#隠居陰陽師 — ホシノ・ゲンショウ(星野 玄承)
目次
10段の達人。結界の守護者。生きている時限爆弾。キャンペーンの第2中心NPC。
本編参照
[新規規則] 陰陽師衰弱度
本編の10段威名はキャンペーン終結装置として定義される。ゲンショウはすでに10段だが、威名を選択していない状態で結界維持に使っている。本規則の衰弱度(0~10)は彼の生命消耗を定量化する。衰弱度 10 = 死亡。衰弱度 8+ = 意識不明・緊急維持不可。
#香 — ゲンショウという人物
#外見 — 開始時点
七十三。銀髪にはまだ黒い気配が少し残る半白。背は高くない。肩はわずかに曲がっているが、姿勢は崩れていない。顔の皺は深いが、瞳は澄んでいる。目を合わせることが怖くなる種類の澄み方がある。
白い長衣に紺の袴。常に右手に数珠、左手に折り畳んだ扇。扇は開かない。開いた時、その中に何が書かれているかを見た者は三人だけである。
#口調
遅い。一文を言い終えるまでに二、三度の間がある。アキヒサと同じく短く話すが、アキヒサは思考が速いから短く、ゲンショウは息が短いから短い。
丁寧語。子どもにも。妖魔にも。
#象徴的な小物
- 数珠108顆: 楓の木を自分で削った。すべての珠に呪術文様が刻まれている。
- 封印された扇: 開くと結界維持の核心文(眞言)が現れる。普段は折り畳まれている。
- 茶の湯沸かし: アキヒサのものに似た古い湯沸かし。ゲンショウがアキヒサの母に譲ったもの。二つの湯沸かしは一対である。
- 白狐の像: 神社の段の下。かつての彼の式神。今は封印され、動けない。
#過去
もとは京都の大規模な陰陽寮出身。50代にある事件で京都を離れ、この辺境に隠居した。その事件の内容は明かされない(隠された背景 — GM自由設定)。アキヒサの祖父と親交があった。アキヒサの母の臨終を見守った。アキヒサが生まれた瞬間にも、神社の中で祈っていた。実質的にアキヒサの第2の父。
#法 — 基本ステータス
#開始時点(キャンペーン開始)
ホシノ・ゲンショウ(10段、陰陽師)
勇 +0 / 技 +2 / 體 +1 / 智 +3 / 美 +2 / 運 +0
活力 12 (10 + 技2)
戦力 5 (3 + 體1 + 強靭 1)
防備 10 (衣服 — 本編非武装基本)
衰弱度 0 / 10
三道六心: 眞(真理 — 厳正な中立)
10段達人の威名は未選択 — 威名を選択すると結界維持が中断されるため、意図的に保留している。(本編威名参照。)
特技(本編安倍流秘技を含む):
- 大式神術 [安倍免許] — 強化式神召喚(現在封印中)
- 百鬼召喚 [安倍秘技] — 式神5体同時(現在使用不可)
- 結界 [本編陰陽師技法]
- 領地結界 [新規儀式] — 結界HPシステム単独施術者
- 活力譲渡 [学者交差習得]
技能(1段9点[職業5+背景2+自由2] + 偶数段成長 +10点 = 19点。10段名人上限3個・聖人1個可能):
(生業なし)
- 呪術名人(4点)
- 結界名人(4点)
- 退魔名人(4点)
- 策謀習得(2点、経典・故事・天文)
- 交渉入門(1点)
- 医術入門(1点、民間医術の経験)
- 予言入門(1点、占い・天文)
- 強健入門(1点、結界で命を燃やす意志)
- 天運入門(1点、達人の直感)
10段威名: 未選択。選択していないからこそ、結界維持に専念できる。選択時には威名効果が発動するが、結界維持は即座に中断される。
#威名選択条件 — 特殊
ゲンショウが威名を選択することは、キャンペーン・エンディング装置である。第5章4幕クライマックスで、領主とPC全員の同意がある場合にのみ可能。選択時:
- 結界崩壊カウント開始(次の週から結界HP -10/週)
- ゲンショウは威名効果で大脅威を1~2度撃破可能
- その後ゲンショウ死亡(威名の代価)
この選択肢は最後の手段として存在する。
#衰弱度 — 生命消耗の追跡
衰弱度は永久累積値。回復不可(特定の希少儀式を除く)。
#衰弱度増加原因
| 原因 | 増加量 | 頻度 |
|---|---|---|
| 結界HP 15以下で緊急維持 | +2 | 緊急維持1回ごと |
| 主級妖魔の侵入試行を防御 | +1 | イベントごと |
| 将級妖魔核注入儀式 | +0.5 | 注入ごと(累積時に丸め) |
| 主級妖魔核注入儀式 | +1 | 注入ごと |
| 霊界潮汐の満潮に耐える | +0.5 | 満潮ごと |
| 自然老化(キャンペーン進行) | +0.2 / 章 | アーク終了時 |
| アキヒサ死亡・意識不明 | +2(即時) | 分岐イベント |
#衰弱度別状態
| 衰弱度 | 状態 | 外見 | 結界維持 |
|---|---|---|---|
| 0~1 | 健在 | 平常時 | 正常 |
| 2~3 | 疲労 | 口数が減る、食事量減少 | 正常、ただし小さな失敗可能 |
| 4~5 | 明確な衰弱 | 白髪増加、皺が深くなる、杖を使う | 維持判定 -1 |
| 6~7 | 深刻 | 長時間祈祷後に失神、咳に血が混じる | 維持判定 -2、緊急維持不可 |
| 8~9 | 危篤 | 意識維持がまれになる | 維持判定 -4、他主体の代理が必要 |
| 10 | 死亡 | — | 結界崩壊7日カウント開始 |
#衰弱度減少(希少)
- 専用儀式「心髄の封印」: 1回性。衰弱度 -3。条件: サイドクエスト約束された恩恵完了 + 安定核3個消費。
- 霊薬「黒い人参」: 衰弱度 -1。条件: 第4章以後、霊界商人との取引。
- 自然回復不可: 時間が経過しても衰弱度は減少しない。
#ゲンショウのセッション別日常
#平時(衰弱度 0~3)
- 毎朝、領地神社で結界維持祈祷(4時間)
- 午後はアキヒサの諮問(1時間)
- 夕方は住民相談(医療・呪術相談、1~2時間)
- 夜は一人で茶を沸かす。PC訪問は時折歓迎。
#疲労期(衰弱度 4~5)
- 朝の祈祷が6時間に延長
- 午後の諮問は30分に短縮
- 夕方の相談は緊急案件のみ
- 夜も神社で待機(部屋へ戻れない)
#危機期(衰弱度 6~7)
- 朝の祈祷8時間
- アキヒサ諮問のみ最小限
- 住民相談全面中断
- 夜も祈祷維持 — 食事もまともに取れない
#限界期(衰弱度 8~9)
- 一日中祈祷姿勢
- 意識を失うことがしばしば
- 誰かがそばにいなければならない(弟子役)
- アキヒサとの会話も3~5行が限界
#臨終期(衰弱度 10到達時)
結界維持が7日カウントを開始する。ゲンショウ死亡時、結界は自然減少のみ維持 — つまり週あたり -3だけ(緊急維持不可)。この7日の間:
- エンディング分岐確定時間
- アキヒサが結界を直接引き継ごうとする(失敗可能性80%)
- 修験者・陰陽師PCが後継者指定可能(衰弱度初期化された後継者生成)
#ゲンショウのRP指針
#台詞例
平時:
「今日の風がどこから来たか、見ましたかな。北からでした。北の地獄が目を覚ましたのでしょう」
結界注入後:
「卒級一つで……七日ほど稼げました。その間に、もう一つ探してくだされ」
PCが心配する時:
「老いるとは、長く生きる方法の一つです。結界はまだ息をしております。それでよいのです」
衰弱度 6+時点、アキヒサが休めと頼む時:
「若様……この老いぼれが休む場所は、神社の床だけでございます。他の場所に横になれば、結界が揺れませぬかな」
緊急維持直後:
(息を整えながら)「あ、あ、大丈夫でございます。あの世が近づくと、この世の音がいっそう鮮明に聞こえますな。大したことではありません」
衰弱度 9、限界直前:
「若様……約束を一つ、していただけますか。この老いぼれがいない時、アキヒサ若様……一人で決めてはなりませぬ。そばにこの方々がおります。そばに」
#避けるべきRP
- 悲壮美の過剰: ゲンショウは悲劇的ではない。淡々としている。
- 知恵の源のようにすべての答えを与える: 彼は知らないことが多いと正直に言う。
- 説教調: 説明は短い。比喩は使うが、過度にはしない。
- 悲しみの誇張: 彼の悲しみは枯れ葉のように静かである。
#ゲンショウとアキヒサ
二人の関係はキャンペーンの感情的な背骨である。
#基本関係
- ゲンショウ → アキヒサ: 「若様(坊ちゃん)」 — 第2の息子
- アキヒサ → ゲンショウ: 「陰陽師様」 — 公式敬称。夜に一人の時だけ、まれに「お爺様」。
#場面例
朝の会議開始前:
ゲンショウ: (祈祷室から出ながら)「若様」
アキヒサ: 「食事はなさいましたか」
ゲンショウ: 「まだですな」
アキヒサ: (侍従へ)「……朝餉をもう一つ」
ゲンショウが初めて失神した日:
アキヒサは夜通しゲンショウのそばに座っていた。ゲンショウの手を握りはしなかった。ただ、数珠が床に落ちないよう、ゲンショウの手の上へ自分の手をそっと重ねていた。
朝、ゲンショウが目を開けた時:
ゲンショウ: 「……若様」
アキヒサ: 「はい、陰陽師様」
ゲンショウ: 「数珠が落ちますぞ」
アキヒサ: 「……はい」
(アキヒサは日記に、その夜を「最も長い祈りだった」と書いた。)
#PCの介入
PCがこの二人の間に入らなければならない場面が何度もある。特に:
- ゲンショウが緊急維持を決める時、PCが止める機会
- アキヒサがゲンショウへ休めと強制する時、PCがどちらの側に立つかを選ぶ
- ゲンショウ死亡時点の決定 — エンディング分岐に影響
#ゲンショウの死 — 可能な経路
#経路A — 自然消耗(衰弱度 10到達)
キャンペーン・ペース通りに自然進行。第5章中盤に到達するのが標準ペース。
- アキヒサの遺言聴取
- PCとの最後の会話
- 結界7日カウント開始 → 5章4幕クライマックスへ圧迫
#経路B — 犠牲選択(エンディング分岐)
第5章4幕でゲンショウが10段威名を選択。選択効果:
- 威名発動 → 主級敵対者撃破、または封印石封印完了
- ゲンショウ即死(威名の代価)
- 帰還エンディングの悲劇的ルート
#経路C — 救済(まれな経路)
PCが心髄の封印儀式達成 + サイド[約束された恩恵]完走時、衰弱度上限を一時的に12まで延長可能。ただし、結局キャンペーン内での死亡は確定 — 延長されるだけである。
#経路D — アキヒサ代理(最悪)
衰弱度 9時点でアキヒサが「私が代わりにやります」と宣言 → アキヒサが結界引き継ぎを試みる。失敗確率80%。失敗時:
- ゲンショウ死亡(衝撃)
- アキヒサ衰弱度 +5
- エンディング加速(10セッション圧縮)
#ゲンショウ死後 — 結界の後継
ゲンショウが死亡すると、結界維持主体が消える。候補:
#(a) アキヒサ引き継ぎ
- 条件: アキヒサが陰陽師技能を獲得(キャンペーン中に自然習得可能)
- 衰弱度システムをアキヒサへ移管(開始 0)
- エンディング選択の重み増加
#(b) PC陰陽師/修験者引き継ぎ
- パーティ内に適合PCがいる時
- そのPCは威名獲得不可(結界に縛られる)
- 定住エンディングと自然に結合
#(c) 外部陰陽師招聘
- 第4章以後、霊界で出会う妖魔陰陽師(交渉可能)
- 代価: 領地の一部を彼に譲渡
- 定住エンディングの特殊分岐
#(d) 結界放棄
- 後継者なしに結界を放棄
- 領地7日カウント → エンディング固定
- プレイヤーが意図的に選ぶ場合(帰還または変容エンディング加速)
#シート様式 — GM追跡用
[陰陽師状態シート]
衰弱度: ___/10
状態: 健在 / 疲労 / 衰弱 / 深刻 / 危篤 / 臨終
今週の増加イベント:
[ ] 緊急維持 (+2)
[ ] 主級侵入防御 (+1)
[ ] 安定核注入 (+0.5 × __)
[ ] 高純度核注入 (+1 × __)
[ ] 潮汐満潮 (+0.5)
[ ] アーク転換 (+0.2)
使用可能アクション:
[ ] 結界維持判定
[ ] 核注入儀式
[ ] 緊急維持(衰弱度7以下のみ)
[ ] PC諮問(衰弱度7以下のみ)
[ ] 住民相談(衰弱度5以下のみ)
直近24時間状態:
起床時点: ___
祈祷累積: ___時間
食事: ___
意識不明: __回
備考: ___
#GM運用のコツ
#ゲンショウを生かす方法
- セッションごとに短く登場: 台詞1~3行で十分。席を空けないこと。
- 衰弱の可視化は微妙に: ドラマチックにしない。周囲の人々が先に気づき、ゲンショウ本人は否定する。
- 結界維持判定を公開: 週間判定はセッション・エンディング儀式。成功も失敗も劇的瞬間。
- PCとの会話は惜しむ: 夜の茶一杯はキャンペーン全体で3~5回が適切。頻繁になると薄くなる。
#間違えやすいこと
- PCへ結界を早すぎる段階で任せる: ゲンショウが早く退くと時限爆弾が消える。
- 緊急維持の乱用: キャンペーン中3~5回が上限。毎セッション使うと衰弱度が爆発する。
- 説明調の台詞: ゲンショウは行動で見せるキャラクター。説明は学者の役目。
- 死亡を簡単に避ける: ゲンショウは最終的に死ぬのが自然である。生かすために過度に介入すると、意図した悲劇性が消える。
#接続文書
- 結界システム — ゲンショウの専担規則
- 核経済 — 注入施術者
- 若き領主 — 第2の息子関係
- サイドクエスト「約束された恩恵」 — 衰弱度減少唯一の経路
- 第5章 — ゲンショウの最期
「結界は私の息であり、私の息はあなた方の息です。一つである限り、我らは崩れません」 — ホシノ・ゲンショウ、漂流最初の週の朝祈祷にて。
