日本語版 v1.3.3 · fc-about

#この本について — 日本剣豪列伝 (日本劍豪列傳)

目次

一振りの刀が卓の傍らに置かれている。古い刀だ。この本は、その刀の主であった者たちの物語である。


#この本が収めるもの

十二人の剣豪彼らが遺した流派。日本の刀が代々受け継がれて作り出した人々の系譜を載せる。

本巻は百科ではない。すべての剣豪を網羅するわけではない。その代わり — 一人ひとりをもう少しゆっくり見る。彼らの一日、彼らの決闘、彼らの最後の呼吸。歴史の記録に残ったものと、後世が上塗りした伝説。そしてゲームの卓の上に置かれるとき — 彼がどんな敵になり、どんな師になり得るか。


#この本が二重の顔を持つ理由

混世霊妖譚の他のfcは主に一つの方向を向く。

  • fc01 神性記 — ルールとデータ(法)
  • fc02 戦国風土記 — 読み物資料(香)

本巻fc03は両方を載せる。各剣豪の章は:

  1. 小説導入 — その剣豪が登場する一場面。短く、具体的に。
  2. 歴史 — 出生・修行・流派創始・決闘・最期。
  3. 実際の話 — 記録に残った逸話。
  4. 夜話 — 伝説化された物語 · 後世の文学・映像。
  5. 主級シート — 活力・戦力・防備・技能・技法。あなたの卓にそのまま載せられる数値。
  6. 剣豪と戦うなら — 相性・弱点・勝利条件。
  7. 剣豪を師として仰ぐなら — 接近・試練・修業・報酬。

卓の上ではデータとして使い、卓の外では読み物として使う。二つの用途。


#時代範囲

平安末期(弁慶・義経 — 名簿のみ)から戊辰戦争(伊庭八郎 — 名簿のみ)まで、約700年。ただし本編12人の列伝は室町後期(1450頃)〜幕末(1868)の約400年に集中。

混世霊妖譚の基本舞台である戦国時代が中心だが、時代を越えた剣豪も収める。理由は — 剣豪は一つの時代の産物ではないから。戦国の刀が江戸で精錬され、江戸の刀が幕末で血を流した。この連続を一巻で押さえる。


#流派の扱い方針

co・ex2にすでにある流派はリンクのみ。再収録しない。

  • 香取神道流 · 柳生新陰流 · 示現流 (co)
  • ルール借用の注意: co「二刀流」は武蔵系の二刀流運用のためのルールスロットである。本巻は歴史叙述ではこれを二天一流と記し、一刀斎の伊東一刀流(一刀流系)とは別個に扱う。
  • 北辰一刀流 · 天然理心流 · 直心影流 · 小野派一刀流 · 朝鮮勢法 · 本国剣法 · リヒテナウアー流 · フィオーレ · デストレーザ · 唐刀集法 · 少林剣 · 武当剣 (ex2)

本巻で初めて紹介される流派はco フォーマットに合わせて免許・秘技技法を収録:

  • 鹿島新当流(鹿島新當流) — 塚原卜伝の流派。
  • 巌流(巖流) — 佐々木小次郎の自己流。

両流派とも fc03-03-00-new-schools.md にある。


#co-09-10 魔人転生との関係

本編シナリオ魔人転生(co-09-10)には五人の剣豪が英霊 × 魔人ハイブリッドとして登場する — 伊藤一刀斎 · 上泉信綱 · 塚原卜伝 · 佐々木小次郎 · 宮本武蔵。

本巻はこの五人を歴史原本バージョンで再収録する:

  • 魔人トレイト除去 — 単なる人間の剣豪としての主級。
  • 流派考証基準 — 特に塚原卜伝: 本巻は歴史原本基準で鹿島新当流(鹿島新當流)を使用する。co-09-10の表記は魔人化シナリオ用のゲーム変奏として扱う。
  • 技法の一貫性 — 佐々木小次郎の燕返しのように名が同じ技法は効果を歴史原本バージョンで(貫通などの超越効果を除去)。

二つのバージョンが共存する。GMは必要に応じて選択 — 本巻は歴史原本、co-09-10は魔人化変奏。


#この本がしないこと

  • シナリオ設計 — 各剣豪についての「戦うなら/仕えるなら」ヒントはあるが、完成したアドベンチャーはない。シナリオを組むのはGMの役割。
  • 流派の完全なマニュアル — 本巻の流派データはco フォーマット準拠の基本。流派内での段階別の深化 · 分派・派生などは扱わない。
  • 剣豪の個人的な人生のすべて — 本巻はに集中。家庭の事情・政治参与などは必要なときのみ。

#読み方

  1. 気になる剣豪がいればその章から開いてもよい。
  2. 時間順に前から読むと日本の剣の系譜が流れとして見える。
  3. 主級シートだけを見るときは各章の中ほどのセクションへ直行。
  4. 夜話はセッションの外でゆっくり。プレイヤーに雰囲気を伝えるのに有用。

#書いた者のひと言

彼らは皆実際に生きた。刀を取り、人を斬り、ある者は斬られず、皆結局死んだ。彼らが今も記憶される理由は — 彼らの刀の先に何かが付いていたからである。技術だけではない何か。そのものの名を、我々は剣豪と呼ぶ。

開いて、読んで、卓へ持っていけ。彼らの刀があなたのPCの前に立つ瞬間、あなたは日本の剣の歴史と向き合うことになる。