日本語版 v1.3.3 · ex-chapter-index
#メタと権威
目次
Summary. ex3 第00章フォルダの入口である。
#導入断片 — 黒い表紙の帳面
雨の降る夕方、幕府文書庫の行灯は三度揺れた。若い記録官シノハラは筆先を止め、いま受け取ったばかりの事件報告書を読み返した。渡し場から消えた荷担ぎ三人。濡れていない足跡。目撃者がみな同じ言葉を口にしたという箇所。
「あの老人は最初から倉庫の主でした。」
シノハラは顔を上げた。「目撃者が嘘を合わせたのですか?」
向かいの老いた監察は茶碗を置いた。「いや。みな同じものを見たのだろう。」
「ならばそのまま書かねばなりません。」
「そのまま書けば、明日の朝には渡し場に野次馬が集まり、明後日には退魔師を騙る者が集まり、三日後には藩の一つが幕府は何を隠しているのかと問うてくる。」
シノハラは筆を握る手に力を込めた。「では、この帳面は嘘なのですか?」
老いた監察は黒い表紙の書物を押し出した。「違う。この帳面は真実がどこまで卓上に載せてよいかを定める書だ。」
外では雨音が静まりつつあった。シノハラは報告書の題を消した。新しい題は短かった。渡し場騒動。死傷なし。 彼はそのとき初めて、この書の第一章が事件を説明する場所ではなく、事件を扱う権限と範囲を定める場所であることを知った。
#香 — 書を開く帳面
第一章は事件ではなく、書の取っ手である。ここで読者は、江戸異聞録が新しい法典ではなく、すでにある法を別の時代の場面として読ませる手引きであることを確認する。
#法 — 章の使用
- 全巻インデックスはルートに置き、範囲と互換性文書はこのフォルダで管理する。
- 新しい規則を追加するか判断する際は、まずこの章を確認する。
- 外部の巻と衝突した場合は、本編の法を維持し、ex3時代解釈の補強をデフォルト値とする。
#詳細文書
「書の第一章は扉を開く鍵であって、新しい錠前ではない。」