日本語版 v1.3.3

#画図百鬼夜行 (畫圖百鬼夜行)

目次

継続クエスト(長期依頼)。単一シナリオの解決ではなく、複数キャンペーンにわたって累積する長期依頼。パーティがどのシナリオであれ妖魔に遭遇したなら、観察情報を集めて芸人の絵師へ報告する。累積に応じて名品・装身具・秘伝書が順に支給される。プレイヤーの「戦いの外にある動機」――世界観探索へのインセンティブ。

  • 推奨構成: 3段以上のパーティなら誰でも。すべての段範囲で有効。長期キャンペーンに推奨。
  • 難易度: なし(依頼自体は無害)。ただし、妖魔戦闘そのものの難易度は別。
  • 扱う規則: 継続クエスト運用 / 観察点数表 / 道具・装身具・神物装備スロット(原則 3) / 名品獲得 / 世界観資産化

#このアドベンチャーの性格

一度では解決しない。 依頼はパーティがどの藩城でも受けられ、その後数か月~数年のキャンペーン時間をかけて進行する。メインシナリオ(09-01~09-10など)を遂行する、副目標として機能する。

経済ティアラベル: 本クエストの金貨報酬は長期クエストティア(co-08-05 §6.2)に属する。単一報告あたり数十~数百金貨が支払われる場合があるが、獲得周期が1~2年キャンペーンに分散されるため、戦闘ティア上限(20金)やシナリオティア規模(3~80金)とは直接比較しない。累積総量もメインシナリオ報酬10~20回分へ収束するよう設計されている。

#構造要約

  1. 依頼受領(初対面、1幕)。
  2. 観察 + 報告(反復、各妖魔戦闘後)。
  3. マイルストーン報酬(累積5・10・20・30・50)。
  4. 最終報酬(50妖魔到達時、秘伝書「画図百鬼夜行」)。

本アドベンチャーは他のシナリオを代替しない。並行する。


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#初場面の感覚

Wandering painter at the Kamo riverbank before a half-finished hyakki-yagyo scroll (oni outline only), inkstone, one firefly

鴨川の川辺、日が沈む。砂利の上に布を一枚敷き、その上にキヨミズが正座している。硯が一隅に、筆が三本、墨が二つ。彼女の前にはまだ半分ほど空白の巻物――鬼の輪郭だけが描かれ、角は黒く塗りきられていない。風が川から吹き、紙の端をゆっくり持ち上げる。墨の苦い匂い、川水の生臭さ、そしてどこか遠くから立ちのぼる蚊遣り火の蓬の匂い。

蛍が一匹、巻物の上へ降りてから、文字を避けてまた飛び上がる。キヨミズは顔を上げない。彼女の息遣いだけが細く聞こえる――筆先へ集中する者の呼吸。周囲は完全に静かだが、この静けさは空虚な静けさではない。何かが近くで、絵が完成するのを見守っている静けさだ。それが妖魔なのか、彼女の死んだ師の魂なのか、あるいはまだ出会っていないパーティなのか。

#主要NPCの声

キヨミズ・クサムラ(筆を置き、静かに): 「私は戦場に立てない人間です。だから――皆さんの目をお借りしたいのです。斬らなくても構いません。ただ見てくださるだけでいい。妖魔がどのような姿で動いたのか、どんな目をしていたのか、どんな匂いがしたのか。それを私に話してください。私はそれを絵として残します。」

キヨミズ(はにかみながら、しかし真剣に): 「もし――斬った鬼の骨を一片だけ、いただけませんでしょうか。あ、いえ、無礼なお願いです。忘れてください。……ですが、もしくださるなら、私はその骨をすり潰して墨に混ぜます。そうして描いた絵は、生きた絵になります。信じていただけるかは分かりませんけれど。」

キヨミズ(50妖魔マイルストーン直前、低い声で): 「もう一つだけ残っています。最後の一匹。この本が完成すれば、私の魂の一部がこの本へ移ることを、私は知っています。怖くないのか、ですか。はい、怖いです。ですが――これが、私に振るえる唯一の刀なのです。」

#雰囲気の転換点

このシナリオの転換点は戦闘ではなく、再会の瞬間である。パーティが数か月ぶりにキヨミズと再会するたび、彼女の仕事場の香りが少しずつ変わる。最初は単なる墨と紙の匂いだけだった。10妖魔を超えると、妖魔の骨粉を混ぜた墨からかすかな生臭さがする。30妖魔を超えると、仕事場全体に薄い妖気が染み込み始める――キヨミズ本人は気づかないが、感知の高いPCは感じ取る。

50妖魔完成の日、彼女は庭へパーティを呼ぶ。その日の空気は完全に澄んでいる。それまで染み込んでいたすべての妖気が一冊の本へ凝縮され、抜けていったからだ。キヨミズ本人は少し痩せ、声は以前より薄い。観察者の沈黙が――いま創造者の沈黙へ変わった瞬間である。

#背景音楽・色調

色調は薄墨――墨を薄く溶いた曇った灰色。その上に蛍の緑の点が一つ。音楽は琴の低い一音、長く引いて消えていく種類。観察場面では音楽を消してもよい。絵が完成する瞬間――筆が紙から離れる音が、背景音楽全体の代わりになる。

三つの場面の香り:

  • キヨミズの画室――墨と紙と蓬の香り。静かで古い。本棚が多い。
  • 夜の妖魔狩り――硫黄・血・露の香り。戦いが終わった直後、観察のためPCが身を低くした時、地面から上がる土の匂いが最も記憶に残る。
  • 観察者の沈黙――無香。キヨミズがPCの報告を聞きながら、何も言わず筆を取る瞬間。空気が空いているからこそ、かえって最も鮮明な瞬間。

#依頼人NPC

#キヨミズ・クサムラ (清水 草叢)

芸人 8段。放浪絵師。年齢 30代半ば。
能力値: 美+3、知+3、運+2、技+1、體+0、勇+0。
活力: 11。戦力: 4。防備: 11(護身用短刀 + 防寒服)。

背景: カグラ藩の高官の依頼で百鬼夜行帖を描いている。この帖は単なる美術品ではなく、妖魔に対する人間の理解を一冊に収めようとする試みである。妖魔を目撃した者の証言・スケッチ・戦闘記録を集め、一つの統合図鑑へ。完成すればカグラ藩の退魔担当・藩城防備・学者集団が参考資料として活用する。

キヨミズは自分が戦場に立てないことを知っている。美+3は画家としては最高だが、勇+0は戦士として無価値。だから彼女は戦士たちの目を借りる方法を選んだ。パーティが彼女の目である。

性格:

  • 芸術に狂的。妖魔の「美しさ」を見る人。「あの鬼の角の角度があれほど美しいと知っているのは、私だけです。」
  • 武士出身PCを畏敬するが、時折死んだ妖魔の骨片を欲しいと恥ずかしそうに頼む。
  • 実務的: 観察点を公正につけ、約束した報酬は必ず支払う。
  • 叙事的弱点: 妖魔の本性をあまりにも浪漫化する傾向。危険な妖魔をまず「美しい」と呼ぶ時がある。

NPC等級: 観察者――脅威度なし、味方範疇。ただしPCが彼女を危険にさらすと百鬼夜行帖の進行は中断(彼女が死亡するとクエストは永久終了、後任の絵師は不在)。


#1幕 — 依頼受領

#初対面(トリガー条件)

  • パーティがカグラ藩・隣接藩の旅籠・茶屋に滞在している時、または
  • 妖魔1体以上の討伐経験があるパーティが叙事関連区域(市場・藩城前・寺社前)にいる時、または
  • GMが任意に配置(キヨミズがパーティに接近)。

#場面

キヨミズはパーティの話を偶然耳にし――あるいは誰かの紹介で――近づく。

「失礼ですが、もしや鬼を斬ったことがおありですか? あ、いえ、無礼を言うつもりではありません。私は絵師です。絵を描く者です。今、私は百鬼夜行帖を作成しているのですが、戦場に立てない身でして――妖魔を直接見た方々の証言がどうしても必要なのです。報酬はお渡しします。確実にお渡しします。藩主様が後援なさる事業なので、金貨があります。それに――完成すれば、とても特別なものをもう一冊、お渡しできるかもしれません……」

依頼を受けると、キヨミズはパーティへ百鬼夜行帖写本(副本)を支給する。これはPCプレイヤーのハンドアウト。これまで観察した妖魔をこのノートへ書き込んでいく。

依頼を断ると、キヨミズは理解して去る。パーティが別の藩で再会すれば再提案可能。


#2幕 — 観察と報告(継続)

#観察点数表

パーティが妖魔と交戦した後、観察内容を基準に観察点 5点満点をGMが算定する。

カテゴリ点数達成条件
外観(外觀)+1妖魔の姿・大きさ・色・特徴をPCが直接見る(単純目撃で自動)。
戦闘行態(戰鬪行態)+1少なくとも1間合以上交戦し、攻撃・移動・防御パターンを観察。
特殊能力+1妖魔の固有技法・幻影・毒・非実体・妖気のうち一つ以上を感知判定で識別(2d10+知+感知 ≥ 11)。
社会性/交渉(社會性)+1妖魔と交渉・会話・威嚇を成功裏に遂行(2d10+美+交渉 ≥ 該当目標値)。または集団妖魔の相互作用を観察。
起源/由来(起源)+1戦闘前・後に退魔・呪術判定で妖魔のロアを把握(2d10 + 知 + 退魔か呪術のうち高い熟練度 >= 13)。現地伝承・文献でも確認可能。

5点満点。短い戦闘でも観察力に応じて2~4点可能。

#新規妖魔ボーナス

  • 初観察(該当種の妖魔を百鬼夜行帖に初めて記録する場合): 基本点の150%に換算。
  • 同じ種の二回目以降は基本点のみ(反復観察は以前の記録を補完する概念)。
  • 同じ種の変種(別地域・別状態): 75%新規価値(GM判断)。

#等級別基本報酬(金貨)

観察点 × 等級係数 = 金貨報酬。

妖魔等級1点あたり金貨
雑(雜)金貨 1
金貨 2
金貨 4
将(將)金貨 10
金貨 25

例:

  • コオニ(卒級)3点観察: 金貨 6。
  • オオオニ(将級)新規5点完全観察: 10×5×1.5 = 金貨 75
  • 玉藻前(主級)新規5点完全観察: 25×5×1.5 = 金貨 187(四捨五入 → 188)。

#完全観察(5点)特殊ボーナス

各妖魔の5点達成報告は単純な金貨以外に永久資産を提供する:

  • パーティの今後の交戦で、該当種妖魔に対する攻撃 +1を維持(全PC適用)。
  • 該当妖魔ステータスブロックが百鬼夜行帖に記録――以後、他のPCが同じ妖魔に遭遇しても即座に弱点把握可能。
  • キヨミズがこの内容をカグラ藩退魔担当へ共有――該当妖魔が藩領に出没すれば藩分隊が自動対処準備(世界観資産)。

#報告方式

パーティはキヨミズと月1回以上再会する必要がある(セッション内/外RP)。藩城の茶屋・旅籠・神社など。再会時:

  1. PCがその期間の観察を百鬼夜行帖写本に整理して提出。
  2. キヨミズが質問・絵のスケッチ・確認。
  3. GMが点数・報酬を決定。

長く再会しなければ: 観察が記憶から薄れ、点数減点(1か月以上経過時 -1点/妖魔、GM裁量)。


#3幕 — マイルストーン報酬(累積妖魔数基準)

#5妖魔観察完了

報酬:

  • 金貨 +20(一時ボーナス、観察報酬とは別)。
  • 基本筆墨セット (基本筆墨): 携帯道具。装備スロットではない(原則 3不適用)。以後、観察記録速度 +1(観察点評価時、GM裁量 +0~+1)。

#10妖魔観察完了

報酬: 名品道具1個。

  • 画筆「山水墨」――名品道具。装備スロットではない。所持時、退魔・感知判定 +1(百鬼夜行帖使用時は自動適用)。キヨミズの師が使っていた筆。
  • またはPCが断るなら金貨 80 の代替。

#20妖魔観察完了

報酬: 名品装身具1個。

  • 神獣硯「先眼硯」――名品装身具カテゴリ。携帯時、感知判定 +2妖魔相手の先攻補正 +1。元の持ち主は100年前の陰陽師。キヨミズが古物として購入したもの。
  • 原則 3 装備スロット: 装身具スロット1消費。すでに別の装身具を装着中なら交換が必要。
  • または金貨 200 の代替。

#30妖魔観察完了

報酬: 名品武器または防具1個(PC選択可能)。

選択肢:

  • A. 武器「妖魔切」――名品打刀。攻撃 +1、妖魔相手に妖魔特効(命中時 1→2戦力)。原則 3武器スロット1。二刀流特技があれば二刀流可能。
  • B. 防具「妖魔御札甲」――名品軽甲。防備 13(軽甲一般12に対して +1)。妖魔攻撃時の結束 -1強要に免疫。原則 3防具スロット1。
  • C. 金貨 500 の代替。

#50妖魔観察完了 — 最終報酬: 秘伝書「画図百鬼夜行」

完成場面: キヨミズがパーティをカグラ藩の静かな庭へ呼ぶ。彼女の前には完成した図鑑が一冊置かれている。分厚い。表紙は純白。本そのものが弱い光を放つ。

「完成しました。これは……単なる本ではありません。皆さんが見た妖魔50種のすべてが収められています。そして――私は私の魂の一部を、この本に込めて縫いつけました。この本を持って妖魔の前に立てば、妖魔の名が本の中で光るでしょう。彼らを理解することと、恐れることは違いますから。……お受け取りください。皆さんが、この本の最初の持ち主です。」

詳細仕様は下の別セクション。


#段階別進行ガイド

本アドベンチャーは継続クエストなので、「幕」の代わりに観察マイルストーン5・10・20・30・50基準の5段階表一つで提示する。各マイルストーンはキャンペーンの異なる季節・地域・心理局面にまたがる。

#マイルストーン進行ガイド

チェックポイントタイミングGMがすることプレイヤーがすること信号(次の段階へ)
5妖魔観察キャンペーン序盤(1~3セッション)低難度妖魔3~4種を自然配置・キヨミズ初再会RP雑・卒級妖魔観察・初ハンドアウト記録5種目の報告完了、筆墨セット授与
10妖魔観察キャンペーン序中盤(4~6セッション)練級妖魔登場・地域多様化観察カテゴリ3~5点の試行拡大10種目完成、山水墨授与
20妖魔観察キャンペーン中盤(7~10セッション)将級妖魔初登場・キヨミズ仕事場の変化描写完全観察(5点)2~3件達成20種目、先眼硯授与
30妖魔観察キャンペーン中後半(11~15セッション)多様な地域・妖魔変種配置・名品選択の分岐提示武器/防具/金貨のうち選択30種目、名品授与
50妖魔観察キャンペーン終結直前(16~25セッション)主級妖魔最低1~2回配置・完成場面を丁重に演出主級完全観察・最終報告秘伝書「画図百鬼夜行」授与
  • 成功分岐: 50マイルストーンをキャンペーンクライマックス1~3セッション前に達成 → 秘伝書授与がキャンペーンメインストーリーの一部報酬として統合。完成した図鑑は以後、続編キャンペーンの世界観資産となる。
  • 失敗分岐: キヨミズ襲撃・死亡 → クエスト永久終了、後任絵師なし。パーティが収集したハンドアウトだけが残る(情緒的遺産)。
  • GMコントロール: マイルストーンは報酬支給の日でもあるが、キヨミズというキャラクターの叙事的転換点でもある。5→10→20→30→50の各段階ごとに、彼女の仕事場・声・健康状態が少しずつ変わらなければならない。10では浮き立っている。20では集中している。30では疲れている。50では平穏である。この変化がパーティに彼女を心配させる装置であり、継続クエストの感情的な動力である。マイルストーンは数字ではなく、季節と人の変化として体感されるべきだ。

マイルストーン別叙事的転換ヒント:

  • 5: キヨミズがパーティを「見知らぬ依頼相手」から「信頼できる証人」として認識し始める。
  • 10: キヨミズの師の話が出始める――個人史の公開。
  • 20: 仕事場に妖気が染み込み始める――感知の高いPCだけが感じる。
  • 30: キヨミズが初めて「疲れています」と言う。パーティが彼女を保護対象として再認識する。
  • 50: 完成の日。キヨミズの魂の一部が本へ移譲される。彼女は生きているが、以前より少し透き通って見える。

#秘伝書「画図百鬼夜行」 — 最終報酬詳細

#装備分類

  • カテゴリ: 神物・護符(原則 3基準)。
  • 装身具スロットとは別個のスロットを使用。神獣硯(装身具)と同時所持可能。
  • 神物なので献身技法 [理解] 条件を適用。

#[理解] 経路

本秘伝書は日本文化内部の神物なので、異国神物経路(A-E)とはやや異なる。接近経路:

  • 本クエスト完走者は自動: 本シナリオを完遂して直接キヨミズから授与された場合、自動共鳴(すべての効果が即時活性化)。
  • 譲渡された2次所持者: 芸人・学者・陰陽師・浄土僧・密教僧・修験者クラスのいずれかで、風格・呪術・退魔のうち一つに名人(4点)以上であること。未充足なら単なる分厚い本(装飾以上の価値なし)。

#効果(主条件充足時)

効果説明
図鑑照会戦闘開始時、交戦対象が百鬼夜行帖に記録された妖魔50種のうち一つなら、該当妖魔の既知の弱点1つを自動公開(GMがPCへ実際の弱点情報を伝達、戦闘1回限定)。
妖魔交渉 +3図鑑知識による交渉判定補正。該当妖魔との会話時に適用。
退魔補助 +1同じ分隊・同じ区域の退魔・結界・封印判定に +1(本人または味方支援)。
妖魔知識特技強化PCが [妖魔知識] 一般特技を保有しているなら、追加で弱点1つがさらに公開される(重複)。
世界観名声この本の所持者はカグラ藩・隣接藩の退魔担当者の間で名声 +3。政治・交渉シナリオで自動ボーナス。
写本制作不可この本にはキヨミズの霊的な魂の一部が付いているため、複製不可。カグラ藩の学者が研究して部分抜粋だけ可能(GM裁量)。

#特殊制約

  • 主の死亡時: 秘伝書が閉じ、新たな主を待つ。パーティ内の他の資格あるPCが引き継げる。
  • 妖魔化した使用者: もしPCが半妖・魔人化などで「妖魔側の存在」になれば、秘伝書が拒絶――効果喪失。解放時に復帰。
  • 紛失・破壊: GMは慎重に扱うこと。紛失時、カグラ藩が大規模捜索依頼を発動(シナリオフックへ転換)。

#妖魔等級参照(観察点係数)

本シナリオは co-06-units 分類を使用:

  • 雑(雜): 攻撃時に即死する最弱の妖魔(小粒鬼・雑鬼)。
  • : 戦力 1分隊単位妖魔(足軽級鬼、狼人間の群れ)。
  • : 戦力 2~3中堅妖魔(熟練鬼、烏天狗)。
  • 将(將): 戦力 3~4個別妖魔(オオオニ、クモ鬼)。
  • : 戦力 3+體以上の伝説級妖魔(玉藻前、酒吞童子)。

注意: 英霊・魔人・人間(悪役含む)は妖魔ではない → 百鬼夜行帖の対象外。純粋な「妖魔」種族に限定。曖昧な場合はGM判断。


#観察報酬累積例

8セッションキャンペーンシミュレーション:

セッション交戦妖魔新規性観察点報酬金貨
1雑鬼 ×3、コオニ(卒)すべて新規雑鬼 2点/種 × 1.5 × 種ごと1、コオニ 3点 × 1.5 × 2 = 合計9+918
2コオニ(反復)、鬼武者(将)新規鬼武者新規コオニ 2点 × 2 = 4、鬼武者 4点 × 1.5 × 10 = 6064
3海上河童(練)新規、河童完全観察新規 + 5点河童 5点 × 1.5 × 4 = 30 + 完全観察ボーナス30 + 今後の河童戦闘 +1
4オオオニ(将)新規新規5点 × 1.5 × 10 = 7575
5都市妖魔3種(烏天狗 練、狼人間 卒、夢喰い 将)すべて新規多種~150
6霊界妖魔2種新規多種~200
7墓地妖魔3種新規多種~180
8主級妖魔1体新規(完全観察)新規 + 5点5 × 1.5 × 25 = 187 + ボーナス~200
  • 累積観察妖魔数: 約15~20種。2段階マイルストーン(10)通過確定、3段階(20)に接近。
  • 累積金貨: 900~1200。

12~15セッションキャンペーン基準で30マイルストーン到達、20~25セッションで50完遂。これは1~2年実時間キャンペーンに相当する。長い旅である。


#GM運営のヒント

#1. 観察奨励メカニズム

PCが普段、戦闘だけに集中して細部観察をおろそかにすれば点数は低い。PCの関心を描写で誘導する:

  • 「鬼の角が左へ斜めだ。自然ではない。」
  • 「河童の皿の色が、普段の伝承の緑ではなく――赤い。」
  • 「この妖魔が死んだ後に残した灰は、普通の灰とは違う。」

#2. 観察自体が戦闘に寄与

観察カテゴリ3(特殊能力識別)は感知判定1回を必要とする。この判定を戦闘中に成功すれば、その妖魔の特殊能力の弱点をPCがリアルタイムで把握する。単なる「観察後報告」ではなく、戦闘勝利に寄与する。

#3. キヨミズの脅威管理

キヨミズには戦闘力がない。彼女を戦場へ連れて行くと危険。PCが彼女を連れて行きたいなら、護衛ミッションへ転換。彼女の襲撃・死亡時、クエストは永久終了(後任絵師なし)。

#4. 継続クエストのリズム

  • セッション最後の5分: 「今回のセッションで遭遇した妖魔整理 + 観察点算定」。
  • キヨミズとの再会は月1回ミニRP。5~10分。
  • マイルストーン報酬時は丁重な場面演出――単純なアイテム支給ではなく、小さな儀式。

#5. 世界観後続活用

秘伝書「画図百鬼夜行」完成後にキャンペーンが残っているなら:

  • 他藩主・僧侶集団が本を欲しがる、または借りようとする(政治フック)。
  • 秘伝書を基盤にした後続研究(新規妖魔対処法開発)が次キャンペーンの主軸になり得る。
  • キヨミズは作業完了後、隠居または新プロジェクト開始(後続シナリオフック)。

#6. 50マイルストーンをキャンペーン終結に合わせる

本クエストがキャンペーン全体のサブストーリーとして機能するようGMが調整する。キャンペーン終結1~3セッション前の50達成が理想的。この時、秘伝書授与 = キャンペーンクライマックスの一部報酬


#昇段・成長効果(規則整合)

混世霊妖譚にはXPシステムがない。本クエストは次のように昇段条件に寄与する:

  • 感知判定(感知・退魔/呪術)成功反復「技能活用関連の悟り」として数えられる(GM裁量でセッションごと1回)。
  • マイルストーン到達(10・20・30・50) → それぞれ「叙事的マイルストーン」1回として数えられる。
  • 秘伝書授与場面 → 主要叙事マイルストーン。

累積昇段寄与は大長期キャンペーン(2年分量)にわたり、2~4回昇段へ十分に寄与する。


#金貨報酬要約

段階累積金貨(おおよそ)マイルストーン商品
観察5妖魔完了+20~100筆墨セット
観察10妖魔完了+200~300画筆「山水墨」(名品道具)
観察20妖魔完了+500~700神獣硯「先眼硯」(名品装身具)
観察30妖魔完了+1000~1500名品武器または防具(PC選択)
観察50妖魔完了+2500~3500秘伝書「画図百鬼夜行」

観察点・新規ボーナス・5点完成ボーナスまで含めたおおよその値。観察をおろそかにすれば下限、徹底すれば上限。


#関連項目

  • 06-units — 妖魔等級分類(雑/卒/練/将/主)。
  • co-08-02 妖魔図鑑 — 各妖魔のステータスブロック。観察対象プール。
  • co-04-07-12 芸人クラス — キヨミズの基盤。
  • co-07-02 名品総覧 — 山水墨・先眼硯・妖魔切・妖魔御札甲など、本クエスト報酬追加名品の登録先。
  • co-07-04 異国神物 — 献身技法 [理解] 経路参照(秘伝書は国内神物だが類似メカニズム)。
  • 核心解釈原則原則 3 装備スロット(装身具 vs 神物・護符区分)直接適用。秘伝書は神物・護符スロット、硯は装身具スロット → 同時装備可能。
  • co-04-02 成長 — 昇段寄与規則。

「彼女は刀を握ったことがない。だが、彼女が完成させた図鑑は――千本の刀より強いのかもしれない。なぜならその本は告げるからだ: お前たちが見たものを、我々は知っている。 妖魔たちは初めて、本当に、恐れる。」