#判定と耐性(Checks and Saves)
目次
2d10 + 修正値 >= 目標値。この一行が混世霊妖譚のすべての判定を貫く。
関連項目: ダイス体系 · 能力値 · 基礎前提 §1 · 用語集
根拠前提: 前提1(10面体世界)
#基本判定
#香 — 刀と運命の間
戦場のすべての行為は一つの判定にかかっている。刀を抜いて敵を斬ること、崩れる橋の上で均衡を取ること、妖魔の呪術に抵抗すること。そのすべての瞬間に、二粒の10面体が運命を決める。
熟練した者は平凡な状況ではほとんど失敗しない。ベルカーブが保証する安定性。だが極限状況では、達人でさえ失敗しうる。その時に必要なのが運命介入である。
#法 — ルール
2d10 + 能力値修正値 + (熟練度ボーナス) >= 目標値
- 2d10: 合計(2~20、平均11)
- 能力値修正値: その行動に関連する能力値(-3 ~ +3)
- 熟練度ボーナス: 該当技能の熟練段階によるボーナス(-2 ~ +3、聖人は自動成功)
- 目標値: GMが設定する難易度、または対象の防備。
#小数処理 — 演算終了時に四捨五入(端數處理)
分数が生じる計算は、一つの完結した演算をすべて終えた後に四捨五入する(0.5は切り上げ)。同じ合計に入る項を一つずつ丸めない。制圧力のように複数項を合算する値は、合計全体を一つの演算とする。
| ケース | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
| 主(+1.5) + 不動の陣(+4)制圧力 | 5.5 | 6 |
| 分隊1.5名損失 | 1.5 | 2 |
| 5名分隊の半分(分隊結束力減少条件) | 2.5 | 3 |
| 戦力1.5回復 | 1.5 | 2 |
| 活力0.5節減 | 0.5 → 最低1適用 | 最低1維持 |
| 対象制圧力7.5 vs 味方5.5 | 差2.0 | 2 |
明示規則を優先: 個別の資源・技法・価格が、異なる丸め方向や分数追跡単位を直接宣言している場合は、その文言を優先する。固定価格
金貨0.5のように最初から記された分数は計算結果ではなく、その資源の最小単位に従ってそのまま記録する。
#目標値基準表
#香 — 難易度の感覚
川を渡るのは易しい。急流を渡るのは難しい。滝を逆上るのは、名人でなければ試みることさえしない。
#法 — ルール
| 難易度 | 目標値 | 説明 | 修正値0 | 典型的な専門家 +3 |
|---|---|---|---|---|
| とても易しい | 5 | 失敗がほぼ不可能 | 94% | 100% |
| 易しい | 7 | 初心者でもおおむね成功 | 85% | 97% |
| 普通 | 9 | 少しの技量が必要 | 72% | 90% |
| 標準 | 11 | 基本目標値。平均的な挑戦。 | 55% | 79% |
| 難しい | 13 | 熟練者にも挑戦的 | 36% | 64% |
| とても難しい | 15 | 名人級の実力が必要 | 21% | 45% |
| 極難 | 17 | 達人の領域 | 10% | 28% |
| 不可能 | 19 | 奇跡に近い | 3% | 15% |
すべての目標値は上の奇数格子(5/7/9/11/13/15/17/19)に置く。 2d10の平均が11なので修正値+0は「標準」に55%で成功するが、実際のPCは能力値+熟練で典型的に+3を振る。右の「典型的な専門家」列が実際の体感成功率である(標準79%)。
GMの目標値設定指針: キャラクターの核心領域(専門技能・主力能力値)には標準11(専門家79%)を、本当の挑戦には難しい13(専門家64%)を、とても難しい15以上はまれに使う。能力値・熟練のない領域でのみ「修正値0」列が体感される。
#念入りな試行
Variant. GMが採用した時だけ使う選択規則である。正典の判定規則を置き換えない。
#香 — 万全の一度
急流を渡ることと、急流を渡るために縄を結び、足場を選び、水勢を読んでから渡ることは違う。冒険中の判定はたいてい差し迫った瞬間を指すが、ある試みは十分な時間と準備をかけ、万全の状態で入る。
#法 — ルール
GMは、シーン上で十分な時間、道具、助力、練習を整えて判定に入れる時、念入りな試行を許可できる。
発動条件:
- 該当技能を入門以上で保有していなければならない。未熟練技能には適用できない。
- シーン上、十分な準備時間がなければならない。
- 通常の戦闘中の攻撃、回避、耐性には適用しない。
- 戦闘技法には、技法の実演、伝授、試験のように準備されたシーンでのみ適用する。
効果:
- 該当技能の熟練度ボーナスを倍にして適用する。
- 入門 +0 → +0
- 習得 +1 → +2
- 免許 +2 → +4
- 名人 +3 → +6
- 最終修正値の範囲 -10~+10 はそのまま適用する。
- 成功側のゾロ目は通常どおり処理する。
- 失敗側のゾロ目は一段階下げる。
- 業報 → 失着
- 失着 → 通常失敗
再試行制限:
念入りな試行は、すでに十分な準備を終えた試みである。失敗した念入りな試行は、同じ条件でただちに再試行できない。もう一度試みるには、失敗原因を把握し、必要な準備を改めて整えなければならない。
#攻撃判定(命中)
#香 — 刀が届く瞬間
敵の鎧の隙間へ刃先を押し込む瞬間、武士が感じるのは抵抗感である。革を破り、鉄をかすめ、肉を裂く。その感覚が「命中」だ。防備はその抵抗感の大きさであり、高いほど刀が届きにくい。
#法 — ルール
2d10 + 技法で指定された能力値 + 関連技能 >= 対象防備
勇は代表的な攻撃Aの能力値である。 実際の攻撃には、各技法で指定された能力値と関連技能を用いる。
ダメージダイスなし: 命中したら別途ダメージロールなしで、ただちに戦力が減少する。攻撃判定がそのままダメージ判定である。
#耐性判定
#香 — 耐え抜く者
毒が体を巡る時、妖魔の呪術が精神を蝕む時、爆発の熱が肌を焼く時。その脅威に耐えることは能動的行為ではなく、存在そのものの力である。
#法 — ルール
2d10 + 関連能力値 >= 目標値
一般的には熟練度を適用しない(特技による例外あり)。
| 耐性種別 | 関連能力値 | 例 |
|---|---|---|
| 身体耐性 | 体(體) | 毒、病気、過負荷、極限環境 |
| 精神耐性 | 勇 | 恐怖、威圧、妖魔の狂気 |
| 反射耐性 | 技 | 罠、爆発、落石回避 |
| 呪術耐性 | 智 | 呪術、呪い、精神操作 |
#対立判定
#香 — 意志の衝突
時には目標値が固定された数ではなく、相手の判定になる。引きずり込み、交渉、隠密対感知、呪術対抵抗。二つの存在の意志が正面から衝突する。
#法 — ルール
両者とも2d10 + 修正値を振る。高い方が勝利。同値なら防御側(受動側)有利。
- 特定の防御技法対攻撃: その技法を保有し、発動した場合にのみ対立する。たとえば受け流しは、攻撃者の攻撃判定 vs 防御者(
2d10+技+剣術)で処理する。 - 隠密対感知: 潜入者(2d10+技) vs 警備(2d10+智)
- 交渉対抵抗: 話者(2d10+美) vs 聴者(2d10+智)
ゾロ目の適用: 対立判定でもゾロ目は発動する。両者がともにゾロ目を出すこともあり、この場合は会心 vs 会心が衝突して劇的な結果を生む(GM裁量)。
#修正値合算上限
#法 — ルール
一つの判定に適用される最終修正値は-10~+10を外れない。ボーナスとペナルティをすべて合算した後の最終値が+10を超えるなら+10、-10より低いなら-10として処理する。個別効果の累積回数や物語上の結果はそのまま記録し、その判定へ実際に加える値だけをこの範囲に収める。
この範囲があるため、達人は不可能を可能にしても100%確実にはならず、極端な不利も際限なく増える数値ではなく、場面で扱える値に収まる。例えば+14は+10、-13は-10として判定する。
すべての判定はダイス体系の2d10の上で作動する。