日本語版 v1.3.3 · ex-doc

#場所と戦場ツール

目次

A small toolkit of place clues: bridge rail, shop curtain edge, shrine stone, and alley shadow, no signs.

Scene Tool. 江戸の場所を調査・戦闘シーンに変えるGMツール。


#香 — 場所が先に語る

江戸の場所は背景ではない。路地は証人を隠し、道場は体面を求め、遊廓は噂を売り、寺は鐘の音で結界が揺らいだことを告げる。場所が先に語れば、戦闘も調査も自然と形を得る。

#法 — 場所ツール

  • 場所ごとに区域、制限、目撃者、小康イベントをひとつずつ決める。
  • 同じ敵でも場所が変われば移動コスト、隠蔽の方法、後爆風が変わる。
  • 場所ツールは新ルールではなく、既存のゾーン戦闘と調査シーンに付ける場面条件だ。

#場面解説 — 場所は中立ではない

場所ツールは地図を描くための表ではない。場所は場面の味方をする。道場は決闘と体面を求め、遊廓は噂を速やかに広め、寺は封印と葬礼の言語を提供する。同じ敵でも場所が違えば行動の仕方を変えなければならない。

ゾーン戦闘を場所に付けるときは、区域名を社会的意味で置き換えると良い。心府は単に奥ではなく文書庫、内側の間、舞台裏、封印石になる。外郭は逃走路であり目撃者が消える場所だ。小康イベントはこの場所が生きているという表示だ。

場所設計の手順:

  • この場所でしてはならない行動を決める。
  • 目撃者がどこにいるか決める。
  • 小康の段階で場所がどう反応するか決める。

#セッション適用 — 場所の反応を準備せよ

  • 最初の場面:場所の禁止行動を先に決める。道場では卑怯な攻撃、遊廓では騒動、寺では血が禁忌になりうる。
  • 紛れ:小康の段階ごとに場所が反応する。観客が動き、鐘が鳴り、船が出ようとする。
  • 最後の問い:この場所はPCを隠すか、暴露するか、閉じ込めるか。

#場所一覧

  • 長屋路地。
  • 道場の庭。
  • 遊廓の内側の間。
  • 歌舞伎劇場の舞台裏。
  • 湯屋。
  • 渡し場の倉庫。
  • 橋と番所。
  • 寺の階段と神社の森。

#場所別戦場ツール

場所区域構成ギミック推奨の敵
長屋路地路地/家の中/屋根/外郭目撃者、狭い道、火災の危険のっぺらぼう、極道行動隊
道場庭/稽古場/武器庫/観覧席決闘ルール、門弟の乱入門弟分隊、師範代
遊廓入口/廊下/内側の間/裏口身分偽装、逃走路、噂の拡散絡新婦、食客浪人
劇場舞台/客席/幕裏/屋根観客、偽装、怪談の増幅お岩型の怨霊、百物会の妖魔
湯屋脱衣場/浴槽/釜場/裏路地武装制限、噂の収集ぬらりひょん、あかなめ変形
渡し場の倉庫船着き場/倉庫/船/川沿い密輸品、水路での逃走黒札組、商団護衛
こちらの道/橋の上/あちらの道/橋の下封鎖、転落、番所見越し入道、同心分隊
寺の階段山門/階段/本堂/森結界、葬礼、怨恨密教系の敵、怨霊

#場所運用の原則

場所は背景ではなく選択肢を作る。橋は渡らなければならない理由があるとき戦場になり、劇場は目撃者が多いとき危険になり、湯屋は武装を制限するから緊張感が生まれる。

GMは場所ごとに次の三つを決める。

  1. 心府には何があるか。
  2. 目撃者は誰か。
  3. 戦闘の後、何が噂として残るか。

#小康イベント例

場所小康イベント
路地隣人が戸を開けて見る
道場門弟が師の命令なく飛び込む
遊廓客が逃げながら噂を広める
劇場観客が事件を演出と勘違いする
渡し場船が出ようとする
鐘が鳴り、結界が揺らぐ

「場所を決めれば、事件の声が決まる」