日本語版 v1.3.3

#クラス別ソロシナリオ(10クラス)

目次

各クラスの中核メカニックを体験する1人用シナリオ。1段開始 → 3段昇段まで。各3幕構成、セッションあたり1時間~2時間。

用途

  • 新規プレイヤー一人がGMと1:1で入門
  • 特定クラスの運用方法を学習
  • 三道六心の初期選択を経験
  • グループプレイ前のキャラクター予熱

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#最初の場面の感覚

ソロセッションはひとつの部屋から始まる。プレイヤー一人、GM一人。背後には、まだ合流していない仲間たちの空席。

共通導入はいつも同じ一呼吸で開く――風の向き、土の匂い、遠い鐘の音。その三つの感覚だけで、季節と重さを立ち上げる。

1段の手には、まだ武器の重みが馴染まない。装備は新しく、印章は色褪せていない。このシナリオは、その最初の感覚を記憶させるためのものだ。

#主要NPCの声(共通序論)

道を指す老人(各シナリオ入口共用NPC):

「君は一人か。……一人が始まりだ。誰もが最初は一人だったのだから。」

「この道の果てで何を見るかは分からぬが――戻る時は一人ではあるまい。影であれ、荷であれ、名であれ。」

1段の自分(内面の声、3幕進入時の回想):

「……昨日の私は、ここまでは来られなかっただろう。今日の私が、ここにいる。」

#雰囲気の転換点

各シナリオの転換は同じリズムを共有する。

  • 1幕の沈黙:最初の敵を見る前に、GMは二呼吸ぶん空ける。プレイヤーが「……どうして何も言わないんですか?」と尋ねた時、その沈黙こそが香である。
  • 2幕の加速:中核メカニックが初めて発動する瞬間。判定のダイスが転がる前に、GMはその技法の名をゆっくりもう一度唱える。
  • 3幕の選択:三道六心の分岐――音楽が止む。GMは文を二つ用意しておき、プレイヤーの答えを聞いてから、初めて片方を選ぶ。

#背景音楽・色調(シナリオ別トーン)

シナリオ主調色照明トーンBGMイメージ
侍――橋青灰色、木材の茶色正午の強い直射光単一の太鼓、間隔は広い
浪人――心府黒と銀松明の低い橙息音、風
密教僧――廃寺褪せた朱、苔の緑月光の青木魚と遠い梵鐘
忍び――城内墨色と藍色月のない夜軒の水音、無に近い
外人――浜辺灰色の海、火薬の白煙曇った昼波と金属
陰陽師――神社橙の柱、若竹の緑夜明け大笒の一音
学者――攻城土色、煙の灰色夕日の赤遠い太鼓と近くの囁き
芸人――輸送黄土、布の鮮紅土埃の中の陽光鈴と弦
修験者――山岩の灰色、水の透明霧の中の白光水音、呼吸
傀儡師――城糸の白、城壁の影室内の蝋燭多数の弦、断絶

#共通構造

内容昇段
1幕導入――問題発生、PCの関与決定1段
2幕展開――中核メカニックの戦闘/判定2段
3幕結末――三道六心の選択+3段昇段3段

#1. 侍――橋上の守り (橋上の守)

A lone samurai holding a narrow plank-bridge over a gorge at noon, planks/rope as sparse lines, a tiny village gate beyond

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正午の陽が橋の上に降り注ぐ。木板は陽を受け、熱く乾いた匂いを放つ。足元の谷は遠すぎて、音より先に風が上がってくる。

橋は狭い。二人が向かい合えば、どちらか一人は身をかわさねばならない幅。ここにいるのは自分だけで、背後には村の鐘の音。鐘は一度だけ鳴り、長く尾を引く。

村外れの老婆――「若様、その橋は毎年二度ずつ直しております。今年は三度目になるかもしれませんな。」

主調色は青灰色と、木材の熱い茶色。BGMは単一の太鼓の遅い拍。間隔が広く、その隙間を風が埋める。

  • 場所:狭い木橋。村へ向かう唯一の通路。
  • :1幕コオニ5 → 2幕オニ武士進入 → 3幕オニ大将(将)+分隊。

中核メカニック実演

  • 不動の陣――前列制圧力 +4。狭い橋で独占支配。
  • 分隊指揮――2活力(智+0なら割引なし)。
  • 受け流し予約――先払い1活力/即興2活力。

三道六心分岐

  • 橋を焼いて村を守る(無辜の旅人も犠牲)→ 累積。
  • 橋を守り、敵の攻撃を受ける(犠牲を覚悟)→ 維持。

#段階別進行ガイド

チェックポイントタイミングGMがすることプレイヤーがすること合図(次段階へ)
1幕:コオニ遭遇セッション開始橋幅・制圧力構造を描写不動の陣を宣言、前列を占有コオニ撃退 → 2幕オニ武士登場
2幕:オニ武士の突破中盤分隊指揮・受け流し予約のタイミングを提供2活力支出判定、会心管理武士2体が倒れる → 大将登場
3幕:オニ大将+分隊クライマックス橋崩落/村火災の選択肢を提示三道六心を宣言、最終攻撃村の結果決定 → 3段昇段
  • 成功分岐:大将撃破+村無事。忠または覇の心を確定。
  • 失敗分岐:橋陥落。PCは負傷して村まで後退――次シナリオは復讐劇。
  • GMコントロール:狭い地形の利点を必ず1回体感させること。不動の陣が発動した瞬間、「敵は君を通り抜けられない」と明示する。

#2. 浪人――心府の道 (深部の道)

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要塞の心府は、光が溜まる場所だ。松明がひとつ、またひとつ。橙の光が煉瓦の継ぎ目に溜まり、あふれる。足音は石床に二度聞こえる――一度は自分のもの、もう一度は反響。

雇い主の金はすでに懐にある。契約の重みよりも、その中の銀貨の音のほうが気にかかる。君は金のために来たのか、自分の名のために来たのか。

警備兵の独り言(壁の向こうから漏れる)――「……今夜は妙に静かだな。月も出ていない。」

主調色は黒と銀。BGMは自分自身の息音だけ。時折、遠くの風鈴の音――本当に時折だけ。

  • 場所:要塞心府(中庭)。浪人は雇われた暗殺者。
  • :1幕警備卒 → 2幕心府突破 → 3幕将軍暗殺。

中核メカニック

  • 風の刃――移動活力 -1(歩行1)。
  • 心府自由進入――突破なしで進入。
  • 連撃疲労軽減(短兵器心府)――忍者刀4撃目は-1のみ。

三道六心分岐

  • 契約どおり将軍を暗殺(金が先)→ 無心維持。
  • 将軍の事情を聞き、見逃す → 転換。

#段階別進行ガイド

チェックポイントタイミングGMがすることプレイヤーがすること合図(次段階へ)
1幕:警備卒への潜入セッション開始要塞外郭配置、風の刃を活用できる地形経路選択、活力配分警備制圧/迂回成功 → 心府進入
2幕:心府突破中盤心府自由進入の権利を再確認連撃疲労管理、忍者刀4撃活用中庭到達 → 将軍の前へ
3幕:将軍対面クライマックス将軍の事情(家族・部下)をRPで提示眞/無心の選択を宣言暗殺実行または引退誘導 → 3段昇段
  • 成功分岐:契約履行または寝返り――どちらでも浪人らしい決着。心を固定。
  • 失敗分岐:発覚後、将軍の近衛に包囲される。戦闘後退で任務失敗、雇い主の報復が次シナリオのフック。
  • GMコントロール:心府自由進入は「突破判定なし」という特権を必ず実演する。1幕で、他クラスなら振っていた判定を省略する経験を提供する。

#3. 密教僧――廃寺の夜 (廢寺の夜)

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山寺はとうの昔に人が去った。屋根は半ば崩れ、月光が木の梁の間から白い線のように落ちる。庭には苔が伸び、足を置くと小さな水音がする。

遠い梵鐘が鳴る。だが近くに寺はない。鐘はどこから来るのか。君は知っている――その鐘はいま鳴っているのではない。過去のある夜、この場所で最後に鳴った鐘なのだ。

崩れた本堂から聞こえる囁き――「……数珠はどこに。数珠は誰が持っていったのか。」

主調色は褪せた朱と苔の緑、その上を月光の青みが覆う。BGMは木魚ひとつと遠い梵鐘。時折、風が風鈴を揺らし、その音に君の手は金剛杵の柄を探す。

  • 場所:捨てられた山寺。怨霊が出没。
  • :1幕混流の破片卒 → 2幕怨鬼将(非実体)→ 3幕上位将級大怨霊。

中核メカニック

  • 修羅の印――心府近接 -1活力。
  • 退魔技能――妖魔攻撃 +2(入門1点から)、非実体の物理無効を免除(入門1点+)。[霊体]攻撃を受ける時は段階別免除(§退魔免除表)。
  • 金剛杵――封流標準。妖魔特効。

三道六心分岐

  • 怨霊の怨みを解く(儀式実行、時間消費)→ 強化。
  • 強制封印(効率)→ 空道 虛方向。

#段階別進行ガイド

チェックポイントタイミングGMがすることプレイヤーがすること合図(次段階へ)
1幕:混流の破片卒遭遇セッション開始廃寺の静寂・月光を描写修羅の印で心府接近、活力支出卒退治 → 怨鬼登場
2幕:怨鬼将中盤非実体50%物理無効を強調、退魔優位を体感金剛杵命中、退魔判定怨鬼撃破 → 大怨霊発現
3幕:大怨霊対面クライマックス怨みの物語をRPで提供(儀式の時間費用を明示)慈の儀式または虛の強制封印を宣言怨霊解消/封印 → 3段昇段
  • 成功分岐:怨み解消ルート――廃寺跡に小さな寺を再建する誓い。名声 +1、慈の心を確定。
  • 失敗分岐:強制封印失敗時、PCは呪い +2。次セッションの借りとして残る。
  • GMコントロール:退魔の有効性と、非退魔の無力感を交互に体感させる。儀式の選択肢は「時間がかかる」ことをRPで実演する――本当に一呼吸、空けてみる。

#4. 忍び――将軍の密書 (將軍の密書)

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城の瓦は雨に濡れている。月は雲の裏にあり、今夜の光は障子の向こうの蝋燭ひとつだけ。雨粒が軒先から一滴ずつ落ちる間隔があまりにも規則的だ――その拍に呼吸を合わせれば、君は見えなくなる。

機密文書は将軍の書斎。位置はすでに聞いている。だが情報はしばしば嘘をつく。

城内巡回の二人の会話――「あそこに影がひとつ……いや、瓦が一枚ずれただけか。」/「そうだな。何でもないだろう。」

主調色は墨色と藍色。BGMはほとんどない。軒の水音だけを残せ。自分の息音すら大きすぎる。

  • 場所:敵城内部。機密文書の奪取。
  • :外部警備 → 内部の侍女(感知判定)→ 最終護衛(将)。

中核メカニック

  • 影渡り――外部 ↔ どこへでも0活力(間合1回)。
  • 潜入判定――2d10+技+忍術 vs 敵感知。
  • 奇襲――最初の攻撃判定 +2。忍び3段[奇襲]は潜入後の初攻撃を自動会心にする。

三道六心分岐

  • 密書奪取後、事実を公開 → 転換。
  • 依頼どおり届ける → (雇い主への忠誠)。

#段階別進行ガイド

チェックポイントタイミングGMがすることプレイヤーがすること合図(次段階へ)
1幕:外郭潜入セッション開始城外壁・巡回タイミングを提示影渡り1回を宣言、経路決定外部警備通過 → 内部進入
2幕:侍女・内室中盤感知判定の対抗、密書位置の手掛かりを提供潜入判定、会心保留密書確保 → 護衛警報
3幕:最終護衛クライマックス密書内容をRPで公開(雇い主の黒幕を示唆)眞/忠を宣言、脱出経路を選択脱出成功 → 3段昇段
  • 成功分岐:無音脱出。心に応じて公開/引き渡しで決着、名声上昇。
  • 失敗分岐:発覚。全面戦闘は不可――PCは影渡りで緊急脱出し、密書を失う。
  • GMコントロール:外郭/外部進入による最初の攻撃+2、または反応不可を必ず1回体感させる敵配置。3段忍びなら、潜入後の初攻撃自動会心まで見せる。

#5. 外人――浜辺の一発 (海邊の一彈)

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海は灰色だ。海岸線は遠く、波は低く砕ける。火薬の匂いが風に混じっている――誰かがもう一発を撃ったのだ。君が到着する前に。

数人の漁師が網を引く手を止めた。彼らは君の服と、君の火器を見る。この浜辺で君の名を呼べる者はいない。君の言葉を知る者も少ない。

老漁師(半ば振り返ったまま)――「……そなたも異国の人か。昨日から、妙なものが海から上がってきておる。そなたの武器で撃ってみてはくれぬか。」

主調色は灰色の海と火薬の白煙。BGMは波と金属がぶつかる音。異国語の短い祈りが風に混じって聞こえる――それは君自身の声でもある。

  • 場所:港。海賊妖魔の攻撃。
  • :1幕船幽霊卒 → 2幕海賊練 → 3幕海坊主(将、水中)。

中核メカニック

  • 異国の火薬――鉄砲[貫通 全体]、固定目標11。
  • 弓術技能――弓/鉄砲を包括。
  • 水中区域――体術 +2、火器不可。

三道六心分岐

  • 海賊全員を処刑 →
  • 海賊将を捕虜化 → (情報獲得)。

#段階別進行ガイド

チェックポイントタイミングGMがすることプレイヤーがすること合図(次段階へ)
1幕:船幽霊卒セッション開始霧・幻聴を演出、[霊体]攻撃を予告鉄砲準備、固定目標11を体感卒退治 → 海賊登場
2幕:海賊練中盤海賊将の制圧力効果を露出弓術・火薬を切り替え、距離管理練粉砕 → 海坊主浮上
3幕:海坊主水中戦クライマックス水中区域規則を告知(火器不可、体術 +2)覇/眞を宣言、海賊将の処遇を決定海坊主退治 → 3段昇段
  • 成功分岐:港の安全を確保。海賊将尋問ルートなら情報報酬、処刑ルートなら名声報酬。
  • 失敗分岐:水中へ引き込まれる。外人の弱点(水中)が露出――港の商人たちの次契約として機会を提供。
  • GMコントロール:「鉄砲[貫通 全体]、固定目標11」を1幕で必ず一発撃たせるよう誘導。2幕で水中区域を1回味わわせてから、3幕で本格化。

#6. 陰陽師――神社の沈黙

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夜明けだ。神社の鳥居は空を二つに分け、一方には赤い柱、一方には若い竹の緑。空気はいま夜を手放しつつある。冷たいが、重くはない。

しかし封印紙が落ちている。一枚。そしてまた一枚。風に飛ばされたのではない――内側から押し出されたのだ。

神主の祖父(衣服もきちんと整えないまま)――「……昨夜遅くから妙だった。式神が一人で歩き回った。わしが呼んでも来なかった。」

主調色は橙の柱と若竹の緑、夜明けの青み。BGMは大笒の一音が長く続く音。封印が破れる音は、その音の間に染み込む。

  • 場所:守護神社。封印が解けつつある。
  • :1幕式神の脱走 → 2幕離反した式神群 → 3幕封印された妖魔(将)。

中核メカニック

  • 式神使役――1段1体。
  • 呪術免許(2段昇段時)――隣接区域への呪術攻撃。
  • 結界――封印儀式。

三道六心分岐

  • 妖魔を討つ →
  • 妖魔と取引(式神契約拡張)→ 境界。

#段階別進行ガイド

チェックポイントタイミングGMがすることプレイヤーがすること合図(次段階へ)
1幕:式神脱走セッション開始神社内の異変、封印の亀裂を提示式神使役1体を発動、経路探索脱走追跡開始 → 離反群遭遇
2幕:離反式神群中盤2段昇段時、隣接区域への呪術攻撃を許可結界で時間を稼ぎ、呪術免許を発動群れを整理 → 封印妖魔発現
3幕:封印妖魔対面クライマックス妖魔の取引提案をRP(式神拡張の誘惑)眞/魔を宣言、最終儀式討伐または契約 → 3段昇段
  • 成功分岐:眞ルート――神社維持、村の守護者として認められる。魔ルート――式神1体追加だが、心変動を記録。
  • 失敗分岐:結界崩壊。PCはかろうじて脱出し、村に妖魔の噂が広がって次シナリオへ続く。
  • GMコントロール:式神1体の限界を1幕で刻み込む → 2段昇段後、呪術免許の体感変化を2幕で提供する。魔の誘惑は「損のない利益」として包む。

#7. 学者――攻城の策

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夕日が城壁を赤く染める。砲煙が地平線からゆっくり上がり、空を濁らせる。地図を広げた卓の上で、君の指はすでに同じ地点を何度も押していた――今度はそこが薄く擦り減っている。

城主は城壁の上に立っている。君はその背後に座っている。それが君の席だ。刀ではなく、言葉が武器となる席。

城主(君のほうを見ずに)――「策はあるか。時間がない。夜が来る前に。」

副将(低い声で)――「……先生の策は卑怯と言われるかもしれませぬが、城に残る兵は三百。正直な戦いは贅沢です。」

主調色は土色と煙の灰色、夕日の赤。BGMは遠くの太鼓と近くの囁き。君の指先の筆が最も近い音だ。

  • 場所:包囲された城。学者は参謀。
  • :敵分隊多数(戦闘は分隊指揮中心)。

中核メカニック

  • 神算鬼謀――活力譲渡(2→2)。
  • 分隊命令1活力(智+2以上)。
  • 策謀判定――情報収集、地形分析。

三道六心分岐

  • 策略で勝利(卑怯を選択)→
  • 正面対決を進言 →

#段階別進行ガイド

チェックポイントタイミングGMがすることプレイヤーがすること合図(次段階へ)
1幕:戦況分析セッション開始包囲状況の地図、策謀判定の機会2d10+智+策謀判定、敵分隊を把握分析完了 → 分隊指揮権付与
2幕:分隊指揮戦中盤分隊命令1活力を許可(智+2以上時)神算鬼謀で味方に活力譲渡核心分隊優位 → 城主の選択肢
3幕:決戦提案クライマックス虛(奇襲策略)vs 眞(正面)プランを提示心を宣言、最終命令を下す策略実行または正面戦 → 3段昇段
  • 成功分岐:城防衛成功。虛ルートは犠牲最小+論争、眞ルートは被害大だが名誉。
  • 失敗分岐:分隊潰滅。城陥落――参謀として敗将の烙印。救命シナリオへ続く。
  • GMコントロール:学者は直接戦闘より判定と譲渡で勝つことを1幕から明示する。分隊指揮1活力の効率を数字で体感。

#8. 芸人――輸送隊

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土埃の中、陽光が斜めに降りてくる。荷車の車輪が軋み、馬の鼻息が埃を巻き上げる。輸送隊の後ろには子供が三人、母親たちが四人、そして君がいる。

君は戦う者ではない。君は歌う者だ。だが今日、その二つは同じことだ。

輸送隊長(無愛想だが疲れた声)――「……道案内の先生。子供たちはあなたに任せます。我々の槍が行くあいだ、あなたの声が彼らの槍になってください。」

子供(歌の一節をたどたどしく真似て)――「……姉さま、この歌の次の歌詞は何ですか?」

主調色は黄土と布の鮮紅、埃の中の陽光。BGMは鈴と弦。子供の笑い声が、時折その上を通り過ぎる。

  • 場所:野外護送。補給品運搬。
  • :1幕盗賊 → 2幕妖魔襲撃 → 3幕裏切り者。

中核メカニック

  • 戦場の花――小康時、戦力1または結束1回復(無活力)。
  • 美オーラ――制圧力 +美。
  • 慰安(非戦闘)――民間人士気維持。

三道六心分岐

  • 輸送完遂を優先(民間人犠牲を覚悟)→
  • 民間人保護を優先(輸送失敗の可能性)→

#段階別進行ガイド

チェックポイントタイミングGMがすることプレイヤーがすること合図(次段階へ)
1幕:盗賊襲撃セッション開始輸送隊の隊形、民間人位置を描写美オーラで制圧力を補強盗賊撃退 → 最初の小康
2幕:妖魔襲撃中盤小康回復の活用機会、民間人士気チェック戦場の花で戦力/結束回復、慰安を宣言妖魔退治 → 裏切り者暴露
3幕:裏切り者対面クライマックス輸送完遂 vs 民間人保護のジレンマをRP忠/慈を宣言、最終決断輸送決着 → 3段昇段
  • 成功分岐:忠――物資到着、藩の功勲。慈――民間人全員生存、人々の歌になる。
  • 失敗分岐:裏切り者に輸送隊を奪取される。PCは負傷して後退、復讐シナリオのフック。
  • GMコントロール:「小康時、戦力1または結束1回復」が活力消費なしで起こる場面を、1幕と2幕の間に必ず実演する。芸人の維持力を数字で刻み込む。

#9. 修験者――山の苦行

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山は大きい。だが今日、君が登る場所はその山の一筋に過ぎない。霧が腰まで満ち、息を吐くたび、白い息が霧の中へ消える。足裏の下には濡れた石。

滝は遠くから聞こえる。水音は少しずつ大きくなり、君の胸の鼓動と重なる瞬間が来る。その瞬間、君は苦行の第一段階に入ったのだと知る。

山入口の老僧(君を止めず、ただ合掌して)――「……何を捨てに来られた。捨てるものがあるということは、まだ人間であるという意味だ。」

主調色は岩の灰色と、水の透明な青。霧の中ですべての色は一度洗われる。BGMは水音と自分自身の呼吸。その二つがずれる時が苦行であり、重なる時が解脱である。

  • 場所:険しい山。苦行修練。
  • :1幕自然の試練 → 2幕山妖魔 → 3幕自己内面の影。

中核メカニック

  • 苦行3境地――戦力 -1/2/3の代価、判定 +2/4/6+ダメージ +1/2/3。
  • 自己犠牲――戦力の小康自然回復不可(他の治癒のみ)。
  • 水中区域――滝の苦行。

三道六心分岐

  • 苦行完遂 → (真理追求)。
  • 苦行放棄 → (人間性維持)。

#段階別進行ガイド

チェックポイントタイミングGMがすることプレイヤーがすること合図(次段階へ)
1幕:自然試練セッション開始険路・滝・寒さの判定対象を提示苦行1境地を宣言、戦力費用を受容最初の試練突破 → 山妖魔発現
2幕:山妖魔中盤苦行2境地の誘惑――代価と報酬を提示水中区域(滝)戦闘、判定 +4を体感妖魔退治 → 内面の影降臨
3幕:自己内面クライマックス影がPCの記憶を逆に嘲る眞/慈を宣言、苦行3境地の有無影を克服/和解 → 3段昇段
  • 成功分岐:眞――苦行完遂、伝説の修験者として記録。慈――人間性を維持、山下の人々との縁。
  • 失敗分岐:戦力底尽き。下山途中に落伍――救助されるが影は残り、次シナリオの呪いとなる。
  • GMコントロール:苦行境地の戦力代価を数字どおり厳密に適用。3境地の選択は「死の門口」として演出――修験者の本質。

#10. 傀儡師――城の支配

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君自身は城の外にいる。遠くに見える城壁は黒い影で、城主の部屋から漏れる蝋燭ひとつが唯一の標だ。君の指先から糸が伸びる――見えない、しかし君には感じられる。

傀儡は城の中にいる。君の息は君のもので、傀儡の歩みは君の思考だ。二つの存在がひとつの脈でつながっており、その脈が切れる時、切れるのは傀儡だけではない。

傀儡の声(君の唇が動かなくても、傀儡の口から出る)――「……城主様は、今日もお一人でお休みですか。」

君自身の声(誰にも聞こえない)――「一人ではない。私がお前といる。」

主調色は糸の白と城壁の影。BGMは途切れる弦が何筋も。一本が切れれば、君が1戦力を失う。

  • 場所:敵城。傀儡で遠隔攻略。
  • :1幕城門警備 → 2幕内部分隊 → 3幕城主(将)。

中核メカニック

  • 糸の戦争――傀儡1体(戦力2、防備12、糸射程2区域)。
  • 逆流――傀儡戦闘不能時、術者戦力 -1。
  • 分割存在――本体は外部を維持。

三道六心分岐

  • 城主処断 →
  • 城主傀儡化(案山子の王を作る)→

#段階別進行ガイド

チェックポイントタイミングGMがすることプレイヤーがすること合図(次段階へ)
1幕:城門警備セッション開始傀儡射程2区域を明示、本体潜伏位置を設定糸の戦争を展開、傀儡操作門通過 → 内部分隊遭遇
2幕:内部分隊中盤逆流危険を告知(傀儡戦闘不能時、戦力 -1)分割存在を維持、傀儡回復分隊制圧 → 城主の部屋前
3幕:城主対決クライマックス覇(処断)vs 魔(傀儡化)のRP選択肢心を宣言、最終糸操作城主処理 → 3段昇段
  • 成功分岐:覇――藩交代、外見上は正常化。魔――案山子の王、PCの影の支配。心を確定。
  • 失敗分岐:傀儡撃破+本体露出。PCは逃走し、城はこの凶事を追跡――手配のフック。
  • GMコントロール:傀儡師の妙味は「本体は安全、傀儡が戦う」という二重構図。逆流の痛みを必ず1回体感させること。魔の誘惑は完成された支配の甘美さとして。

#プレジェネ各1段参照

(各クラスの1段基本ビルドは該当クラスファイルを参照)


#GM助言

  • 1:1セッション:プレイヤー一人、GM一人。密度の高いRPが可能。
  • 3段昇段の締め:各シナリオは1段→3段を1~2セッションに圧縮。学習目的。
  • 三道六心記録:3段昇段時、道/心を確定。以後のグループプレイに続く。
  • クラス別強調:各シナリオは、そのクラスの最も中核的なメカニックひとつを深く体験するよう設計。