日本語版 v1.5
#雑貨商 (雜貨商, Black Market Dealer)
「この世に買えないものはない。」堺裏町の万物商。武器も、人も、情報も売る。
- 役割: 戦闘補給、傭兵雇用、情報売買、経済攪乱
- 核心能力値: 美、智
- 心府進入: 強行突破
- 基盤職業: 商人 × 工人
- 三道六心: 無心固定(変更不可) — 「道徳は商売の邪魔になる。」
- 名人可能技能: 買収、交渉、虚言、感知、解除、生存
- 開始自動技能: 買収習得、交渉入門、虚言入門、解除入門
魔人職業共通: GM許可が必要。悪役プレイガイド参照。
#香 — すべてのものの値段
堺の裏町には看板のない店がある。中に入ると — 刀があり、種子島があり、南蛮製の鎧があり、正体不明の薬瓶があり、妖魔の部位が硝子瓶に入っている。そして奥の部屋には人の値段が書かれた帳簿がある。傭兵の日当、忍びの暗殺料、果ては大名の首級の懸賞金まで。この店の主こそ雑貨商である。
雑貨商は戦わない — 正確には、戦う必要がない。金貨は刀より速く、買収は戦闘より効率的である。敵の足軽分隊に金袋を投げれば槍を下ろし、敵の忍びに倍額を提示すれば主を裏切る。戦場で雑貨商は「移動する補給所」である。味方に矢を供給し、壊れた鎧を交換し、必要なら傭兵分隊を金貨で即席雇用する。
戎屋銀右衛門という名を知る者は少ない。だが堺の闇市場を支配する手が一つあるなら、それは銀右衛門のものだ。雑貨商は銀右衛門の眼であり、手であり、口である — あるいは、雑貨商自身が銀右衛門なのかもしれない。確かめる方法はない。金貨を数える手が血で汚れていようと、清潔であろうと — 雑貨商は気にしない。値段さえ合えばよい。
- 推奨武器: 懐剣(懐の短刀、最後の手段)、なし(戦闘回避が原則)
- 推奨流派: なし(戦闘流派ではなく商業ネットワーク)
- 推奨陣営基盤: 堺座(商人連合)、戎屋商会(闇市場)、独立貿易商
#核心資源: 金貨 強化
雑貨商は商人の金貨システムを極端に拡張する。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 戦闘ごとの基本保有 | 8金貨(商人5 + 雑貨商ボーナス3) |
| 小康ごとの自動獲得 | +2 |
| 戦闘ごとの金貨上限 | 30 |
| 金貨追加獲得 | 敵撃破時 +1(戦利品)、敵買収時 +0(支出) |
#法 — 特技一覧
#1段: 万物商 (萬物商) [素養] + [型]
[素養] + [型] 万物商 (萬物商)
効果: 戦闘中、金貨で即席取引。常時効果:
- 各取引は`0活力([型])`マヌーバー。取引ごとの個別限界は間合1回で、実行者ごとの0活力([型])合計は間合2回まで。
- 金貨2消費 → 任意の消耗品1個を即席購入(矢、薬草、修理道具など)。
- 金貨3消費 → GMにヒント1個を要請(敵配置、弱点、待ち伏せなど情報売買)。
- 金貨5消費 → [傭兵団](../../co-06-units/co-06-06-squads.md#傭兵団-傭兵團)の技法を使う卒3名分隊1個を即席雇用(戦闘終了まで、雑貨商の分隊命令に従う)。
- 金貨が0になると**すべての雑貨商特技使用不可**。空手の商人は民間人と同じ。
#3段クラス特技(1つ選択)
| 特技 | 類型 | 活力 | 限界 | 効果 |
|---|---|---|---|---|
| 緊急補給 | [型] | 1 | 間合1回 | 金貨2消費。同じ区域または隣接区域の味方1体の戦力 +1回復(装備交換/薬品投与)。「修理費は別途。」 |
| 買収工作 (買收工作) | [型] | 2 | 間合1回 | 金貨3消費。敵卒/雑兵分隊1個に2d10+美+交渉 >= 13。成功時、該当分隊は1間合行動停止(買収された兵が動揺)。練級以上には効果なし。 |
| 闇市場網 (暗市場網) | [素養] | — | — | 非戦闘時、金貨1であらゆる都市で情報収集可能。戦闘時: 小康ごとに金貨 +1追加(裏取引収入)。 |
#5段クラス特技(1つ選択)
| 特技 | 類型 | 活力 | 限界 | 効果 |
|---|---|---|---|---|
| 戦場競売 (戰場競賣) | [型] | 2 | 戦闘1回 | 金貨5消費。戦場の戦利品(敵ユニットの装備、妖魔部位など)を即席競売。味方1体が戦闘終了まで装備一つの一般効果を適用する。名品技法・献身は別途、理解と技能条件を満たさなければならず、戦闘後に装備は元の戦利品の山へ戻る。 |
| 傭兵団契約 (傭兵團契約) | [型] | 3 | 戦闘1回 | 金貨8消費。練級傭兵1体を戦闘終了まで雇用する。傭兵は分隊ではない個人ユニットであり、下記の専用ブロックを使う。戦力1以下になると逃走する。 |
| 価格操作 (價格操作) | [素養] | — | — | すべての金貨消費量 -1(最低1)。「卸値で買う。」1段万物商の消耗品購入が金貨1に、卒分隊雇用が金貨4に。 |
#7段高級特技(1つ選択)
| 特技 | 類型 | 活力 | 限界 | 効果 |
|---|---|---|---|---|
| 戎屋の手 | [型] | 3 | セッション1回 | 金貨10消費。1つ選択: 【南蛮大砲】指定区域全員に即時3戦力、【金剛杵(真品)】味方1体の次の退魔判定+5(今回の戦闘中1回)、【秘薬】味方1体の戦力を即時全回復、【毒】敵練級1体が戦闘終了まで毎小康、戦力-2。 |
| 人身売買 (人身賣買) | [型] | 2 | 間合1回 | 金貨6消費。敵卒/雑兵分隊1個に2d10+美+買収 >= 13。成功時、戦闘終了まで味方へ転換し、雑貨商の分隊命令に従う。終了後の生存者は逃走または降伏し、永久的な味方にはならない。失敗時は金貨のみ消費。「人にも値段がある。」 |
| 保険契約 (保險契約) | [素養] | — | 戦闘1回 | 戦闘開始時、最初のカウントより前に金貨4を支払い、味方主/将1体を指定する。対象が戦力0になり除去される直前に戦力3で残り、その時から1間合の間、攻撃で受ける戦力減少が0になる。「保険金支払い。」 |
#9段高級特技(1つ選択)
| 特技 | 類型 | 活力 | 限界 | 効果 |
|---|---|---|---|---|
| 天下の財閥 | [素養] | — | — | 戦闘ごとの金貨上限が50に増える。小康ごとに金貨 +5自動獲得。戦闘開始金貨15。「堺全体が私の金庫だ。」 |
| 戦争特需 (戰爭特需) | [素養] | — | — | 敵が戦闘不能になるたび金貨 +3(戦利品回収)。味方が戦闘不能になるときも金貨 +1(保険回収)。「戦争は最高の商売だ — 誰が死んでも。」 |
#練級傭兵専用ブロック
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 戦力 / 防備 / 活力 | 3 / 14 / 0 |
| 傭兵指示 | 雑貨商が自分の呼吸に2活力[型]で移動または基本攻撃を指示する。間合1回。攻撃は2d10 >= 防備、命中時1戦力。 |
| 行動 | 傭兵は独立カウント・自身の行動を得ず、雑貨商の傭兵指示でのみ行動する。分隊ではないため、分隊命令・総指揮・分隊戦術・結束の対象にならない。 |
| 撤収 | 現在戦力が1以下になると即時に戦場外へ退却し、契約を終える。 |
#極端な長所
- 戦闘中の万能補給: 消耗品、装備、傭兵、情報 — 金貨さえあれば何でも。
- 味方戦力回復: 緊急補給で味方の戦力を戦闘中に回復させる。ヒーラーのいないパーティの命綱。
- 敵分隊買収: 敵の数を減らし、味方の数を増やす。数的優位の確保。
- 情報売買: GMヒントを金貨で購入。メタ的に強力。
- 経済的柔軟性: 状況に応じて金貨を攻撃/防御/支援に自由配分。
#極端な短所
- 直接戦闘力最低: 攻撃判定 -2。武器技法が事実上ない。1対1戦闘では卒にも負ける。
- 金貨枯渇時は無力: 金貨が0になるとすべての雑貨商特技が使用不可。空手の商人は民間人。
- 三道 無心固定: 三道六心変更不可。道徳的成長がない。信仰勢力との交流制限。
- 社会的悪名: 人身売買、闇市場取引 — 事実が知られればすべての勢力で敵対。堺座でさえ公式には否認。
- 傭兵の裏切り: 雇った傭兵は戦力が低くなると逃走する。より多くの金貨を提示する敵に買収されることもある。
#典型的呼吸パターン(5段、補給特化)
カウント11 — 初呼吸:
緊急補給(1、金貨2) + 消耗品即席購入(0、金貨2) = 1活力、金貨4
→ 味方戦力 +1 + 必要な消耗品1個を供給
カウント7 — 二度目の呼吸:
買収工作(2、金貨3) = 2活力、金貨3
→ 敵卒分隊行動停止
残り: 活力 11 - 1 - 2 = 8、金貨 8 - 4 - 3 = 1 → 小康で +2回復
(金貨管理が核心。序盤支出を8以下に抑え、小康で回収。)
#区域ボーナス
| 区域 | ボーナス |
|---|---|
| 前列 | 行かない。雑貨商が前列に立てば死ぬ。 |
| 後列 | 本拠地。安全な場所から金貨をばらまく。補給/買収/雇用はすべてここで。 |
| 心府 | 絶対に行かない。雑貨商が心府に入る理由も能力もない。 |
| 外部 | 非戦闘活動の中心。闇市場取引、情報収集、傭兵契約はすべて外部で。 |
#三道六心葛藤
雑貨商の三道六心は無心固定だが、それは「葛藤がない」という意味ではない。
- 「私に道徳がないのか、道徳を捨てたのか?」 — 無心は「心がない」という意味である。生まれつき共感がなかったのか、それとも堺の裏町が共感を奪ったのか?
- 「人の値段」: 人身売買技法を使うたびに — これは「取引」か「悪行」か? 雑貨商には違いがない。だが味方は?
- 味方との信頼: 雑貨商は味方を「顧客」と見る。顧客が金を払う限り最高のサービスを提供する。だが敵がより多くの金を払ったら? 「私は商人だ。最高額入札者に売る。」
- 戎屋との関係: 銀右衛門が雑貨商の雇用主なのか、雑貨商が銀右衛門なのか? 正体が明かされる瞬間のドラマ。「堺の裏町は一つの人格である。」
- 金貨の果て: 戦争特需により、すべての死が利益になる瞬間 — 雑貨商は戦争が終わらないことを望むようになる。「平和は不況だ。」
「刀の値は10両。刀を握る手の値は3両。刀に斬られた首の値は — 相場によって違う。」