日本語版 v1.3.3

#キャラクター変容ガイド — PC交替・NPC性別変容・ロマンス代替

目次

キャンペーンは固定された枠ではない。 PCが死亡・脱落すれば交替しなければならず、プレイヤーの好みに応じて主要NPCの性別・年齢を変えることもでき、ロマンスパートナーの悲劇を避けたいこともある。このドキュメントはそのような瞬間のための変奏ガイドだ。

本編参照

- 必須: 職業索引 04-00 · 魔人ガイド 04-19 · 異邦人 3種

- この補足内: 1段 PC テンプレート 6種 · 人間パートナー 5人 · 妖魔パートナー 4人 · ロマンス結末 · 民衆クラス


#香 — 物語の二番目の引き出し

一番目の引き出しには原本が入っている。99-03 の 6 テンプレート、02-01 領主、02-02 陰陽師、24-02 のパートナーたち。最初に開くときはこれで十分だ。

しかしゲームが進むと — PC がひとり抜ける。次のセッションに戻れない。誰かが代わりに座らなければならない。あるいは、プレイヤーのひとりが「領主が女性だといいな」と言う。あるいは、別のプレイヤーが「このロマンス結末は悲しすぎる。別の道はないか」と尋ねる。

そのとき二番目の引き出しを開く。同じ骨格、異なる外皮。原本に手を触れず、今日のテーブルに合わせた変奏。

このドキュメントはその二番目の引き出しの目録だ。詳細な背景は組まない — 手がかりと方向だけ。残りはプレイ中に作られる。


#§1. PC 交替 — 6 テンプレート外職業の投入

#前提 — なぜ 6 テンプレートだけなのか

99-03 1段 PC テンプレートは 6 種(侍・浪人/弓取り・修験者・外人・工人・芸人)のみ提供。残りの 27 種(本編基本 12 + 魔人 12 + 異邦人 3)は登場の経緯が特殊で、即座に PC として使いにくいためだ。

この §1 は、該当 27 種をPC 交替用に使いたい場合の物語的な接続の手がかりを提供する。

PC 交替の原則:

  • 既存 PC の死亡・引退・長期離脱時に発動
  • 新 PC の段数 = 既存 PC の現在の段数(キャンペーンの転換点に合わせる)
  • 領地に自然な形で合流できる経緯が必要 — 唐突な見知らぬ者は禁止
  • GM は下記 3 つの経緯候補からテーブルの状況に合うものを選んで実行。詳細はプレイ中に埋める。

#§1.1 本編基本職業 12 種 — 各 3 経緯

侍・浪人・修験者・外人・工人・芸人はすでに 99-03 にあるので除外。残りの 12 種。

#忍び

  1. 領地の隠れ家臣 — 上條家に極秘に登録された若い忍び。コマチ(小町)の同門(同じ流派)出身。コマチが PC に「この者を信頼してほしい」と紹介。
  2. 外部派遣の諜報 — 別の領地から鏡山を偵察中だったが漂流に巻き込まれる。最初は警戒対象、徐々に領地へ合流。
  3. 霊界の隠遁者 — 霊界で独り潜んで暮らしていた人物(以前の漂流者の子孫または変容した者)。PC パーティが発見 → 同行。

#陰陽師

  1. 星野の弟子 — 玄昇が 30 年前に教えたが京へ去った首席弟子が知らせを聞いて合流。結界補助が可能。
  2. 漂流外部人 — 巡礼・交換学習中に領地滞在中に漂流。ミナコ(美奈子)・ロレンツォと同じ範疇。
  3. 埋もれた陰陽師の発見 — 第 2・3 章で霊界の古代陰陽師の霊または封印解除された生存者。流派の継承者。

#密教僧

  1. 領地近くの寺院の修行僧 — 漂流当時、鏡山の小さな庵に滞在。リョウザン(了山)の古い同僚または後輩。
  2. 行脚僧の漂流者 — 巡礼中に領地訪問 → 漂流。法螺貝・経典・符を所持。
  3. 以前の漂流者の後裔 — 第 4 章で発見される焦熱地獄に残る密教宗派の生存者。

#浄土僧 (淨土僧)

  1. 領地の念仏堂管理 — 領地の小さな浄土宗礼拝所の管理者。リョウザンとは信仰的に区別される(仏教内の宗派対立が可能)。
  2. 漂流の臨終寺院 — 死に臨む者の祈りの途中で漂流。死に近い信仰の深度。
  3. 霊界の法師 — 霊界で繰り返される死を見届けながら念仏を唱え続けた指導者。中立の知性体として出会う。

#風水師

  1. 陰陽私塾出身 — 玄昇の父と私塾の同期だった風水師の弟子。霊脈・地形の専門家。
  2. 霊脈の巡行者 — 戦国の霊脈を巡回中に領地滞在。漂流の原因追跡の可能性。
  3. 霊界霊脈の案内者 — 霊界の歪んだ霊脈を「読める」者。第 3 章以降に合流。

#学者 (學者)

  1. 領地の学者養成所 — ヘイサク(平作)村長の後輩。領地行政で責任者候補だった青年。
  2. 遊学の外部人 — 京・江戸で学んでいる間に領地訪問 → 漂流。本編世界の最新知識。
  3. 霊界文献の発見者 — 第 2・3 章で霊界の図書館の霊に出会い学業を継承。知識チャンネル。

#商人

  1. キュウベエ(久兵衛)の弟子 — 領地商店の若い後継者。キュウベエが病に倒れたとき引き継ぐ。
  2. トベ(渡兵)の仲間 — トベと共に行商していた仲間。ふたりが同時に漂流したが、トベは02-05にすでに登場。
  3. 霊界闇市の商人 — 第 3 章以降、霊界のゴーストマーケット運営者。ザクカショ組織の代替として合法的な経路。

#野人

  1. 境界の山村の猟師 — 領地の境界にある山村に暮らす半野生人。漂流後に領地への合流を決断。
  2. 巡礼の野人 — 苦行中に領地訪問 → 漂流。コマチ(99-03)の兄弟・友人が可能。
  3. 霊界自生の漂流者 — 霊界で数年生き延びた自然人。霊界生存の技術を持つ。

#半妖

  1. 上條家の隠れた血統 — 古い家に混じった妖魔の血が漂流の圧力で覚醒。アキヒサの遠い親戚。
  2. 漂流外部人 — 半妖の流れ者。異邦人と魔人の間の境界存在。
  3. 霊界変容の漂流者 — もともとは普通の人だったが霊界長期滞在で半妖化。第 3 章以降。

#現人神

  1. 領地の神社に隠れる神性 — 領地の小さな神社に意図せず降臨した若い神。本人も後から気づく。
  2. 漂流外部人 — 巡礼中だった現人神が領地訪問 → 漂流。神性と人間性の葛藤。
  3. 霊界覚醒 — 霊界滞在中に PC の誰かが覚醒。まれに、既存 PC の変容ルートとして使用可能。

#自律機人

  1. 国友座の秘密取引 — 国友座が上條家に極秘研究用として送った自律機人。漂流当時は動作停止状態だったが霊界のエネルギーで再起動。
  2. 漂流外部人 — 本編世界で移動中だった自律機人。負傷・故障状態で領地に滞在。
  3. 霊界廃品の復旧 — 霊界で発見された壊れた自律機人をユキチ(雪吉)が修理 → 意識覚醒。

#傀儡師

  1. 領地そばの隠遁の芸人 — 領地の外郭に静かに暮らしていた人形劇師。実は傀儡師。漂流後に正体を公開。
  2. 漂流外部人 — 流れの人形劇師。あるいは禁忌の流派の亡命者。
  3. 霊界古代傀儡の復旧 — 霊界で発見した古代傀儡の操者になる。別の漂流者が残した装置。

#§1.2 魔人 12 種 — PC 交替専用、「救済・脱出」の物語

原則: 魔人職業 PC は非常に特異な場合。通常投入禁止。ただ既存 PC の死亡・脱落時の交替用としてのみ許可。領地民ではなく「霊界に落ちた悪党」あるいは「以前の事件の被害者」という立ち位置。

共通の物語軸 (魔人 12 種すべてに適用可能):

  1. 贖罪者: 本編世界で悪行を働き霊界に落ちた者。領地からの脱出のために自分の罪を清めようとする。
  2. 地獄の土着者: 特定の地獄に所属していた存在が結界の中へ避難。領地の住民になるなら魔人性を隠すだろう。
  3. 変容した過去の領地民: 以前の漂流当時に領地にいたが霊界滞在で魔人化した者。鏡山を自分の故郷として覚えている。

魔人別の短い手がかり (本編 04-19 魔人ガイド 参照):

魔人登場の手がかり
修羅道等活地獄の鬼王候補。戦闘中毒の自覚 → 平和の学習
毒虫師黒縄地獄の毒虫の使役者。領地食料汚染事件の真犯人かもしれない
イタコ叫喚地獄の死んだ魂の巫女。霊界の地図提供が可能
食人鬼焦熱地獄の屍食者。飢えを抑えるために合流
怪仏第 4 章の以前の漂流者の実験体。自分の体を取り戻そうとする
血花過去の恋人・師を失い復讐中に霊界に落ちる
醜女無間地獄の出産の神。悲劇の母
祟り神怨恨の神。領地の無念な死が積み重なれば覚醒
天狗師空から落ちた天狗王候補。傲慢の罰
鉄身霊界の機械神。自律機人と血統の交差
妖理人大罪の指導者。政治劇において領主の鏡
ザクカショ闇市の頭目。トベとキュウベエの闇

GM 制約:

  • 魔人 PC は領地民の士気に継続的な影響。魔人性が露見すれば領地の士気 -1~-2。
  • PC 交替時に最大 1 名のみ。パーティ全体が魔人にならないよう設計。
  • 魔人 PC はキャンペーンのエンディング分岐で特殊な経路 — 帰還エンディングは「本編世界への帰還後に封印」、定住エンディングは「領地の影の権力」。

#§1.3 英霊 — PC 交替用の背景 NPC

本編 霊界漂流記 英霊 NPC 02-06 に英霊の知性体たちがすでに登場。そのうち PC になりうる者をPC 交替用として指定。

物語パターン:

  • PC がひとり死亡・脱落 → そのPC の最後の瞬間に英霊が合流。残ったパーティが英霊との契約で「代わりに戦う者」を確保。
  • 英霊の神物・錨が該当の場所にあることが自然。02-06 の知性体が所持する遺物と結びつける。
  • 英霊 PC は 本編 04-33 英霊異邦人職業 の規格でステータス生成。

例示: 等活地獄の知性体「センマング(千万苦)」が第 1 章のクライマックスで PC を助けることを契約 → PC 死亡後にセンマングが正式 PC 化。神物は「灰の剣」(99-02)。


#§1.4 天人 — 最も難解な処理

天人は設定上霊界に正常に存在しにくい上位存在。PC として登場させるには物語の仕掛けが確かでなければならない。

許容される天人 PC の経緯 (択 1):

  1. 罪の封印天人 — 天界で罪を犯し霊界に封印された天人。鏡山の結界が彼の封印と偶然重なる。結界の保全を手伝いながら贖罪を試みる。PC 交替用のみ
  2. 人間として隠居する天人 — 遠い昔、人間として生きることを決めて領地に静かにとどまっていた存在。漂流を機に正体を明かすか否かを決断。平時は民衆扱い、覚醒時に天人 PC。PC 交替用または セッション 0 合意
  3. 降下中の墜落 — 天界から霊界へ任務で降臨中に漂流に巻き込まれる。任務が崩れ「この人間たちと共に生きることになる」。若い天人(相対的に)。

GM 制約:

  • 天人 PC は 1 名のみ。パーティに 2 名以上禁止。
  • 天人の「権能」(本編 04-34)は霊界で制約される。GM は権能使用時に「霊界露出度 +2」などのペナルティを課す。
  • セッション 0 でプレイヤー全員の同意が必須。

#§2. NPC 性別・年齢変容ガイド

基本仕様ではなく「変容」。原本(02-01・02-02)に手を触れず、この §2 を上書きする形で適用。テーブルごとに異なる選択が可能。

#§2.1 カミジョウ・アキヒサ — 男装美少女変容

#原本

02-01 若き領主 — 16 歳男性の国人領主。

#変容: カミジョウ・アキヒサ — 男装した女性領主

設定変更 (最小):

  • 上條家に男児(男兒)がなく、長女のアキヒサが男として育てられ後継教育を受けた
  • 彼女は実際には女性。ただし公式に「男性領主」として振る舞っている
  • この事実を知る者: トマ(藤馬)・玄昇・アキヒサ本人。他の家臣・住民は知らない(好奇心を刺激)

#機械的変更

ほぼなし。ステータス・特技・技能・三道六心はすべて同一。ただし:

  • 外観の描写を書き直す(小柄な体は「女性であるため」と再解釈)
  • 「声が低い」という描写を削除または「低く作った声」に
  • 極めて親密な状況で正体が露わになる余地を追加

#ロマンスへの影響

  • 男女問わず PC ともロマンスが可能(原本は男性 PC が基本、女性 PC も可能だが若干特殊)
  • 段階 3「巻物の夜」の場面で初めての正体露呈が可能(PC がアキヒサの手を握ったとき小さく繊細なことに気づくなど)
  • 段階 4「婚約の夜」が本当の名前の告白の場面になる — 「アキヒサ」の女性名(例:「アキコ」)を明かす
  • エンディング A(帰還結婚)時の公式婚礼 = 女性領主として名誉回復。家門の権威の回復

#GM 運営のコツ

  • 正体の露呈はプレイヤーが自然に発見するように。強制公開禁止
  • アキヒサの心理的な重みに「女性性の抑圧」の軸を追加。彼女が夜に独りでいるときの日記がより複雑になる
  • トマがこの秘密を 40 年間守ってきたという経緯 — トマの台詞「坊ちゃん」を維持しつつ、ときどき「お嬢様」と言い間違えることが緊張感を生む

#注意

  • セッション 0 でプレイヤー全員の合意が必須(ジェンダー関連テーマの繊細さ)
  • 原本の 16 歳という年齢を維持することを推奨 — ロマンスは本編のセーフティガイドライン(婚約まで、エピローグでのみ成人描写なし)をそのまま適用

#§2.2 ホシノ・ゲンショウ — 若さ・性別変容

#原本

02-02 隠居陰陽師 — 73 歳男性、10 段の達人。衰弱度システムで徐々に消耗。

#変容 A: 永遠の若さの美男子

設定変更:

  • 修練の結果、歳月の老化が止まった状態。外観上は 20~30 代の美男子
  • 実際の年齢は依然 73 歳。本人だけが知っている
  • 衰弱度システムは外観ではなく霊的なエネルギーとして現れる — 美男子の肌にかすかな白髪がひと筋増え、目の深みが増す

#変容 B: 歳月を超えた女性の神女

設定変更:

  • 玄昇 → ホシノ・ゲンミョウ(星野 玄妙) という女性名に変更
  • または名前を維持したまま女性として再解釈(日本の名前は男女共用が可能)
  • 陰陽師の伝統に女性系列(神女系列)が存在 — 玄妙はその系列の最後の後継者
  • 外観: 長い黒髪 + 白い長衣 + 神女の礼服。30~40 代の静寂の美人。衰弱度は白髪の増加で可視化

#機械的変更 (両オプション共通)

  • ステータス・特技・技能 同一
  • 衰弱度システム維持、ただし可視化の方法のみ変更:
  • 美男子: 髪に白い筋が混じる、手が蒼白になる、声に微かな震え
  • 神女: 髪が白くなる、目に疲れ、礼服の色が褪せる

#ロマンスへの影響

  • 原本の老人・玄昇はロマンス対象ではない
  • 変容時はロマンス対象として追加可能(パートナー 5 人 → 6 人または 7 人)
  • 玄昇(美男子または神女)のロマンス:
  • 好感度システム 0~10、段階 1~5
  • 好む心: (真理 — 永遠に近づいた者の重み)
  • 拒む心: (変容に抗する彼の本性)
  • 段階 4「結界の約束」: PC と結婚または結合の提案 — ただし結界に縛られている以上、去ることができない
  • 悲劇の経路: 衰弱度 10 到達 = 恋人の自然消耗
  • 代替経路: §3 での「結界の継承」または「霊的な結合」で悲劇の回避が可能

#注意

  • 原本の衰弱という時限爆弾の物語は維持。美男子であれ神女であれ結局は死ぬという原則は保持
  • 若く見える = 結界にさらに縛られているという逆説。物語の強化が可能
  • セッション 0 合意が必須

#§2.3 その他の NPC 性別変容の可能性

簡単な言及だけ:

  • トマドモ 女性の老兵が可能。未亡人として 3 代家臣を継承。ロマンス対象ではないまま維持。
  • カゲミツカゲコ(景子) 女性侍が可能。男性 PC のロマンスが開く。
  • ユキチ → 鍛冶師の妻「ユキコ(雪子)」が可能。死んだ夫の槌を継ぐ未亡人の職人。
  • ガイチ・ヘイサク・サヨ・ウメ・キュウベエ・ゲンベエ などの住民はおおむね性別を自由に変更可能。設定への影響は軽微。

一般ガイド: 性別変更はステータスではなく物語の修正だ。プレイヤーが自然に受け入れられるよう背景を一、二行だけ調整する。


#§3. ロマンス悲劇回避ガイド

原本のパートナールート(24-02 人間パートナー · 24-03 妖魔パートナー)は、一部のパートナーに予定された悲劇を前提にしている。プレイヤーがその悲劇を避けたいとき、あるいはそのパートナーをロマンス対象にせずとも NPC が自立できるようにしたいとき、この §3 の簡単な代替を使用する。

原則: 悲劇の回避は容易であってはならない。代替ルートは条件付き解禁 — PC が特定の物語的行動をしなければ開かない。何の代償もなくハッピーエンドにはならない。

#§3.1 人間パートナーの悲劇と代替

#カゲミツ — 若き侍 (悲劇: 領主を守ろうとして死亡)

予定の悲劇: 第 5 章のクライマックスで領主アキヒサを守ろうとして戦死。

回避条件 (択 1):

  1. 代替目標の発見: 好感度 6+ 維持 + PC と共に「領主を守ること以外の意味」を探す(例: パーティ全体を守ること・PC の恋人としての未来)。彼の忠が覇へと成熟し「守るべき者が複数いる」という自覚。
  2. 武者修行の完了: キャンペーン中に彼の段数を 3 段以上進める + 剣術の免許を達成。戦死ではなく老兵になる余地。

自立ルート (ロマンス未成立の場合):

  • PC と友人関係(好感度 3~4)を維持 + 彼の師・トマとの絆を強化
  • エンディングで「若き家老」に昇進。悲劇なく領主の補佐官として成長。

#コマチ — 女忍び (悲劇: 二重契約の発覚 → パーティと衝突)

予定の悲劇: 元の雇い主が明らかになるとパーティへの裏切り、またはどちらにも敵対することを覚悟しなければならない。

回避条件:

  1. 率直な告白: 好感度 5+ 維持 + PC に二重契約の事実を自ら打ち明ける。PC が受け入れれば、コマチは元の雇い主を諦める。関係維持。
  2. 元の雇い主の消滅: 漂流によって元の雇い主との繋がりがすでに切れていることをセッション中に確定。コマチの二重性それ自体が無意味になる。

自立ルート:

  • 好感度 3+ のみ維持。コマチは「親密な家臣」の水準にとどまる。キャンペーンのエンディングで領地専属の諜報長官として落ち着く。

#ミナコ — 女医者 (悲劇: ロレンツォとの再会 → キリスト教禁教の危機 → 殉教)

予定の悲劇: アキヒサがキリスト教の禁教令を強化するか外部勢力が圧迫した場合、ミナコ・ロレンツォが殉教。

回避条件:

  1. 領地内の信仰自由宣言: PC がアキヒサに進言 + アキヒサの好感度 5+。アキヒサが「我が領地は禁教令の外だ」を公式化。
  2. ロレンツォとの和解: ミナコがロレンツォと信仰的な和解。ふたりが共に領地で静かに信仰を維持。

自立ルート:

  • ロレンツォとの再会はそれ自体がミナコの癒し。PC とのロマンスなしでも、ミナコは「もう一度生きる理由」を見つける。医者としての自己実現。

#アキヒサ — 若き領主 (悲劇: 領主の重荷に耐えられず心が変質または最終死亡)

予定の悲劇: 士気低下・結界崩壊の圧迫の中での引退・自殺未遂、または第 5 章のエンディングで玄昇の代わりに犠牲を選ぶ。

回避条件:

  1. 同行による成熟: アキヒサがキャンペーン中に PC と複数の危機を共有 + 3 段以上成長。「独りではない」という実感。
  2. 家臣・PC の支援網: 好感度 5+ の PC + トマ・玄昇・住民代表 4 人以上が彼を明示的に支援。会議で「領主様、一人で決めないでください」と宣言。

自立ルート:

  • ロマンスなしでもアキヒサはキャンペーンが教えた領主として成長。エンディング A の帰還時に 19 歳で公式継承、立派な国人として歴史に名を残す。

#ウタ — 漂流の混血 (第 4 章 NPC、悲劇: 半灰変容 → 焦熱地獄への消滅)

予定の悲劇: 第 4 章で彼女が半灰者化されて焦熱地獄に永久に閉じ込められる。

回避条件:

  1. 半灰の儀式の中断: PC が第 4 章第 3 幕で彼女を見つけて儀式前に救出。第 4 章のクライマックスを素早く解決。
  2. 母親の領地との縁: ウタの生母が領地にいた(過去に移住した漂流の混血)という経緯を追加可能。母との再会が儀式を無力化。

自立ルート:

  • 半灰の儀式を経ない「純粋な混血」として領地に帰還。唯一の半霊界生存者として以後の領地の霊界連絡網の役割を果たす。

#§3.2 妖魔パートナーの悲劇と代替

#妖魔パートナー共通の悲劇 — 各地獄への帰還による永遠の別れ

予定の悲劇: 妖魔パートナー(24-03)は自分の地獄に本質が縛られており、キャンペーンのエンディングで地獄に戻らなければならない。帰還エンディング・定住エンディングとも別れの可能性がある。

回避条件 (共通):

  1. 契約の再解釈: 第 2 章の黒縄の「契約の糸」ルールをこのパートナーにも適用。PC との結合の契約で地獄の縛りを一時解除。
  2. 領地内の代替空間の造成: 領地の一角に該当地獄の縮小再現の空間を設置(神社または封印庭園)。パートナーが「自分の地獄の代理」として居住。
  3. 定住エンディングの選択: エンディング B(定住)を選択した場合、妖魔パートナーは領地に永住可能。

#各妖魔パートナー個別

  • カグラ (等活の蘇生少女): 蘇生のギミックを活用した領地での常住。週 1 回の地獄への帰還が必要だが日常の維持は可能。
  • リュウカゲ (黒縄の蛇): 契約の糸で領地への縛りに転換。結界補助者として活動。
  • ナミベ (叫喚の漁師の魂): 湖との繋がりを領地の井戸へ移転。民俗信仰化。
  • ホムラ (焦熱の炎): 領地の鍛冶場の炉に宿る。ユキチ(雪吉)との共存。

自立ルート:

  • ロマンスなしでも妖魔パートナーは自分の地獄の中立な大使になる。領地と地獄の交渉の窓口。

#§3.3 GM 運営の原則

  1. 回避は容易であってはならない: 各回避条件は明示的な物語的行動を要求。自動免除禁止。
  2. 悲劇の余韻は残す: 回避しても傷・代償はある。カゲミツが生きてもひとつの傷、ミナコが生きてもロレンツォの老いによる別れなど。
  3. プレイヤーの選択を尊重: 一部のプレイヤーは悲劇を望む。強制しないこと。
  4. 自立ルートが基本値: ロマンスを選ばない PC 編成でも、すべての主要 NPC は個別のエンディングがある。孤立させないこと。
  5. セッション 0 合意: 悲劇の許容範囲(死亡の可能性・別れの強度)はテーブルごとに協議。

#キャンペーン内変容の適用順序

  1. セッション 0 (キャンペーン開始前): すべての変容オプションを合意(NPC の性別・ロマンス許容・悲劇の強度)
  2. 第 1~2 章: 原本を進行。PC 死亡時に §1 の交替の経緯を発動。
  3. 第 3 章以降: ロマンスが段階 3+ に達した場合、§3 の回避条件を追跡。
  4. 第 5 章: エンディング分岐に回避条件を反映。
  5. エピローグ: 変容・回避の結果を叙述。

#連結文書


「物語は一度だけ書かれるのではない。本に書かれたものは一度、しかしテーブルで再び書かれるのは毎回だ。」