日本語版 v1.3.3 · fc-doc

#村、道、山の妖魔

目次

Village road mountain yokai, roadside grass, a shrine stone, and a long nonhuman shadow stretching uphill.

妖魔は戦場にだけいるのではない。子どもが水を汲む井戸、商人が越える峠、老人が毎日使う鍬にも、夜は宿る。


#導入断片 - 戻らない峠

峠を越えれば隣の村が出るはずだった。

しかしその日、木こりは自分の村に戻ってきた。彼は道を間違えたと思い、再び峠を越えた。また自分の村が出た。三度目に越えたとき、村人たちは皆、彼を知らない目で見た。

「私は朝に発った者です。」

彼がそう言うと、最も年老いた女が首を振った。

「朝ごとに、そう言う者が一人ずつ来る。」

木こりは後ろを振り返った。峠の上に背の高い僧侶が立っていた。顔は笠に隠れて見えなかった。僧侶は指で道を三度なぞった。

その日から峠を越える人は道を尋ねなかった。道が答えるのを恐れたからだ。


#香 - 生活圏の妖魔は小さいが長く続く

村・道・山の妖魔は、たいてい主級ボスのように世界をひっくり返さない。代わりに同じ人々を延々と苦しめる。井戸水が異常になり、田が人の足跡を食い、山道が戻らず、倉の道具が夜ごとに位置を変える。

こうした妖魔は、殺すことよりも関係を直すことが重要だ。捨てた道具を拾い、絶えた祭祀を再び繋ぎ、名のない墓に名を与え、山の禁忌を回復すれば、戦闘なしで終わりうる。


#法 - 生活圏妖魔の変形

場所推奨妖魔変形
井戸怨霊、河童、名を食う水鬼水を飲んだ対象の次の記憶判定 -1。原因を解消すれば終了。
泥田坊、餓鬼、木霊の変質泥の拘束。小康ごとに移動コスト +1活力。
付喪神、化け猫道具が位置を変える。解除・感知の場面に適する。
天狗、見越入道 (みこしにゅうどう)、山姥同じ道の繰り返し。道の名を知れば最初の判定 +1。
絡新婦 (じょろうぐも)、河童、怨霊渡る際に禁忌を要求。破れば捕縛または墜落。
木霊、鎌鼬、狸人間が先に害した痕跡があれば妖魔の制圧力 +1。

#運用 - 小さく始めて広げる

生活圏の妖魔は、最初から大きな被害を出さない。三段階で育てる。

  1. 些細な異常: 水の味、足跡、道具の位置。
  2. 反復する被害: 名の喪失、道迷い、家畜の失踪。
  3. 共同体の崩壊: 疑い、祭祀の中断、禁忌の破壊。

この流れを使えば、妖魔事件は単純な怪物退治ではなく、村の亀裂を露わにする物語になる。


#霊界の門

生活圏の門は小さな習慣に隠れている。毎日水を汲む時間、毎年営んでいた祭祀、峠を越える前に二度礼をする慣わし、古い道具を捨てる前に感謝する言葉。そうした習慣が絶えると門が開く。


#派閥対応

勢力対応
カグラ藩生活圏の妖魔も軍律と治安の問題として処理する。速いが荒い。
比叡連祭祀、葬礼、禁忌の回復に強い。村の信頼を得やすい。
エンリョ館妖魔の要求を聞き、共存の条件を探す。時間がかかる。
尾羽山狸・妖狐・化け猫と取引し、村の噂を掌握する。
堺座護符、薬、道具の修理で介入する。商業的な解決が時により大きな問題を生む。

#結びの句

大きな妖魔は城を崩すが、小さな妖魔は村人どうしを疑わせる。