所で、妖魔は食う名を選ぶ。