日本語版 v1.5 · zn-doc

#観察と記録

目次

観察と記録 挿絵

zn11 · 選択ルール(Variant)+ 素材早見表(Summary)。

#選択ルール — 観察記録(Observation Record)

育てる自己流の種は、実プレイの判定の瞬間にしか生まれない。机上で「この技が欲しい」と選ぶのではない。観て、受けて、敗れて——その一瞬を書き留めることだけが、後で技になる。

#トリガー

自分が関与した判定で 会心・天命・業報 が発生し、その同じ間合で「他流派の【免許】技 または【秘技】を見た/受け止めた/受けて敗れた」とき、それを 観察記録 一件として書き留める。

起きた判定記録の質意味
会心(同じ目+成功)見切った」記録相手の一手の理を、こちらが冴えた一瞬に掴んだ。
天命(10-10=合20+成功)完全に見抜いた」特別な記録奥義の芯まで見通した。後に看板技に化ける種03)。
業報(1-1=合2+失敗)敗れた/痛打された」記録受けて、負けた。痛みの記憶こそ、最も鋭い種になる。

会心・天命・業報の戦闘効果はそのまま発生する。 会心の2戦力、天命/業報の決定的瞬間表/致命的失策表は正本通り処理し、観察記録はその上に書き添える別レイヤーだ。負けた業報の間合でも、記録は取れる。

#記録の中身・枠・消費

  • 記録する内容。 出典流派・技名・型タグ・効果の要点・状況(会心/天命/業報の別)。早見表(下)の一行をそのまま書き写してよい。
  • 保有上限=3枠(固定)。 同時に手元に置ける観察記録は 3件まで。4件目を取るには、どれか1件を幕間で技にする(消費する)か、捨てる。
  • GM 選択肢: 段数連動(保有上限=免許以上技能の保有数と同じ)にしてもよい。本則は固定3。
  • 消費。 幕間の設計(03)で1件を解釈すると、その記録は消費される。ただし 天命の記録が看板技として結晶した場合は、消費せず保存してよい(その一敗・一瞥が流派の核になる)。
  • 対象は他流の免許/秘技。 観察できるのは、下の早見表(co/ex2/fc03 の約116技)に載る他流派の免許技・秘技だ。観た技そのものが手に入るわけではない——それをに、自分の技を幕間で設計する03)。

#表 — 素材カタログ早見(CO/EX2/fc03)

使い方。 観察記録を取ったら、その他流の技をこの表で引き、「種に向く手法」を手がかりに 03 の五手法で自分の一手を設計する。本表は代表例の早見であり、全116技の転記ではない——下の出典リンクの先に各流派の全データがある。GM・PC は、ここに無い技でも、リンク先のどの免許/秘技でも種にしてよい。

#剣術(CO 4流派 + EX2 12流派)

出典・流派技(免/秘)効果要点種に向く手法
CO 香取神道流先の態度(免)[構え]自勢中 初撃+3、解除時 防備-2再現 / 対処
CO 柳生新陰流無刀(免)[形]武装解除+その武器で即時1撃対処 / 打破
CO 示現流一の太刀(秘)[素養]間合初呼吸の初撃が自動会心打破 / 予防
CO 二刀流(自己流)二天一流(免)[素養]打刀+小太刀を一呼吸で同時に使う再現 / 模倣
EX2 北辰一刀流一刀短拍(秘)[形]防御と反撃を同時(防備+2+反撃+3)対処
EX2 直心影流非殺制圧(免)[形]殺さず武装解除+気絶模倣 / 対処
EX2 朝鮮勢法泰山勢(免)[構え]防備+2・攻撃+1(他構えと重ね可)模倣
EX2 唐刀集法横断斬り(免)[形]同区域2対象を同時斬り再現 / 打破
EX2 ラ・デストレサ決定の一点(秘)[形]突き+4 [貫通全体]、会心で即死判定打破
EX2 武当剣絲揚剣(秘)[形]予約反応——近接攻撃を流して敵へ返す対処 / 打破

#槍術(EX2 8流派)・体術(EX2 15流派)

出典・流派技(免/秘)効果要点種に向く手法
EX2 武田流槍武田の構え(免)[構え]馬上で攻+2、徒歩で防備+2再現
EX2 馬家槍梨花一点(免)[形]突き+3、会心で敵武器を1間合封じ対処
EX2 馬家槍百花連刺(秘)[形]同対象に5連刺(判定5回)打破
EX2 戦場自己流卒兵の直観(免)[素養]初間合主体で攻+2(開始後は消滅)模倣
EX2 武当拳太極呼吸(免)[構え]構え中、反撃の活力0対処
EX2 八極拳震脚(免)[形]隣接で攻+3、会心で押し1区再現
EX2 起倒流柔術去就の法(免)[形]受け流して同じ活力で投げる対処
EX2 合気道無力の道(秘)[素養]敵勇>自勇のとき回避/対立+3模倣 / 打破
EX2 螳螂拳7節連撃(秘)[形]7回の微打撃(各判定)打破 / 模倣
EX2 相撲打ち遣り(秘)[形]転倒させて攻+3再現

#忍術(EX2 7流派)・指揮(EX2 5流派)

出典・流派技(免/秘)効果要点種に向く手法
EX2 根来流僧兵一襲(免)[形]火器/短剣の奇襲 攻+2・会心拡張再現
EX2 風魔流夜襲風神一襲(秘)[形]夜間隠密のみ 攻+5・即死判定予防 / 打破
EX2 ハシャシン山上の教え(免)[素養]1セッション1回 標的指定、対象に攻+3予防
EX2 個人密偵(自己流)生涯の影(免)[素養]生涯の標的1人に攻+2(永続)・追跡+3模倣
EX2 孫子式軍学知彼知己(免)[素養]敵分隊情報+2、1セッション後に強弱を自動識別対処 / 予防
EX2 朝鮮武経鶴翼陣指揮(秘)[構え]敵分隊の回避-3・分隊攻+2打破

#fc03 日本剣豪列伝(剣豪12 + 新流派3)

出典・流派技(免/秘)効果要点種に向く手法
巖流(佐々木小次郎)長剣射程(免)[素養]野太刀(長剣)の射程+1区域、初間合 先攻+2対処 / 模倣
巖流(佐々木小次郎)燕返し(秘)[形]2連打、初当りで2撃目が会心拡張(貫通なし)打破 / 模倣
鹿島新当流(塚原卜伝)神妙剣(秘)[形]自動会心+[貫通全体](会心で3戦力)打破 / 予防
鹿島新当流(塚原卜伝)無手勝流[素養]戦前1回、交渉/策略+3で戦闘を回避・遅延予防(非戦解決)
伊東一刀流(伊東一刀斎)切落(免)[形]斬り結び判定で近接攻撃を無効化+即時反撃1戦力(会心で2戦力)打破 / 模倣
二天一流(宮本武蔵)五輪の極(秘)[形]3連撃、成功で3戦力(会心4)打破
香取神道流(飯篠長威斎)最の一刀(秘)[形]会心で3戦力+対象の次間合の初動を封じる打破
北辰一刀流(千葉周作)68型の体系[素養]戦中2回、剣術型/構えを別メニューへ即席交換模倣
示現流(東郷重位)東郷の蜻蛉[構え]毎間合 初撃+6(会心で戦力+2)、各呼吸2撃目以降-2累積、維持して移動可、解除時 防備-3対処 / 予防

#全カタログへの出典リンク(再収録せず参照)

重複の扱い。 早見表は出典の数値をそのまま要約しただけで、本号は技を再収録しない(fc03-03-00 の「重複検証」前例に準拠)。設計した自己流技は必ず新しい一手であって、観た技のコピーではない(03 五手法)。

#例 — 観察の一場面

例1(業報の種)。 剣士・佐助は、巖流の刺客と生死を賭けた。第二間合、佐助の横斬りが [1,1]=合2 → 業報。無防備の隙に、刺客の秘技 〔燕返し〕(2連打・初当りで2撃目が会心拡張)が突き刺さり、佐助は戦力0で敗れる(辛うじて生存)。この敗北の記憶を観察記録の一枠に刻む——「燕返しの、上下の波。引きの力で再び斬る二の太刀」。後にこれを [打破] で解釈し、反撃の秘技を立てる(→03 設計例1へ)。

例2(会心の種)。 野人・熊は、間合の遠い巖流の剣士に苦しめられた。短い得物では刃が届かない。だが、自分の組み付きが [5,5]=合10 → 会心したその間合、彼は相手の 〔長剣射程〕([素養]・射程の優位)の理を肌で見切る——「届かぬなら、入って掴み、その射程を殺せばよい」。記録の一枠に刻む。後にこれを [模倣] で、長間合の優位を近接の拘束に作り変える(→03 設計例2へ)。


#香 — 一文

「観た技は明日の己の影。受けた傷は、最も鋭い師だ。」