日本語版 v1.3.3 · fc-doc

#天下五剣 (天下五劍)

目次

Canon (fc05内部) + Fiction-Only。 本文書は天下五剣の五振りのうち登載された二つ(童子切・三日月)はリンクで、未登載の三つ(鬼丸・大典太・数珠丸)は本巻限定の新規データとして作成する。すべて名品として置く — 神格由来があっても神器格上げ条件は満たさないと本巻は判定する。

天下五剣の名声と神器判定 : 名声だけで神器にはならない。fc05-01-02 § 名品と神器のチェックリスト を五振りに適用すると、すべて三つ未満 — 名品だ。


#導入断片 — 五振りが集まらない理由

使者は五つの刀を一つの部屋に置こうという提案をした。天下五剣が一堂に集まれば、戦争も、妖魔も、人々の不安も鎮まるだろうと言った。

老僧はしばらくの間答えなかった。彼は空いた部屋五箇所にそれぞれ灯火を一つずつ灯した。「なぜ一つの部屋に置かないのですか?」 使者が問うた。

「天下という言葉は狭い部屋には入らないからです。」 老僧が言った。「この五振りは互いを補完する物ではなく、互いに異なる方式で天下を照らす物です。」

「それでも集めればより強くなるのではありませんか?」

老僧は最初の灯火を指した。「強さだけを見るならそうでしょう。しかし五振りがすべて集まる日は、天下が一つに安定した日ではなく、天下が一つの部屋に閉じ込められた日かもしれません。」

使者はそのとき初めて理解した。天下五剣を集めるシナリオは収集の物語ではない。五つの権威が一つの場所に集まっても世界が耐えられるのかを問う物語だ。

#§ 香 — 五振りの重み

天下五剣(天下五劍)。日本刀剣史の五つの頂点。この五つが一堂に集まったことは歴史上ない — 一つの家門が一振りを持ち、一つの寺院が一振りを持ち、一つの幕府が二振りを持ち、一振りは失われた。五つが一堂に集まれば日本刀剣のすべての逸話が一つの鞘の中に入る — しかしそうなったことはない。

本巻はこの五つについてデータを備える。データの均衡は一つの原則に従う — 五つすべてが強いが、役割が重ならない。童子切は酒呑童子を、三日月は妖魔一般を、鬼丸は夢魔・王権を、大典太は家門・治癒を、数珠丸は浄化・仏教を担う。一人のPCが五つすべてを手にすることはできない — 手にしたとしても二刀流スロット・三道六心の衝突が立ちはだかる。


#§ 法 — 五つの分割

#五つの役割表

時代刀工核心の役割登載
童子切安綱平安伯耆の安綱酒呑童子・鬼討伐co-07-02
三日月宗近平安三条宗近妖魔浄化一般co-07-02
鬼丸国綱鎌倉初粟田口国綱夢魔・王権防護新規 (本巻)
大典太光世平安後期三池光世家門の宝・病の治癒新規 (本巻)

Odenta Mitsuyo: a notably thick broad tachi full-length on cloth beside a child's empty pillow, sturdy wrapped hilt, heavy guard

| 数珠丸恒次 | 平安後期 | 青江恒次 | 仏教浄化・数珠 | 新規 (本巻) |


#§ 法 — 登載された二つ

#童子切安綱 (童子切安綱)

co-07-02 のデータに従う。本巻の追加解説は fc05-02-01 § 童子切 を参照。

#三日月宗近 (三日月宗近)

co-07-02 のデータに従う。青く光る点が神器のようだが — 光は献身スロットではなく祝福スロットに入っている。三日月は名品だ。


#§ 法 — 未登載の三つ [新規]

Canon — fc05内部限定。 下の三つは本巻の新規データだ。他のfc/exが引用するときは選択資料として扱う。


#鬼丸国綱 (鬼丸國綱)

Onimaru Kunitsuna tachi sliding free of its scabbard "on its own" toward a small brazier whose demon-leg is about to be cut; mei blank

#香 — 北条家の夢を斬る刀

鎌倉幕府執権北条家の5代時頼。毎晩、小さな鬼が彼の寝所をうろつき彼を苦しめた。時頼は自分の枕元に一振りの刀を置いて寝た — 国綱(國綱)の作であったその刀を。

ある未明、刀がひとりでに鞘から出た。刀が寝殿の一隅へ滑っていって — 一つの小さな火鉢の脚、鬼の形象が刻まれた脚を一度に斬った。その日以後、時頼はもはや小さな鬼を見なかった。火鉢の鬼が夢に入り込んで時頼を苦しめていた者だった — 刀はそれを見て、時頼が見えなかった敵を代わりに斬った。

以後その刀は鬼丸と呼ばれる。北条家が幕府滅亡後に散り散りになりながら刀も散らばり、徳川家に入ったという説と天皇家に奉納されたという説が両立する。

#法 — 太刀基盤 + 名品技法

基本技法: 太刀と同一。(鎌倉初期様式 — 打刀は室町後期に登場。)

技法類型活力判定効果限界
[名品] 夢断 (夢斷)32d10+勇+剣術+2 >= 防備2戦力。対象が夢魔・魅惑・幻術の影響下にあれば+2戦力 + 幻術/魅惑を即時解除。間合1回

祝福 [素養]: 装備中、魅惑・魅了・夢侵入の効果に免疫。同じ区域の味方の幻術判定+2。

呪い [素養]: 刀がひとりでに動く。毎シナリオ開始時にd100振り。01~05なら、そのシナリオの間に一度GMが刀の意志でPCの行動1回を決定する(最も近い幻術/魅惑/夢魔の敵を斬る行動、PCの活力使用)。

所有条件: 北条家後裔の認証または王権護衛の意志。魅惑・幻術・夢魔と戦った経験がある者。

入手シナリオ: 鎌倉時代シナリオまたは北条家遺跡探査。幕府の宝物庫。天皇家奉納本は回収不可(接近自体が外交事件)。


#大典太光世 (大典太光世)

#香 — 家門を生かす刀

前田家門が代々保管した家宝。刀工三池光世の作。刃が長く厚い。前田家の次の当主が幼い頃に大病を患うと、母がこの刀を枕元に置く — するとその子が生き返るという逸話が五代にわたって続いた。

刀が直接病を治癒するのではない。刀が家門の意志・系譜・名を一つに束ねておくのだ。次の当主が生き延びるという意志が家門全体に満ちるとき、その子は生き返る。刀はその意志の器だ。

前田家が一度この刀を他の家門に貸し与えたことがある。借り受けた家門の幼い後継者が病を患っていた。しかしその家門はその幼子を生かそうとする意志が弱かった — 政治的に彼が死ぬほうが楽だったからだ。刀は作動しなかった。幼子は死んだ。前田家が刀を再び持ち帰った後、その家門は次の二世代のうちに滅門した。

#法 — 太刀基盤 + 名品技法

基本技法: 太刀と同一。(平安後期様式。)

技法類型活力判定効果限界
[名品] 家脈 (家脈)32d10+勇+剣術+2 >= 防備2戦力。この呼吸の終了後、同じ区域の味方1体の戦力1回復(所持者選択)。回復を受けた味方が所持者と同じ家門なら+1回復。間合1回

祝福 [素養]: 同じ区域の味方が戦闘不能の直前状態(戦力1以下)のとき、毎小康にその味方の戦力1自動回復。ただしその味方が所持者が責任を負うとRPした者(家族・仲間・従者)でなければならない。

呪い [素養]: 貸し与えられない。 所有者が刀を貸し与えるか譲渡すれば、刀はそのシナリオの間、名品技法を発動しない。譲渡が永久的であれば、新しい所有者が家門(血統または認証継承)として認められるまで効果なし。

所有条件: 前田家直系・後裔または前田家の認証。責任を負える家族・従者がいる者。

入手シナリオ: 前田家の家臣PCの後半報酬。または前田家が依頼する護衛・救援シナリオの報酬。


#数珠丸恒次 (數珠丸恒次)

Juzumaru Tsunetsugu: a tachi whose hilt is wrapped with a coil of small prayer beads running to the guard; blade on cloth

#香 — 数珠の刀

日蓮宗祖の護身刀。刀工青江恒次の作。柄に108個の小さな珠でできた数珠が巻かれている。名の由来。

日蓮は刀を使ったことがほとんどない。彼は宗教家だった。しかし刀は彼のそばにあった — 迫害の時代、敵が彼の首を狙うとき、刀が自らの柄の数珠を揺らして音を鳴らした。その音は敵の心を揺さぶり — 刀を振るおうとした手を止めさせた。日蓮が生き延びた逸話のいくつかはこの刀の数珠の音のためだという。

日蓮の死後、数珠丸は身延山に奉納。後代に一度紛失されて再び回収。霊的汚染が強い場所に持っていって置くと — 数珠がひとりでに動いて浄化する。

#法 — 太刀基盤 + 名品技法

基本技法: 太刀と同一。(平安後期様式。)ただし斬らずとも名品技法の使用が可能 — 刀を振るうが刃を対象に触れさせない。

技法類型活力判定効果限界
[名品] 浄念 (淨念)32d10+智+退魔+2 >= 防備1戦力 + 数珠の音発動: 同じ区域のすべての霊的汚染・呪い・魅惑の効果の次の1間合の発動を無効。命中しなくても数珠の音は鳴る(被害は未発生、効果は発動)。間合1回

祝福 [素養]: 装備中、退魔判定+1。毎小康時に同じ区域の霊的汚染を1段階浄化(GM裁量)。

呪い [素養]: 信仰適合性。所持者が仏教(空道 慈/虚)一致でなければ、名品技法の活力コスト+2(すなわち5)。他の信仰(玄道・礼道・天主道)を能動的に奉じる者が手にすると刀が応じない(名品技法の使用不可)。

所有条件: 日蓮宗または仏教系PC。身延山久遠寺、またはその系譜の日蓮宗寺院の認証。他の宗教のPCは所持のみ可能、使用不可。

入手シナリオ: 身延山寺院の依頼または仏教キャンペーン報酬。紛失回収シナリオ。


#§ 法 — 五つが一堂に集まるとき (選択)

五つすべてが一堂に集まると — 本巻はそれをキャンペーン級の事件として置く。ゲームルールの効果は次の通り。

集まった剣の数効果
2振り表示効果なし
3振り同じシナリオ内で集まった場所(箱/祭壇/PCの手)に近い区域で霊的汚染を自動浄化。毎小康。
4振り上の効果 + 五振り目の剣の位置をGMがPCに幻影で知らせる(位置の手がかり1個)。
5振り天下五剣の整列 — 一シナリオ内で一度、同じ区域のすべての妖魔(主級含む)の防備-2。同じ区域の味方の名品技法の活力-1。1間合持続。シナリオ後、五振りは散り散りになる — 一振りが霊界へ戻るか、一振りが紛失するか、一振りが次の主を探して去る。整列はしばしのみだ。

GMノート: 五つが一堂に集まるキャンペーンは日本刀剣のすべての逸話が一つの時点に束ねられる事件だ。一つのキャンペーンのクライマックスとしてのみ使用する。日常的に五つすべてをPC分隊が持てないよう、上の「散り散りになる」効果をシナリオ後に強制する。


#§ 法 — 天下五剣と神器の境界

#三日月と不動の剣

三日月宗近は青く光り、co-07-03 § 不動の剣 も炎が付く。二つは似て見えるが次のように分離される。

項目三日月不動の剣
献身スロットなしあり(空道/礼道)
常時適用の呪いなし憤怒の炎(戦力2以下で自動会心・強制対象)
神格由来刀工 三条宗近不動明王
妖魔効果祝福+2祝福+1 + 献身発動時に免疫

三日月を不動の剣のように神器へ格上げしようとするシナリオの変形は本巻では勧めない。名品で十分に強い。

#童子切と須佐之男の剣

童子切も酒呑童子を斬り、co-07-03 § 須佐之男の剣 も大蛇を斬った。二つとも大きな妖魔を斬った刀だが、一振りは名品、一振りは神器だ。違いは:

項目童子切須佐之男の剣
斬られた妖魔酒呑童子(大妖魔)八岐大蛇(神話級)
刀の由来伯耆の安綱(刀工)須佐之男本人 — 神格
用途後代の家門の宝後代の神宮奉納
名品・神器名品神器

要点: 誰が作ったかが名品・神器を分ける最初の試験だ。人間の刀工の作は名品、神格の作・神格が直接使った刀は神器。


#参考リンク


天下五剣は五振りではなく、五つの方式の天下だ。