#バランス基準点 (均衡基準, Balance Baseline)
目次
本文書は、混世霊妖譚全体の数値体系における均衡基準を定義する。新しい職業/武器/妖魔を作るとき、この基準から外れるとバランスが崩れる。
Canon — 現在のバランス基準線。 本文書は、混世霊妖譚の現在の数値体系の基準線(確率アンカー、命中率、戦力、活力経済、特技予算、勢力均衡、金貨・信仰経済)を定義する。各クラスメカニズムCanonと衝突する場合は、クラス文書が優先する。権威体系:
../co-99-meta/co-99-01-authority.md。
関連項目: 基本前提 · 全ルール文書
#1. 基本設計哲学
#1間合 = 1~2回の意味ある選択
- 1段キャラクター(活力10~12)が1間合にできる意味ある行動 = 3~5回。
- 「移動(2) + 攻撃(2) + 反撃予約(1) = 一呼吸の基本限界5」— これが基準呼吸。間合内で2~3呼吸。
- 活力が15以上になると、一間合で行動が多すぎる → 活力上限は実質15(技+3=13、特技/バフ込み15)。
#戦闘の長さ: 3~5間合
- 易しい戦闘: 2~3間合。将1 + 卒。
- 通常戦闘: 3~5間合。将1~2 + 多数の分隊。
- 主級戦: 5~8間合。主級(戦力6~10) + 多数の配下。
- これより長くなる場合は、小康段階の妖魔乱入で圧をかける。7間合以上は「長すぎる」。
#1戦力の重さ
- 卒は1戦力 = 即死。卒1名の価値 = 攻撃判定1回 + 活力2~3。
- 主(戦力4~6)は4~6回当たらなければ倒れない。 通常戦闘で3~5間合のあいだ敵にさらされるため、適切な防御/回避がなければ3~4間合で戦闘不能。
- 主級(戦力6~10)は、チーム全体が集中攻撃しても3~5間合必要。
#2. 核心数値基準
#2d10確率アンカー
| 状況 | 目標成功率 | 修正値0基準 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 熟練者の日常行動 | 70~85% | 目標 7~9 | 「できて当然のこと」 |
| 戦闘判定基準線 | 50~60% | 目標 11 | 同等の相手 |
| 挑戦的行動 | 30~40% | 目標 13~14 | 危険を引き受ける |
| 英雄的行動 | 15~25% | 目標 15~16 | 運命介入を考慮 |
| 不可能な挑戦 | 5%未満 | 目標 19+ | 目標20はゾロ目10だけが成功 |
#命中率基準
| 攻撃者 | 対象防備 | 修正値合算 | 命中率 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1段戦闘型主(勇+2、主力技能習得+1) | 卒(防備11) | +3 | 79% | 基本交戦 |
| 1段戦闘型主(勇+2、主力技能習得+1) | 将(防備14) | +3 | 55% | 緊張感ある交戦 |
| 5段主(勇+3、熟練+2) | 将(防備14) | +5 | 72% | 成長実感 |
| 1段戦闘型主(勇+2、主力技能習得+1) | 主級(防備16) | +3 | 36% | 切迫した戦闘 |
| 達人(勇+3、熟練+3) | 主級(防備16) | +6 | 64% | 達人でも容易ではない |
基準: 同等相手への命中率 = 45~55%。成長したキャラクターが同じ相手に会えば70%以上。
#防備基準
| 対象 | 防備 | 設計意図 |
|---|---|---|
| 非武装 / 雑 | 10 | ほぼ必ず当たる |
| 卒(軽甲) | 11~12 | 基本修正値で高確率命中 |
| 練/将(重甲) | 13~14 | 修正値+熟練度が必要 |
| 主級(重装甲/超自然) | 15~17 | 集中攻撃 + 運命介入が必要 |
| キャンペーン最終主級敵 | 18~19 | 達人級も苦戦。特殊戦略必須。 |
防備上限 = 19。 2d10+8(最大修正値)で防備19を攻撃すると成功率は55%。防備20では45%に下がる。したがって20以上は不可能判定ではなく、最大修正値のキャラクターにも優勢を与えない明示的な例外領域としてのみ使用する。
#戦力基準
| 対象 | 戦力 | TTK(推定命中回数) | 設計意図 |
|---|---|---|---|
| 卒 | 1 | 1 | 当たれば死ぬ |
| 練 | 2~3 | 2~3 | 2~3間合の集中攻撃 |
| 将 | 3~4 | 3~4 | 一チームが1~2間合集中 |
| 1段主(體+1) | 4 | 4 | 3~4間合生存 |
| 達人主(體+3、強靭x2) | 8 | 8+ | 主級水準の耐久 |
| 将~主級敵 | 5~8 | チーム全体3~5間合 | 長期戦の核心 |
| 最終主級敵 | 8~10 | チーム全体5~8間合 | キャンペーンクライマックス |
戦力10は、標準的な最終主級敵の推奨上限である。 これを超えると通常戦闘が長引きすぎることがある。ただし、規則で明示された儀式・パズル・多段階構造の敵は、この上限を超えてよい。
#3. 行動経済(活力)バランス
#活力対価値表
すべての行動は「活力1 = 基本価値1」を基準に均衡を取る。
| 活力コスト | 期待価値 | 例 |
|---|---|---|
| 1活力 | 弱い1戦力攻撃(=[軽量]: 会心で無利得)、または補助行動 | 短刀(1戦力)、拾う、少しの移動補助 |
| 2活力 | 標準1戦力攻撃、または標準移動 | カタナ(1戦力+反撃オプション)、移動、分隊命令 |
| 3活力 | 強い1戦力 + 付加効果 | 斬馬刀/野太刀の切上げ(1戦力+無防備)、心府突破、制圧射撃・火矢(智+1以下の指揮官) |
| 4活力 | 2戦力級、または区域級影響 | 心府強制離脱、大結界(陰陽師) |
| 5+活力 | 戦闘転換級影響 | 奥義、大砲、神罰 |
#DPT(固定前提基準)
DPT は、下記の固定ダミーに1間合で与える戦力期待値である。対象は基礎防備10+重甲4の、印刷防備14を持つ人間1体。攻撃者は開始時点で射程内におり、鉄砲は装填済みとする。移動・防御予約・敵の反応・過負荷・運命介入・天命追加表・撃破時回復・味方ボーナスは除外する。同じ対象だけを攻撃するため、4打目以降は通常の連撃疲労 -2累積、心府の短兵器は -1累積を適用する。自己戦力消耗と逆流は敵への被害から差し引かず、別記する。
会心除外 / 込み は、同じ命中列から通常会心の追加戦力だけを分けた値である。[軽量] は会心追加戦力を持たず、明記された被害 +1はそのまま計算する。
| ビルド・区域 | 対象防備 | 時間 | 呼吸順序 | 活力使用/残量 | 移動・予約前提 | 連撃・操作上限 | 打撃別命中率 | 期待戦力<br>(会心除外/込み) | 制御効用 | 自己費用・危険 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 打刀侍 | 14 | 1間合 | 2+2 / 2+2 / 2 = 5打 | 10/1 | 移動・受け太刀を除外 | 4打目から -2累積 | 55/55/55/36/21% | 2.22 / 2.44 | 受け太刀の効用は未算入 | なし |
| 短刀浪人・心府 | 14 | 1間合 | 5 / 5 / 2 = 12打 | 12/0 | 移動・防御を除外 | 心府短兵器疲労 -1累積 | 45/45/45/36/28/21/15/10/6/3/1/0% | 2.55 / 2.55 | [軽量]。標的分散時は別途 | なし |
| 刀密教僧・心府・阿修羅 | 14 | 1間合 | 7 / 3 = 10打 | 10/0 | 移動・防御を除外 | 通常疲労 -2累積 | 55/55/55/36/21/10/3/0/0/0% | 2.35 / 2.60 | 呼吸上限7 | なし |
| 種子島外人 | 14<br>([貫通 全体]適用後の有効防備10) | 1間合 | 射撃2+再装填2 / 射撃2+再装填2 / 射撃2 | 10/1 | 開始時装填済み・終了時未装填 | 3打のため疲労なし | 72/72/72% | 2.16 / 2.34 | 会心時、後方の敵への期待 +0.18は別記 | 再装填2回 |
| 修験者 苦行1・心府短刀 | 14 | 1間合 | 5 / 5 = 10打 | 10/0 | 移動・防御を除外 | 心府短兵器疲労 -1累積 | 72/72/72/64/55/45/36/28/21/15% | 4.80 / 4.80 | [軽量] | 2呼吸で苦行1、自己戦力 -2 |
| 修験者 苦行2・心府短刀 | 14 | 1間合 | 5 / 5 = 10打 | 10/0 | 移動・防御を除外 | 心府短兵器疲労 -1累積 | 85/85/85/79/72/64/55/45/36/28% | 12.68 / 12.68 | 1打につき2戦力 | 2呼吸で苦行2、自己戦力 -4(5→1) |
| 傀儡師 基本 | 14 | 1間合 | 操作1回 = 1打 | 2/8 | 本体の移動・防御を除外 | 傀儡ごとに各間合1回 | 45% | 0.45 / 0.50 | 本体が距離を維持 | 破壊時、本体戦力 -1+無防備 |
| 傀儡師 5段 複数傀儡 | 14 | 1間合 | 各傀儡を1回操作 = 2打 | 4/6 | 本体の移動・防御を除外 | 個別1回・実行者合計2回。疲労は共有しない | 45/45% | 0.90 / 1.00 | 2区域に分散可能 | 傀儡ごとに破壊時逆流 |
| 斬馬刀/野太刀侍・前列 | 14 | 1間合 | 斬馬 3 / 3 / 3 = 3打 | 9/2 | 移動を除外。刀身受けを予約可能 | 3打のため疲労なし | 72/72/72% | 2.16 / 2.52 | 騎馬標的の会心除外 4.32。切上げの無防備は別途 | なし |
| 大弓射手・後列 | 14 | 1間合 | 2+2 / 2+2 / 2 = 5打 | 10/1 | 移動・弓受けを除外 | 4打目から -2累積 | 55/55/55/36/21% | 2.22 / 2.44 | 射程2区域、再装填不要 | なし |
この表は同じ防備ダミーに対する比較値であり、戦闘勝率でも全状況を測る単一のバランス基準でもない。複数標的に攻撃を分散すれば連撃疲労はリセットされ、貫通・会心・制御・移動・生存費用も変わるため、別のシナリオ表で測定する。修験者 苦行2の12.68は、自己戦力4を支払っても従来の2.5~4基準を大きく上回る。 計算ミスとして隠さず、独立したバランス検討対象とする。
#連撃疲労(維持)
同じ間合内で同じ対象への4打目から命中 -2累積。対象変更時にリセット。(Canon: co-03-04 ルール4 — 呼吸ではなく間合単位の累積。)
カウントシステムでは一呼吸の基本限界(5)と二重に働き、さらに強力。
#原則: 回復タイプと重複
本原則は
../co-99-meta/co-99-02-core-principles.md原則4と同一である。
「自然回復」はパッシブ回復(小康自動リセット、時間経過回復)だけを指す。能動回復(特技・修理・治療)は自然回復制約とは無関係で、4タイプに分類される。
| タイプ | 例 |
|---|---|
| 医療 | 医術、医務隊の戦場処置、急造修理(生体適用)、治癒薬草 |
| 機械 | 工人修理、野戦鍛冶場、自律機人の自己修理、絡繰整備 |
| 神格 | 治癒の光、祝福、神域回復、阿弥陀顕現 |
| 士気・結束 | 芸人 戦場の花、浄土僧 念仏、軍楽隊 |
一間合、一対象について各タイプ最大1回適用。異なるタイプは累積する。
「自然回復不可」状態特技(自律機人 機關の身など): パッシブ回復のみ禁止。能動回復4タイプは有効。「強靭」のような戦力上限増加特技は回復ではないため無関係、有効。
#4. 特技等級別パワー予算
すべての特技は下の予算内で設計されなければならない。
| 特技等級 | 取得時期 | パワー予算 | 例 |
|---|---|---|---|
| 1段固有 | キャラクター作成 | 「規則一つを少し曲げる」 | 不動の陣(制圧力+3(前列+4))、風の刃(移動-1活力) |
| 一般特技 | 1/3/5/7/9段 | 「数値 +1~2、または小規模な便宜」 | 強靭(戦力+1)、神速(活力+1)、幸運児(運命+1) |
| 3段クラス | 3段 | 「新しい戦術オプション1個」 | 一騎討ち(双方防備 +2交換)、シノビ奇襲(潜入初撃自動会心) |
| 5段クラス | 5段 | 「既存能力の拡張、または条件付き強化」 | 疾風(移動+攻撃時 +2)、半変身(1間合強化) |
| 7段高級 | 7段 | 「戦闘の流れを変えられる能力」 | 無影(移動1活力常時)、阿修羅(心府活力+3) |
| 9段高級 | 9段 | 「戦場単位の影響力」 | 残影(ZOC無視+先攻補正 +5)、大公演(全員回復) |
| 威名 | 達人(10段) | 「規則の境界を越える」 | 剣聖(自動命中+0活力反撃)、法王(戦闘不能免疫) |
#危険信号チェックリスト
特技を作るとき、下に該当するなら再検討:
- [ ] 活力0で攻撃可能(最低1活力維持原則違反)
- [ ] 「自動命中」または「自動成功」が条件なしで常時適用(聖人/威名専用)
- [ ] 1間合に3戦力以上を条件なしで与えられる(会心除外)
- [ ] 「免疫」が無条件(常時戦力減少0は威名専用)
- [ ] 活力を総量以上に生成(活力譲渡は1:1原則)
- [ ] 結束力を0から復活 + 即時行動(1間合ディレイ必要)
- [ ] 戦闘あたり制限のない強力能力(大半は「間合1回」または「戦闘あたりN回」)
#5. 勢力戦闘力均衡
#勢力別DPT基準(通常難易度、敵基準)
| 勢力 | 将DPT | 分隊DPT | 合計期待DPT | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| カグラ藩 | 1.5 | 2.0 | 3.5 | 均衡型 |
| 比叡練 | 2.0 | 1.5 | 3.5 | 退魔特化(妖魔戦 +1~2) |
| 酒呑山 | 2.5 | 1.5 | 4.0 | 攻撃特化(防御弱) |
| 尾羽山 | 0.5 | 1.0 | 1.5 + 撹乱 | 戦闘力は低いが内部分裂を誘発 |
| 般若祭壇 | 1.5 | 1.5 | 3.0 + 非実体 | 退魔なしでは物理半減 |
基準: 通常戦闘で敵勢力の総DPT = 3~4戦力/間合。味方4人パーティ(総戦力16~24)が3~5間合戦闘。
#6. 経済バランス(金貨)
#6.1 戦闘ティア基準線
| 項目 | 基準値 |
|---|---|
| 戦闘あたり基本所持 | 5 |
| 背景(商人の子)追加 | +3 |
| 小康あたり自動獲得(7段 大商団) | +2 |
| 小康あたり自動獲得(9段 商人) | +5 |
| 戦闘あたり金貨上限 | 20 |
| 金貨1の価値 | 制圧力 -2(約3活力相当) |
| 霊薬価格 | 3(戦力3回復 = 約6活力相当) |
原則: 金貨1 ≈ 活力2~3の価値。戦闘あたり金貨20 = 約活力40~60相当。強力だが、戦闘の他資源(戦力、結束力)へは直接変換不可。
#戦闘金貨の作動方式
混世霊妖譚の金貨は単一財布(持囊)モデルで運用される。戦利品・報酬・支出はすべて同じ財布で行われ、別個の「戦闘プール」や「戦利品差し引き」メカニズムはない。
- 財布(持囊) — PCの金貨総額。上限なし。セッション・戦闘・シナリオ・季節をまたいで保存される。
- 戦闘携帯上限 — 戦闘中に実際に使用可能な金貨上限。表の「戦闘あたり金貨上限(20)」が標準PC値であり、背景や商人クラス自体はこの上限を増やさない。商人は携帯上限ではなく財布回転率(小康収入、金貨消費特技)で優位を作る。例外は悪役/拡張職業である雑貨商(上限30、9段「天下の財閥」50)のように文書に明示された場合だけである。財布に上限以上の金貨があっても戦場には持ち込めない — 超過分は拠点・宿に残しておく。戦闘終了後、再び接近可能。
- 「戦闘あたり基本所持5」の意味 — 1段PCの平均的な携帯金貨基準値(叙述的規定)。シナリオ報酬や戦利品履歴のない新規PCでも、旅費・非常金として財布に約5金程度は持つと仮定する。これは戦闘ごとに新しく支給される手当ではなく、財布の初期・維持期待値。
- 戦闘中支出 — 商人「黄金万能」(1金)、傭兵雇用(2金)、霊薬購入(3金)などは財布から即時差し引き。戦利品から控除されるのではない。戦闘中に財布が0になると、金貨消費特技は発動不可。
- 戦闘中収入 — 財閥 小康 +5、買収・交渉回収などは財布に即時入金。ただし戦闘携帯上限を超える入金分は拠点保管へ転換され、戦闘中は使用不可。
- 戦闘終了 — 財布状態をそのまま維持。戦利品表(11-06)の「金貨 d10」に当選した場合、その額が財布に追加される。次の戦闘開始時、財布残高 + その間のシナリオ報酬が開始所持量を構成する。
作動例(1段一般PC):
- キャンペーン開始。財布5金(基本)。戦闘携帯上限20。
- 1戦闘: 霊薬1個購入(3金支出)。戦闘終了時、財布2金。
- シナリオ報酬30金。財布32金。
- 2戦闘開始: 財布32金のうち20金だけ携帯、12金は拠点保管。戦闘中使用可能額は20金。霊薬3個購入(9金支出)。戦闘終了時、財布23金(携帯分20→11、拠点分12復帰)。
作動例(商人9段 財閥):
- 財布50金、戦闘携帯上限20。小康自動 +5。
- 1戦闘開始: 20金携帯、残り30金は拠点。
- 小康1回目: 自動 +5 → 財布携帯分20維持、超過5金は拠点保管へ転換。
- 黄金万能3回使用(3金支出)。携帯17。
- 戦闘終了: 財布総額 50 + 5(小康) - 3(支出) = 52金。
よくある誤解:
- ❌「戦闘基本5金は戦利品で、使うと戦闘終了報酬が減る。」→ 違う。財布純減モデル。
- ❌「上限20は戦闘中に使える量の限界だ。」→ 半分だけ正しい。正確には財布から戦場に持ち込める量の限界。財布残高が100金でも、戦闘中は20金までしか取り出して使えない。
- ❌「戦闘あたり5金が自動支給される。」→ 違う。財布に累積された金額が戦闘開始所持量であるだけ。新PCが財布0金で始めれば、戦闘も0金で始まる(非推奨)。
GM指針: 財布・携帯上限の叙述は会計負担を減らすための抽象である。実運用ではプレイヤーが拠点保管/携帯を厳密に分けるより、「PC財布総額」と「戦闘中使用可能上限(クラス上限)」の二つの数値だけを管理すれば十分である。
#6.2 経済ティア宣言 — 金貨が作動する4つの層
混世霊妖譚の金貨はすべて同じ貨幣単位だが、獲得周期と総量スケールに応じて4つのティアとして解釈される。一つのティアの基準値を他のティアと直接比較しない。
| ティア | 周期 | 範囲 | 上限/規定 | Canon根拠 |
|---|---|---|---|---|
| 1. 戦闘ティア | 1戦闘(3~5間合) | 0~20金貨 | 戦闘中最大20。財閥特技 自動 +5/小康。 | 本§6.1 |
| 2. シナリオティア | 1シナリオ(2~4セッション) | 3~80金貨 | 依頼主・藩主支給。シナリオ別宣言。 | co-09-08-campaign-seeds.md |
| 3. 長期クエストティア | 6か月~2年キャンペーン | 数十~数千金貨 | 横断型反復クエスト累積。数値は大きいが獲得周期も長い。 | co-09-11-hyakki-yagyo.md |
| 4. 領地経営ティア | 季節・年単位 | 領地石高 + 金貨の帳簿 | 石高は生産能力である。金貨収入は収穫・交易行動でのみ算出する。 | co-03-10-domain-management.md, co-03-11-trade-rules.md |
ティア間変換・合算規則:
- すべてのティアは同一貨幣(金貨)なのでPC財布に合算累積される。残余金貨はシナリオ・戦闘・季節をまたいで保存。
- 戦闘ティア「上限20」は戦闘中所持量上限だけであり、戦闘終了時のPC財布は上限なく累積される。
- シナリオティア報酬はシナリオ完遂時に支給され、次の戦闘にも財布残高として引き継がれる。戦闘ごとに基本5金貨が新たに加わることはなく、戦闘中はクラスごとの携帯上限だけを適用する。
- 長期クエストティアはシナリオティアの上に乗る累進型である。報酬周期が数か月~数年なので、単一シナリオ報酬と比べると基準が数倍大きく見えるが、その期間全体に分散して解釈しなければならない。
- 領地経営ティアでは、生産能力である石高と実際に支出する金貨を別の帳簿で管理する。領地石高は直接換金せず、
co-03-10-domain-management.mdの収穫・交易行動が金貨収入を生む。商品米1石の市場価格と混同しないこと。
クラス別固有例外:
- 商人クラス: 7段
大商団で小康ごとに +2、9段財閥で小康ごとに +5。戦闘あたり上限は20維持(§6.1基準)。 - 雑貨商(04-31、魔人/悪役職業): 戦闘あたり基本8 / 上限30 / 9段
天下の財閥は上限50。これはPC標準バランスを意図的に超えた悪役専用設計であり、GM許可なしではPC選択不可。標準PCパーティの経済上限は依然として20である。 - その他の魔人・拡張職業が固有経済数値を宣言できるが、PC使用時にはGM許可が前提となる。
#6.3 PC開始金貨(キャラクター作成)
キャラクター作成時、PCは次を基本として持つ:
- 基本5金貨(戦闘ティア基本値と同じ数値。背嚢の旅費・食費の概念)。
- 背景「商人の子」選択時: 追加3金貨(08-05 §6.1背景ボーナスと同一)。
- 他の背景が別途金貨調整を明示するなら、それに従う(例: 「漂流児」は0金貨開始など — 背景文書参照)。
PC財布はセッションとセッションの間に保存される。開始金貨は1回性であり、戦闘・シナリオ・クエストで増減する。
#6.4 シナリオ・クエストティア設計指針(GM用)
シナリオ報酬算定基準:
- 低難易度短編(1セッション): 3~10金貨。
- 中難易度(2~3セッション): 10~30金貨。
- 高難易度(3セッション+): 30~80金貨。
- キャンペーンクライマックス: 80金貨+、または代替報酬(神器・名品・領地)。
長期クエスト(ティア3)報酬算定:
- 累積周期が長いほど単一報告報酬を大きくしても全体経済は均衡を維持する。
- 基準: キャンペーン全走破累積 ≈ シナリオティア報酬10~20回分。
領地経営(ティア4)は別会計で運用。石高100~500規模の領地が季節ごとの収入・支出サイクルを維持する。戦闘・シナリオ支出と領地支出は分離管理推奨。
#シナリオ別適用例(ティア間の流れ)
下の3例は、四つのティアが実際のキャンペーンでどう交差するかを示す。数値は標準値。
例A — 1セッション依頼(09-01 最初の血):
- PC各自の財布に基本5金(§6.3)。
- 依頼前金3金/人(シナリオティア低難易度)。戦闘開始時、財布 = 5+3 = 8金、戦闘携帯上限20内に維持。
- 戦闘中、卒5を討伐 → 恵比寿屋商人がいれば戦争経済 +5金。商人がいなければ +0。
- シナリオ完了後、残金5金/人。最終財布 = 13~18金。
- 領地経営(ティア4)未使用。全体は単純経済。
例B — 3セッション国境依頼(09-06 竜宮の沈黙):
- 戦闘ティア: セッションあたり5~20金変動。商人込みなら小康ごとに +5。
- シナリオティア報酬: 経路分岐で30/50/80金(§6.4高難易度)。シナリオ完了時に一括支給。
- 長期クエストティア兼任: 09-11 百鬼夜行 観察累積ポイントも並行(水中妖魔記録時に追加5~10金)。
- 領地経営連動: 獲得金貨は施設・修練・祭りなどの領地行動費用に使える。金貨を領地石高へ直接変換することはできない。
例C — 長期キャンペーン合算(09-08 種「霊界の門」アーク):
- 戦闘ティア: 平均セッションあたり15金(商人分隊込みなら +5~10)。
- シナリオティア: アーク内3シナリオ × 40金平均 = 120金。
- 長期クエストティア: 亀裂調査累積 数百金(キャンペーン全体 ~1500金)。
- 領地経営ティア: PC領地の開発・災害によって生産能力の石高が季節ごとに20~50変動し、傭兵分隊契約には四半期ごとに20~40金を支出する。
- 計算の核心: 各ティアを別原帳で管理し、交易・両替・領地支出の明示規則に従う。
GM要領: ティア間混同を避けるには、シナリオ開始時に「今回のシナリオのティア層」を宣言する。例: 「このセッションは戦闘ティア + シナリオティア中難易度だけで運用します。領地石高は休息期にだけ扱います。」
#6.5 詳細経済(オプションルール)
金貨1 = 米1石 = 成人1年分食糧という基本価値が大きすぎて、日常取引(茶代・宿泊・市場品)を表現しづらいと感じる卓は、オプションルールとして金貨・銀貨・銅貨の3単位体系を採用できる。
- 金貨 = 銀貨 10 = 銅貨 100
- 米基準: 金貨1石 / 銀貨1斗 / 銅貨1升
- 詳細規定:
co-08-07-detailed-economy.md(選択経済規則)。
重要: 詳細経済は選択規則である。採用しない卓は本§6の金貨単一単位をそのまま維持し、既存のすべての規則・シナリオ・数値に変更はない。
#7. 信仰バランス(現人神)
| 項目 | 基準値 |
|---|---|
| 戦闘開始 | 3 |
| 小康あたり自動 | +1 |
| 通常戦闘総獲得 | 3(開始) + 4(小康4回) + 2~3(成果) = 9~10 |
| 能力別消費 | 1(祝福) ~ 5(天照大神) |
| 戦闘あたり信仰上限 | 10(達人 人神合一時15) |
原則: 信仰1 ≈ 活力2~3 + 追加効果。ただし消失リスクがあるため、金貨より不安定。
本文書がすべての数値設計の錨である。新しいコンテンツはここから外れてはならない。