日本語版 v1.3.3

#スペル習得・スロット・詠唱・失敗規則

目次

本文書は §35-01 スペルルール哲学のルール的実装である。詠唱構造の哲学的根拠は当該文書で、具体的な判定・活力計算は本文書で見つける。


#§1. 習得条件

#技能免許アクセス

各スペルリストは該当技能の免許(3点)到達時にアクセスが開放される。

技能アクセスリスト
呪術免許35-03~08 呪術スペル
退魔免許35-09~14 退魔スペル
結界免許35-15 結界スペル
予言免許35-16 予言スペル

#スペル習得

時点効果
免許取得直後1段スペル3種を自動習得
段昇級時該当段のスペル +2種を習得 (PC選択)
幕間学習1セッションにつき1スペル追加学習可能 (智 + 該当技能 >= 11 判定)

#§2. スロット体系

PC段数に比例したスペルスロット。幕間または8時間の休息時にフル回復。

PC段1段3段5段7段9段達人
1段2
3段32
5段432
7段5432
9段54321
達人543211

多技能PC: 呪術・退魔・結界・予言の複数免許を保有時、各リスト別のスロットを独立保有。活力は共有 (詠唱費用は累積)。


#§3. 詠唱構造

本拡張 §00-05 §1 活力分散構造の下位適用である。準備段階は[構え]として扱われる。

#段数別の基本構造

基本表記総活力時間単位
1段22即発 (1呼吸)
3段2+2 (準備)41間合 (2呼吸)
5段3+3 (準備)61間合 (2呼吸)
7段4+4 (準備) または 4+4 (分散)81間合または2間合
9段5+5 (準備) または 5+5 (分散)101間合または2間合
達人儀式型 (別途)別途1セッション (戦闘外)

個別の呪文の微調整の余地:

  • 即発例外: 反応型の防御呪文・緊急の解除呪文は上位段でも即発可能 (個別に明示)
  • 大呪文拡張: 長い手順を要する呪文は 3+3+3 (準備) または 4+3+2+1 (分散) などで分散段階を拡大可能
  • 混合型: 2+2 (準備) +3 (分散) の形で手順 + 時間を組み合わせ

段数は効果規模・目標値・スロット要求の基準であって、詠唱構造を絶対に強制しない。各呪文の本文が優先する。

#詠唱判定

2d10 + 智 + 該当技能熟練 >= 目標値
目標値
1段8
3段10
5段12
7段14
9段16
達人18

判定時点: 発動段階で判定。準備段階では判定なし (活力のみ消耗)。

#詠唱中の制約 — [構え]ルール適用

準備段階は[構え]である。§00-05 §1参照。要約:

  • 構えスロット占有: 他の[構え]を並行不可。
  • 移動不可: 準備中は区域移動不可。
  • [型]許可: 他の[型]・技法は呼吸を分担すれば使用可能 (片手は印、もう片手は刀)。
  • 構え解除効果: 自動的に詠唱を妨害 (無防備・槍の牽制・一部の奇襲技法など)。
  • 集中抵抗: 会心または2戦力+の被弾時に 2d10 + 體 + 強健 >= 10 + 破解戦力 の抵抗判定。

#分散呪文の強制1間合発動

(分散)表記の呪文は本質的に複数の間合を必要とする。これを一間合の中に強制的に完成させると判定なしで自動脱尽 (§00-05 §2 脱尽)。

  • 脱尽 = 次の間合開始時に活力 = 1 (最大値リセット無効)。その次の間合から正常回復。
  • 構え・予約はすべて消滅。無防備を自動付与 (脱尽直後の1間合)。

これは「すべてを注ぎ込む一度の発動」 — キャンペーンのクライマックスに限定された道具。

(準備)呪文には脱尽なし。一間合の中で2呼吸で詠唱しても拍を守る限り術者は次の間合で無事だ。

#過負荷との関係

本編 03-04 §過負荷一呼吸の限界超過に対する判定である。分散呪文の詠唱中に個別の呼吸が5活力を超過するなら、過負荷判定を別途適用。

例: 5+5 (分散) 呪文を一間合の中に強制発動 — 一呼吸に10活力集中 = 過負荷判定 + 自動脱尽の二重負担。意図的な極限行動の代償。


#§4. 詠唱失敗・逆流

#一般失敗

判定失敗時:

  • スロット消尽 (活力消耗はそのまま)。
  • 効果は不発動。
  • 次の間合に正常な行動が可能。

#詠唱中の妨害失敗

準備の構えの解除・集中抵抗判定の失敗時:

  • 準備活力をすべて喪失 (還付なし)。
  • 効果は不発動。
  • スロットも消尽 (幕間まで回復不可)。

#会心失敗 (両方1 — 業報)

判定時に両方のダイスがすべて1 (ゾロ目1 + 失敗 = 業報):

  • 逆流: 詠唱者に効果が部分適用。戦力 -3 追加、1セッション狂気の可能性。
  • GM裁量: より大きな副作用 (式神の暴走・結界の自己封印・霊体の憑依など)。

#§5. 19-mystical 流派免許の特典

19神秘流派の免許を保有時、該当流派の思想スペルに+1スロットを追加 (該当段限定)。

流派追加スロット
19-01-01 民間呪術呪術1段 +1
19-01-02 南蛮黒魔術呪術3・5段 +1
19-01-03 朝鮮道家呪術1・3段 +1
19-01-04 中国道士呪術5・7段 +1
19-01-05 チベット密教呪術7・9段 +1
19-02-01 カトリックエクソシズム退魔5・7段 +1
19-02-02 正教会退魔3・5段 +1
19-02-03 道士の祓鬼退魔5・7段 +1
19-02-04 朝鮮巫俗退魔1・3段 +1
19-02-05 バラモン退魔7・9段 +1
19-04-* 結界流派結界スペル +2スロット
19-05-* 予言流派予言スペル +2スロット

流派特典は詠唱活力の減免にも適用可能 — 個別の呪文の本文に「流派特典: 発動活力 -1」などで明示。

本編の陰陽師・密教僧の正統流派は本編正統運用を優先 (スペルとは別個)。


#§6. 職業の追加スロット

本編の神秘職業を保有時、該当スロット +1。

職業追加スロット
陰陽師 (04-04)すべての段 +1
密教僧 (04-05)5・7・9段 +1
浄土僧 (04-06)1・3・5段 +1
修験者 (04-07)3・5・7段 +1
風水師 (04-08)結界・予言 +2

#§7. 併用禁止

PCが本編の技法システムと本モジュールのスペルシステムを同時に使うことは禁止する。一人のPCは二つのうち一つだけ。

  • 技法PC: 本編の技能システムそのまま
  • スペルPC: 本モジュールのスロットシステム

キャンペーン途中の変更不可 (§35-01 哲学参照)。


「一スロットが一呼吸である。呼吸は限られた資源であり、限られているがゆえに貴い。」