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#日本の微神 — 神性1

目次

Canon — 微神タイプ。 日本神道の「八百万の神」概念で実際に大多数を占めるのが微神である。ほぼすべての空間・道具に宿りうる。


#香 — 手のひらの上の神

台所の柱に一枚の紙が貼られている。小さな鏡が壁に掛かっている。敷居に桃の枝が置かれている。

その一つひとつが神の座である。 名を呼ばなくても、あるという事実だけですでに機能する。朝に家を出る者が通りすがりに門神へ頭を下げ、夕に入る者が台所神へ水一杯を捧げる。それだけである。それだけでその部屋に穢れが入れない。

微神は見えないがいる。家主が死に家が廃屋になっても、その部屋に残るある気配があれば——その気配の名が微神である。

「家を守るのは屋根でも壁でもない。その間に宿る小さなものたちである。」——民家の格言


#法 — 微神共通規則

  • ベース職業の主経路: おおむねなし(純粋な神格)。あるなら民衆1〜3段。
  • 日次恩恵: ドメインごとに1回。
  • 再臨: 毎日の明け方、小さな奉献(水一杯・米一掴み)があれば回復。
  • 戦闘力: ゼロ。戦闘判定に神性の介入は不可。

#タイプ1 — 台所神(火伏せの神)

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台所の火を司る神。 日本の民家のほとんどの台所の柱に小さな符 ・ 神棚として祀られる。

三宝荒神(三宝荒神・サンボウコウジン) — 仏教 ・ 神道 ・ 陰陽道が混ざった複合神格。台所神の最も一般的な名。三つの顔を持つ荒々しい形相で描かれるが、家の中では静かに働く。

「台所に火があるかぎり、その家は生きている。」——民家の諺

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  • 神性: 1 / ドメイン: 1(当該の台所の火)
  • 権能: 火の鎮め — 台所で火災が起きる判定を自動失敗(つまり火災が起きない)。一日1回。
  • ベース: 職業なし、または民衆1段(老婆・主婦)。

#GMノート

台所神は見えない家事の守護者。目立たないが、家が焼けずにすむのはこの神の力があるからだと民間では信じられている。家を焼くシナリオなら「三宝荒神が今日は座を空けた」という暗示が良い。


#タイプ2 — 門神

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家 ・ 村 ・ 寺院の門に留まる境界神。 穢れが入れないよう防ぐ。

大門に桃の枝を吊るしたり、双符を貼ったり、注連縄を巡らせれば、その場が門神の座になる。この世とあの世、内と外、清浄と穢れ — すべての境界に門神がいる。

「門に入るには名を告げねばならない。名が穢れていれば門が自ら閉じる。」——門神伝承

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  • 神性: 1 / ドメイン: 1(当該の門・境界)
  • 権能: 境界宣言 — 門を通過しようとする穢れ・祟りの存在1体の通過判定を自動失敗(一日1回)。
  • ベース: 職業なし。

#名のある事例

  • 大寺院の門神 — 延暦寺・東大寺などの大寺院の門に祀る特別な門神。神性が2まで上がりうる(流動)。

#タイプ3 — 道祖神

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道の守護神。 村と村の境界 ・ 分かれ道 ・ 道端の石に留まり、旅人と巡礼者を守る。しばしば夫婦の形の石として彫られ、道端に立っている。

孤独な旅人は分かれ道で道祖神に祈る——「どの道を行けば無事ですか。」 答えが来ることは稀だが、答えのない答えが正しい道でもある。

「迷った者は分かれ道の石に座れ。石が先にあなたを知る。」——旅人の諺

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  • 神性: 1 / ドメイン: 1(当該の分かれ道・道の区間)
  • 権能: 道案内 — その区間の道に迷わない。旅の判定を1回自動成功。
  • ベース: 職業なし。

#GMノート

道祖神は旅シナリオの補助。道に迷ったPCが分かれ道に着いて道祖神に祈ればヒント1個。道祖神が破壊されればその道が呪われた道になる(妖魔の遭遇率上昇)。


#タイプ4 — 井戸神・便所神・倉神

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家庭内の生活空間の微神たち。 最も日常的で、最も目立たない神々。

#井戸神

  • ドメイン: 「この井戸の水」。
  • 権能: 水を清く保つ。穢れた物質が混ざれば即座に分かる。
  • 注意: 忘れられれば井戸が濁り、さらには「祟り井戸」へ転換しうる。

#便所神

  • ドメイン: 「この便所」。
  • 権能: 便所から来る病(伝染病など)を遮断。
  • 民俗: 日本に「便所神は実は美人」という伝承。シナリオ的に活用可能。

#倉神

  • ドメイン: 「この倉の穀物・物資」。
  • 権能: 物資の量と質を変わらず保つ。
  • 戦国時代の有用度: 兵糧管理において非常に重要

#タイプ5 — 器物神

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古い道具に宿る神。 主を守る剣、雨を防ぐ傘、100年経った茶釜。道具が古くなれば霊が宿る——その宿りが好意的なとき器物神になる。

注意 — 付喪神と混同禁止。

#法 — 境界規則(Canon)

  • 付喪神coの範疇。古い道具が妖魔へ転換した状態。敵対的または中立的。
  • 器物神(微神)は古い道具に宿る友好的・生活補助の神。妖魔ではない。

同じ現象に見えるが性格は正反対。 GMは道具に介入するとき、この二者のうちどちらなのかをまず決定しなければならない。二者が同時に一つの道具に宿ることはない。

#器物神テンプレート

  • 神性: 1 / ドメイン: 1(当該の道具 ・ 「○○の○○」)
  • 権能: 道具の自覚 — その道具が破損する判定を自動失敗(一日1回)。
  • ベース: 職業なし。

#法 — GM用の微神生成手順(30秒テンプレート)

  1. 空間・道具の指定: 「この台所 ・ この門 ・ この井戸 ・ この剣」など。
  2. ドメインの確定1個: その空間・道具の核心機能。
  3. 権能1個: 「その中で起きる小さな事故を防いでくれる。」
  4. ベース職業: ほぼ常になし
  5. 奉献頻度: 毎日の小さなもの

#香 — 微神の使い方の知恵

微神をシナリオの中心に置くな。微神は背景の微細なトーンを作る用途。読者が一度認識して通り過ぎればそれでよい存在。

ただし、微神が破壊・消失するとき大きな波動が来る。古い村の台所神が忘れられれば、3年のうちにその村で大きな火災が起きる——これはシナリオフックである。

PCが微神に祈ることは低コスト・小さな利得の行為。濫用しないこと(権能は一日1回)。


#法 — 微神タイプ要約

タイプ場所代表的な権能
台所神台所火の鎮め
門神門・境界境界宣言
道祖神分かれ道道案内
井戸神井戸清さの維持
便所神便所病の遮断
倉神物資の維持
器物神古い道具道具の自覚(破損防止)

#香 — ひと言

「八百万の神が多いと言うとき、その八百万の大部分が微神である。」