日本語版 v1.5 · zn-doc
#届かなかった手紙
目次
#香 — 届かなかった手紙
Fiction-Only — これらの手紙は断片である。冒頭、封、日付、開くはずだった手のどれかを欠くものが多い。
郵袋は、街道が通ったことのない社の床下で見つかった。開かれたものもあり、米糊で封じ直されたものもあった。三通は、墨が乾く前に焼けた家へ宛てられていた。配達人は袋の中にいなかった。草鞋だけがあった。
#表 — 手紙
| # | 手紙の断片 | ゆるい端 |
|---|---|---|
| 1 | 「母上、弟にあの櫛を継がせないでください。あの櫛は違う娘を覚えています。」 | 櫛はどの娘を戻そうとしているのか。 |
| 2 | 「尊き代官様、名を再び提出いたします。四番目の名は私の初めの一覧にはなかったことにお気づきください。」 | 誰が四番目の名を足し、書き手はなぜそれを言うのを恐れているのか。 |
| 3 | 「花嫁が月の出前に着いたら、雨戸を閉め、影にだけ挨拶してください。」 | 花嫁の後に何が来る予定なのか。 |
| 4 | 「私は鐘を売ったのではありません。鐘の後の沈黙を売りました。」 | 誰が沈黙を買い、どんな儀式に使うのか。 |
| 5 | 「あなたの息子は生きています。残念ながら、長く生きすぎています。」 | どんな条件が生存を不幸にするのか。 |
| 6 | 「左袖を返してください。右は私たちを許しましたが、左はまだです。」 | 誰の衣が二つの意志に分かれているのか。 |
| 7 | 「狐が私を欺いたのではありません。あなたより契約を正直に説明しただけです。」 | 人間は妖魔との取引の後ろにどんな契約を隠したのか。 |
| 8 | 「住職が読む前に焼いてください。彼は書かれる前の手紙に返事をし始めました。」 | 住職は予言者か、憑かれた者か、時間を横取りする者か。 |
| 9 | 「渡しで父を見ました。なぜ名前だけ葬ったのかと聞かれました。」 | 家族は遺体の代わりに何を葬ったのか。 |
| 10 | 「魚売りの帳簿は地図です。鯉を数え、借りを追ってください。」 | 商いの帳簿はどこへ続くのか。 |
| 11 | 「青い部屋を開けてはいけません。中の客は家より古く、その家は借り物にすぎません。」 | 家族でないなら、家の持ち主は誰か。 |
| 12 | 「私は金を受け取って自白しました。今、その支払いが偽金だったと自白します。」 | 誰が偽の自白のために代価まで偽造したのか。 |
| 13 | 「僧を送らないでください。前の三人は井戸に礼をし、自ら降りました。」 | 彼らは底で何を見たのか。 |
| 14 | 「我が主よ、あなたの印が、地図に現れることを拒む村で使われています。」 | 村が動くのか、地図が記憶を禁じられたのか。 |
| 15 | 「昨日生まれた子が古い合言葉を知っています。泣き声の中で聞きました。」 | 誰が赤子の泣き声から合言葉を待っているのか。 |
| 16 | 「果たし合いは受けます。ただし、あなたが選んだ立会人は拒みます。彼はすでに私の葬儀で証言しました。」 | 立会人は未来を見たのか、過去を偽造したのか。 |
| 17 | 「送られた鏡は部屋を正しく映します。戸口だけを除いて。」 | 消えた戸口があるのか、新しい戸口が現れたのか。 |
| 18 | 「お許しください。彼が顔を外した後では、殺せませんでした。」 | どの顔が外され、その下には何があったのか。 |
| 19 | 「年貢米は清い。袋が違う。袋を屋内で寝かせるな。」 | 収穫後の袋に何が付いているのか。 |
| 20 | 「経を九度写しました。写すたび、一行ずつ増えます。」 | 誰が経を足しており、十度目には何が起こるのか。 |
| 21 | 「囚人は、自分は中の男ではなく檻だと主張しています。」 | 狂気か、比喩か、文字通りの縛りか。 |
| 22 | 「割れた面を北の蔵へ持ってきてください。役者は連れてこないこと。」 | なぜ演者を役から遠ざける必要があるのか。 |
| 23 | 「あなたの娘がこの手紙を隠してほしいと言いました。彼女は冬から死んでいたので、私は従いました。」 | 誰が頼みを届けたのか。 |
| 24 | 「雨が庭にあなたの名を書きました。朝には綴りを直していました。」 | 雨はどの名を使おうとしているのか。 |
#表 — 欠けた部分
| 欠けた部分 | 問うためのこと |
|---|---|
| 差出人なし | 体を持たない伝言で誰が得をするのか。 |
| 宛先なし | 誰が正しい受取人になろうとしているのか。 |
| 日付なし | 遅すぎたのか、早すぎたのか、毎年送られるのか。 |
| 破れた封 | 秘密が破られたのか、破られたように見せたのか。 |
| 奇妙な筆跡 | 手は変装し、借りられ、憑かれ、訓練され、あるいは死んでいるのか。 |
#運用 — 手紙の使い方
手紙は私的な圧力を目に見えるものにする。また、差出人、運び手、受取人、横取りされた場所という暗黙の経路を作る。シナリオはその経路のどこから始めてもよい。
手紙を使う時は、文面そのものが危険なのか、それが届いたと証明することが危険なのかを決める。同じ手紙は証拠、餌、謝罪、呪い、借り、招待、相続になりうる。
