日本語版 v1.3.3 · fc-guide
#卓の合意と禁止線
目次
暗面プレイの最初の場面は邪悪な儀式ではなく、プレイヤーたちが何を扱うかを定める対話である。
#導入断片 — 始める前に取り出した鞘
GMはセッションを始める前に、黒い鞘を一つ卓の上に置いた。
「今日からこのキャンペーンは魔人PCを許可します。しかし、まず定めねばならないことがあります。」
修羅道を作ろうとしていたプレイヤーが笑った。「どこまでやってよいのか、ですか?」
「いいえ。」GMが言った。「どこまで扱うか、です。そして、どこで止まるか、です。」
浄土僧PCを担うプレイヤーがうなずいた。「私のキャラクターは英雄の側に残してよいですか?」
「それも定めねばなりません。このキャンペーンは互いを壊し合うゲームではなく、互いに異なる答えを最後まで見るゲームでなければなりません。」
黒い鞘はついに抜かれなかった。しかし、その日最も重要な武器はすでに卓の上にあった。
#合意すべき四つ
| 項目 | 問い |
|---|---|
| プレイ形態 | 全員悪役か、混合パーティか、英雄と悪役の対立か。 |
| 題材範囲 | どんな暴力、恐怖、裏切り、宗教の禁忌を画面に上げるか。 |
| 停止の方式 | 不快な場面が出たら、誰が、どんな信号で、どのように止められるか。 |
| 終結の方式 | 悪役PCが悔悟、没落、処刑、封印、逃走のうちどんな結末を迎えうるか。 |
この四つが定まっていなければ、悪役キャンペーンを始めない。
#暗面プレイ合意文
短い文で十分である。
このキャンペーンは三道六心の暗面と魔人職業を扱う。
PCの悪役行動はキャラクター内の選択であり、プレイヤー間の合意と尊重を壊さない。
妖魔PCは使用しない。
魔人装備データはfc07 05章に載るものだけを使用し、新たな職業・呪術・流派へ拡張しない。
不快な場面はいつでも止め、暗転処理するか別の題材に替える。
悪役の選択には世界の中の結果が残る。
文を長くする必要はない。重要なのは、全員が同じ文を聞いたという点である。
#世界内部の禁忌と卓の禁止線
混世霊妖譚の世界には、おぞましい出来事が存在しうる。しかし存在するという事実が、必ずしもセッションで詳しく描写せねばならないという意味ではない。
| 区分 | 運用 |
|---|---|
| 世界内部の禁忌 | NPCの恐怖、噂、記録、結果として提示する。 |
| 卓の禁止線 | 場面に上げない。必要なら別の題材に替える。 |
| 暗転処理 | 選択と結果だけを残し、過程の描写は省く。 |
| 後続確認 | セッション後に不快だった場面を短く確認し、次の範囲を調整する。 |
悪役キャンペーンは禁止線を試すゲームではない。禁止線を知り、その中で最も強い場面を作るゲームである。
#プレイヤー間の敵対とキャラクター間の敵対
混合パーティや敵対プレイでは、キャラクター同士が戦いうる。しかしプレイヤー同士が戦えば、キャンペーンは失敗する。
良い基準:
- キャラクターが隠した情報はあっても、プレイヤーが合意なしに騙されることはない。
- PC間の裏切りは可能だが、キャンペーン形態がそれを許すとあらかじめ定める。
- 一人のPCの悪役の選択が、別のPCのプレイ権限を奪わない。
- 場面の勝敗より、次のセッションに全員が戻ってこられるかがより重要である。
#結果責任
暗面プレイは悪行を選ぶ自由を与えうる。しかし結果が消えれば、暗面は軽くなる。
結果は必ずしも処罰である必要はない。より良い結果は痕跡である。
| 選択 | 残る痕跡 |
|---|---|
| 村を捨てた | 地図には道が残るが、その道で誰も挨拶をしない。 |
| 捕虜を利用した | 情報は得たが、次の捕虜は言葉を信じない。 |
| 邪教を立てた | 信奉者は増えるが、名が祈りと呪いの間で揺れる。 |
| 英雄を殺した | 敵は消えたが、その英雄の弟子が生まれる。 |
#GMチェックリスト
- 今日扱う暗面の問いを一つだけ選ぶ。
- 禁止線に触れる場面は結果中心で処理する。
- 魔人PCが選択できるようにしつつ、結果を消さない。
- 英雄NPCを道徳講義用ではなく鏡として使う。
- セッション後、次の回で続けて扱う題材と畳む題材を確認する。
黒い刀を抜く前に、まず鞘をどこに置くかを定めねばならない。