日本語版 v1.3.3

#生存一般特技 (生存一般特技)

目次

#§ 香 — 刀の届かぬ敵

敵はいつも人の姿だけをしているわけではない。酷寒、飢え、水、毒、気配のない何か — こうしたものは戦場の外の長い旅路でPCを蝕む。本編 強健(剛健)専用技能 が環境抵抗の正式な体系を担うが、本セクションはその体系とは 別のレイヤー — 強健技能の数値なしでも作動する 個人的な生存反射 である。

これらの特技は、飢え・寒さのような「静かな敵」に対応するのが本領である。結界内での日常的な危険、長期の旅路、領地陥落後の逃走のような状況で輝く。

#§ 法 — 新規一般特技5種

#猛寒 (猛寒) [素養]

  • 効果: 酷寒・酷暑・高山・砂漠 など極端な気候環境での移動・野営・判定のペナルティを 1段階無視。複数の環境が重なるときは1段階のみ適用。
  • 判定: 別途なし (パッシブ)
  • 取得条件: 背景「放浪者・農夫・寺院出身」を推奨。叙事上、当該環境の滞在経験が必要。
  • 反復可能: 不可。
  • 魔人・外人制約: 本編規約を遵守。外人の現代人・天人は 逆効果 — 本特技を取得しても極端な環境で1段階の追加ペナルティ (叙事的な不適応)。
  • 推奨プレイタイプ: 山岳・砂漠・極地キャンペーン
  • 設計ノート: 本編 強健免許「強体」 は環境判定 +2 のボーナス。本特技は ペナルティ自体を1段階無視(判定の有無とは別)。重複可能。

#毒耐性 (毒耐性) [素養]

  • 効果: 毒・疾病の抵抗判定 +3。年1回(実際のゲームセッションではない)、識別された無刺激の毒に対して自動で抵抗成功。
  • 判定: 2d10 + 體 + (強健の熟練度) +3 (本特技) >= 目標値
  • 取得条件: なし。
  • 反復可能: 不可。
  • 魔人・外人制約: 魔人12職のうち 毒虫師 系列は本特技なしでも毒耐性の数値を持つ (本編 04-21-villain-dokuchushi 参照) — 重複取得は非効率。外人の制約なし。
  • 推奨プレイタイプ: 毒の専門相手、探検・偵察
  • 設計ノート: 本編 強健技能 の「強体」が毒/疾病/環境/拷問 +2。本特技は 毒限定 +3(追加で)。狭い範囲に大きなボーナス。両方を重複した場合、毒 +5。

#飢餓適応 (飢餓適應) [素養]

  • 効果: 食糧不足・水不足のペナルティを自動抑制。1週間までの飢餓・脱水状態で判定ペナルティなし。2週間以上は一般規則を適用。
  • 判定: 別途なし (パッシブ)
  • 取得条件: 背景「農夫・流民・放浪者」を推奨。
  • 反復可能: 不可。
  • 魔人・外人制約: 魔人のうち 自律機人(機械) 系列は本特技の代わりに「燃料管理」規則を適用 (本編 04-17 参照)。本特技の取得は不要。
  • 推奨プレイタイプ: 長期探検、包囲戦の守備、逃走キャンペーン
  • 設計ノート: 本編 生存技能 の「野戦炊事」(小康戦力+1、食糧ペナルティ1段階無視)とは別のレイヤー — 野戦炊事は小康回復、本特技はペナルティ抑制自体。両方を重複可能。

#休息 (休息) [整備]

  • 効果: セッション間の休息(1日以上を確保した場合)に 重傷叙事を1段階緩和 — 本編 03-05 戦闘不能 以降の長期後遺症の叙事を短縮。30-10 グリムダーク 使用時はトラウマ -1 / 30-02 負傷変形 使用時は負傷段階 -1。未使用のキャンペーンではGM裁量の叙事 (回復加速ではなく深刻な負傷叙事のみを短縮)。
  • 判定: 別途なし (自動)
  • 取得条件: なし。
  • 反復可能: 不可。
  • 魔人・外人制約: 本編規約を遵守。外人の自律機人は「修理・整備」と解釈 (叙事のみ異なる)。
  • 推奨プレイタイプ: 長期キャンペーン、重傷累積後の回復
  • 設計ノート: 本編 持久戦 [整備]戦闘中の小康戦力+1。本特技は 戦闘外のセッション間の重傷減少。作用の時点が完全に異なる。重複可能 — 持久戦は短期、休息は長期。

#野生本能 (野生本能) [素養]

  • 効果: 危機感知 [素養] の機能を 霊的気配まで拡張。妖魔の潜伏・待ち伏せ・霊界侵入など超自然的な奇襲に対しても自動反応。本編の危機感知の保有者が本特技を追加取得した場合、戦闘開始時に先攻補正 +1 のボーナス (奇襲免疫 + 先攻補正 +1)。
  • 判定: 別途なし (パッシブ)
  • 取得条件: 危機感知 の保有が前提 (先行特技)。または感知(感知)の名人以上。
  • 反復可能: 不可。
  • 魔人・外人制約: 本編規約を遵守。魔人の 醜女・食人鬼 など野生の妖魔系列は本特技を取得すると自分の同族の待ち伏せにも感知され、自己背反の危険。怪仏 は別の事由 — 坐禅したまま移動不可の静的な仏であるため、野生感知を本質的に取得不可。
  • 推奨プレイタイプ: 妖魔ハンター、霊界探査、偵察
  • 設計ノート: 本編 危機感知(奇襲免疫)の 上位互換。別個の特技として設計した理由: 危機感知は人間的な奇襲に限定、野生本能は超自然まで。前提条件として危機感知を要求し、重複効果を防止。

#§ 設計観点

  • 強健専用技能との関係: 強健は正式な抵抗判定の体系、本セクションは状況別の叙事バフ。並存を推奨。
  • 環境克服資源: 5種すべてが戦闘よりも 場面進入前の状態 を管理。領地運営・長期探検に強い。
  • 魔人・外人制約の多層化: 魔人ごとの異種相互作用を明示 (毒虫師・自律機人など)。怪仏は静的な仏であるため野生特技に本質的に不適合。

「刀は三月を持たない。飢えは三日で人を折る。」