日本語版 v1.3.3 · fc-doc
#妖魔場面とd100ツール
目次
怪談場面は「何が出るか」よりも「何が先に異常になるか」から始まる。
#導入断片 - 黒い表
寺子屋の子どもたちは雨の日ごとに表を作った。
最初の欄には場所を書いた。井戸、橋、倉、墓、城門、山道。二番目の欄には音を書いた。泣き声、笑い声、太鼓、鐘、水音、ないはずの足音。三番目の欄にはしてはならないことを書いた。振り返らないこと、数えないこと、答えないこと、名を言わないこと。
遊びだった。
しかしある日、子どもの一人が三つの欄をすべて埋めた後、家に帰ってこなかった。表にはこう記されていた。
倉。笑い声。数えないこと。
それ以来、大人たちはその表を燃やせなかった。燃やそうとするたびに、倉の中で子どもの笑い声が一つずつ増えたからだ。
#香 - 三つの欄があれば怪談は立つ
怪談は複雑な設定なしでも働く。場所、兆候、禁忌さえあれば最初の場面を始められる。その次に妖魔の名、霊界の門、勢力介入を加えればキャンペーンのフックになる。
#法 - 素早い組み立て手順
- 場所を定める。
- 異常な兆候を定める。
- 禁忌を定める。
- 妖魔の餌を定める。
- 門との関係を定める。
- 介入する派閥を一つ定める。
#d100 怪談の種
| d100 | 種 |
|---|---|
| 01-05 | 井戸の中から、死んだ人ではなく生きている人の名が聞こえる。 |
| 06-10 | 廃城の甲冑が夜ごとに違う方位へ向き直る。 |
| 11-15 | 山道の道標が同じ場所を三度指す。 |
| 16-20 | 川に流した名札が濡れずに燃える。 |
| 21-25 | 倉の古い器が客の数より一つ多く並ぶ。 |
| 26-30 | 橋の下の影が人より先に挨拶する。 |
| 31-35 | 戦場の墓から太鼓の音がするが太鼓はない。 |
| 36-40 | 子どもたちが歌う歌の最後の一節が毎日変わる。 |
| 41-45 | 寺の鐘が鳴るたびに村の犬が一匹ずつ声を失う。 |
| 46-50 | 山門の前で履物を数えると、いつも一つ足りない。 |
| 51-55 | 市場の狐面が売れた家ごとに同じ夢を見る。 |
| 56-60 | 雨の夜、戸の取手を三度叩くと、答えが内側ではなく背後から来る。 |
| 61-65 | 古い屏風の中の行列が一日に一歩ずつ前に出てくる。 |
| 66-70 | 城門の外の首のない馬が主を探す。 |
| 71-75 | 宿の宿帳に、まだ来ていない人の名がある。 |
| 76-80 | 捨てられた人形が主の年齢の分だけ大きくなる。 |
| 81-85 | トンネルの先に同じ村がもう一つある。 |
| 86-90 | 掲示板で消した文が、翌日お札のように戸に貼られる。 |
| 91-95 | 映像の中の廊下が、実際の家の部屋を一つ消す。 |
| 96-00 | 誰も作ったことのない怪談が、すでに皆の記憶にある。 |
#運用 - 手がかりの真実度
| 真実度 | 使い方 |
|---|---|
| 本物 | 妖魔の弱点か禁忌を指す。 |
| 半ば本物 | 方向は合っているが細部が違う。 |
| 偽り | 誰かが広めた。妖魔よりも人間勢力の痕跡かもしれない。 |
| 危険な真実 | 正しい言葉だが、そのまま従うには代償が大きい。 |
怪談の手がかりはすべてが本物である必要はない。しかし、すべての手がかりが偽りなら事件が不公平になる。三つの手がかりのうち一つは必ず本物にしておく。
#霊界の門と派閥
素早い事件では門と派閥を次のように結びつける。
| d10 | 門 | 介入勢力 |
|---|---|---|
| 1 | 井戸 | 比叡連 |
| 2 | 廃城 | カグラ藩 |
| 3 | 山道 | 修験者・天狗 |
| 4 | 川 | 竜宮の使者または河童 |
| 5 | 倉 | 堺座 |
| 6 | 神社 | 現人神・小神 |
| 7 | 戦場の墓 | 怨霊勢力 |
| 8 | 絵・本 | エンリョ館 |
| 9 | 面・遊郭 | 尾羽山 |
| 10 | 画面・投稿 | 現代妖魔 |
#結びの句
場所一つ、兆候一つ、禁忌一つあれば、夜はすでに門になる。
