#日本の小神 — 神性2
目次
Canon — 小神タイプ。 小神は名のある個別データよりもタイプとして扱う。村ごと・山ごとに異なる小神がおり、GMが即席で生成できるようにテンプレートを提供する。
#香 — 我が村の神
村に入る者は初めて見る神社にお辞儀をする。名は知らない。ただ「この村の神」である。神社に入ると老婆が一人座っている。村の人でなければよく見えない顔だが、神社の隅で動いている。
その老婆は神である。あるいは神の影である。村が穀物を植え、歌を歌い、生まれ死ぬとき、彼が共にいる。村が消えれば彼も消える——あるいは別の村へ渡る。
小神は名があっても大きくない。氏神の名は普通「○○村の氏神」と呼ばれる。その「○○」がすべてである。
「その村へ行こうとするなら、まず鳥居に挨拶せよ。見えざる者が先にあなたを見る。」——民間の諺
#法 — 小神共通規則
- ベース職業の主経路: 民衆3〜5段 / 巫女2〜4段 / 僧侶2〜3段。
- 日次恩恵: ドメインごとに2回。
- 再臨: 毎日の小規模な奉献 + 月1回の村の祭祀。
- 本社がない — 当該の村・山の小さな神社一つがすべて。
#タイプ1 — 氏神
#香
村・氏族の土地神。 一地域に一柱、代々その地域の祖先と絡み合っている。住民が神社に集う場に常にいる。
氏神は村そのものである。氏族の祖先が代々彼に名を借り、新しい子が生まれれば彼の加護を受ける。外部の者が村に入るとき、その村の氏神の許しがなければ本当の意味で「入った」ことにはならない。
「氏族は土地を捨てられても、土地は氏族を覚えている。」——氏神伝承
#法
#タイプテンプレート
- 神性: 2
- ドメイン: 1(当該地域・氏族の名) + 1(当該地域の特産: 農・漁・林・鉱業のいずれか)
- 権能:
- 地域 → 境界の外から来る脅威の探知・警報。
- 特産 → その産業の豊凶を左右。
- ベース: 民衆3〜5段(地域の老婆・村長・巫女)。
- 遭遇条件: 村の祭祀・困りごとが生じたとき。
#名のある事例3種
| 名 | ドメイン | シナリオフック |
|---|---|---|
| イシノ氏神 | イシノ村 ・ 農耕 | 村が干ばつに見舞われ、PCに雨乞いの祭を頼む。 |
| ヤマシロ氏神 | ヤマシロ東の氏族 ・ 織物 | 氏族内の相続争い——「真の長男」を見定めてほしい。 |
| フナバシ氏神 | フナバシ村 ・ 船の建造 | 新たに建造した船の進水式に祀る神が助けを拒む。 |
#タイプ2 — 産土神
#香
個人の出生地の守護神。 一人が生まれた土地の神。生涯その人に付き従うが、直接の助けを与えるより見えない保護を提供する。
あなたが遠くへ去り数十年を暮らしても、故郷の地に再び足を踏み入れる瞬間——あなたの産土はあなたを即座に見分ける。 名を呼ばなくても。
「生まれた土地は、死んで還っても、あなたを忘れない。」——産土伝承
#法
#タイプテンプレート
- 神性: 2
- ドメイン: 1(当該の出生地) + (選択)1(家系の祖先の影響)
- 権能:
- 出生地 → 出生地内の一つの判定に片目固定10。
- 家系 → 家系・血統関連の判定を自動成功。
- ベース: 職業なし(純粋な神格)または民衆1〜3段。
- 遭遇条件: PCが自らの出生地に久しぶりに戻ったとき。
#名のある事例
- オオサカ生まれの産土神 — PCのうちオオサカ出生者に付与。オオサカの中で決定的な瞬間に1回、片目固定。
#タイプ3 — 小山の主神
#香
小さな山・丘・岩の主。 有名な山の大神の下に無数の小さな主神たちがいる。
この主神は自分の山の外に出ない。山を登る者に道を示したり、彼が採った薬草一掴みをとりわけ効き目よくしたり——小さいが明確な好意を施す。
#法
#タイプテンプレート
- 神性: 2
- ドメイン: 1(当該の小さな山・丘の名) + (選択)1(その山の特殊な資源)
- 権能:
- 山 → 山の内部の地理・地形の判定を自動成功。
- 資源 → その資源の需給・品質を調整。
- ベース: 民衆2〜4段(山中の隠者・薬草採り・石工)。
#名のある事例
| 名 | ドメイン | シナリオフック |
|---|---|---|
| タカオ山の主神 | タカオ山 ・ 紅葉と薬草 | 山に入ったPCへの道案内または試練。 |
| イワネ山の主神 | イワネ山 ・ 石材 | 石工のPCの採石に介入。 |
#タイプ4 — 池・沼・井戸の主神
#香
小さな水域の神。 有名な河川は中神・大神だが、村の井戸や小さな池は小神規模。
これらの主神は静かで保守的である。誰かが彼の水を汚せば3日のうちに病が現れる。彼の水を貴ぶ者には、清く、甘く、絶えることなく与える。
#法
#タイプテンプレート
- 神性: 2
- ドメイン: 1(当該の水域) + (選択)1(水域の色・伝説)
- 権能:
- 水域 → 水域の内部のすべてを知ることができる(水中の対象の探知)。
- 伝説 → 伝説的性格の特殊効果(清い水 → 治癒 / 黒い水 → 呪い)。
- ベース: 巫女3〜5段。
#名のある事例
- サラサワの主神 — 「清い水のサラサワ」と呼ばれる池の神。ドメイン: 「サラサワ池 ・ 治癒の水」。病んだ者がその水を飲めば回復する。
#法 — GM用の小神生成手順(60秒テンプレート)
- 場所の指定: 「○○村」 / 「○○山」 / 「○○池」など具体的な名。
- ドメイン1個の確定: 場所の名そのもの。
- ドメイン2(選択): 場所の特産・特色のいずれか。
- 権能: 各ドメインごとに1個、「その場所の中でのみ確実なこと」として。
- ベース職業: 民衆3〜5段を推奨。
- 遭遇フック: 「この神が今PCに話しかける理由は何か?」
#香 — 小神の使い方の知恵
小神はどんな場所にも皆いると考えてよい — 日本神道の基本前提。しかし物語に必要な場所にだけ配置せよ。八百万の神をすべてデータ化すれば読者が疲れる。
小神は現人神・祟り神の代わりに使う簡便カードである。一場面・一権能・一消尽。大きくない。ただいる間だけは、その座を守る。
「一つの村に一つの屋根、一つの山に一つの名 — 小神はそこに留まる。」