日本語版 v1.3.3

#現人神 (Arahitogami)

生きている神。人間の身体に神格が宿った存在。信仰が力であり、力が信仰である。

  • 役割: 領域支配、広域バフ/デバフ、信仰資源管理、神域形成
  • 核心能力値: 美、智
  • 心府進入: 強行突破
  • 基盤職業: カミ(神)の欠片が宿った人間。巫女、神官、または普通の村人。
  • 三道六心: 慈または真。神と人間の間の均衡。
  • 名人可能技能: 風格、呪術、結界、予言、扇動、闘志
  • 開始自動技能: 風格習得、呪術入門、結界入門、扇動入門

#香 — 神が降りた者

戦国の乱世、民心が揺れる時 — 時折、人間の身体に何かが宿る。村の巫女が突然予言を語り出し、流浪の僧の祈りに本当に雨が降り、名もない子どもの目が金色に光った瞬間、周囲の負傷者が癒える。最初は本人にも何が起きているのかわからない。「ただそうなった」としか説明できない。しかし二度、三度と同じことが繰り返されれば — 人々は気づく。「この人には神が宿っている」と。

現人神は神社の祭神ではない。今、ここで、生きて歩く神である。正確には神格の欠片 — カミ(神)の一部が人間の器に収まったもの。その力は強大だが、維持するには信仰という燃料が必要である。周囲の人間が現人神を信じ、畏れ、従う時、力が満ちる。誰も信じなければ — 神は死ぬ。だから現人神の最大の敵は敵軍ではない。疑いである。人々が「本当にあの人は神なのか?」と疑い始めた瞬間、現人神の力は一呼吸ずつ消えていく。

戦場で現人神が旗を立てれば、足軽たちの目から恐怖が消える。現人神が手を伸ばせば、結界が戦場を包む。現人神が怒れば — 空から稲妻が突き刺さる。しかし敵も知っている。現人神を倒せば、彼に従っていたすべての者の心が崩れることを。だから合戦で敵の最初の標的は現人神である。すべての矢、すべての鉄砲、すべての刺客が現人神を狙う。現人神は自分の加護で生き残るが、その加護の代価は — 信仰である。一本の矢を防ぐたび、信仰が一点減る。最後の矢で — 信仰が0になれば、現人神はただ一人の人間になる。そして次の矢は — 防げない。

現人神の最も深い葛藤は神と人間の間の自己分裂である。神格はすべての存在に慈悲を施せと言う。人間性は家族と友を優先せよと言う。二つが衝突する時、現人神はどちらを選ぶべきか。ある現人神は神格に従ってすべてを捨て — 神聖な虐殺者となる。ある現人神は人間性に従って神格を拒み — 普通の人間に戻る(信仰喪失、魔人職業[神的詐欺師]へ転落する危険)。そして本物の名人現人神は — 二つの間に新しい道を作る。神でありながら人間で、人間でありながら神である道。それが最も難しい道であり、9段[人神合一]の本質である。

  • 推奨武器: なし(神聖そのものが武器)。護身用懐剣、神聖儀式用剣(草薙型)、玉(宝石)飾り。直接戦闘より結界と神格が本業。
  • 推奨流派: なし。現人神は武術流派を学習できない(神格が拒む)。真言流程度は互換。
  • 推奨陣営基盤: エンリョ館(公式神霊登録)、一向一揆(農民信仰の対象)、カグラ藩(宮中奉納巫女)

#核心資源: 信仰 (Faith)

#香 — 信じる火

神の力は無料ではない。人間たちの祈り、畏敬、感謝 — これが信仰という形で現人神へ流れ込む。戦場で味方が現人神の結界に守られれば信仰が満ち、現人神が失敗したり倒れたりすれば信仰は底を突く。

信仰のない神は、ただ弱い人間である。

#

信仰点数: 戦闘開始時3。最大10

信仰獲得:

条件獲得量
小康段階ごと(自動)+1
味方分隊が現人神の結界/バフで生存した場合+1
味方分隊結束力が現人神のおかげで維持/回復された場合+1
天命(ゾロ目10大成功)発動時+3
味方主が現人神の能力で戦闘不能を免れた場合+2

信仰喪失:

条件喪失量
現人神自身が戦力1減少時-1
現人神が失着(ファンブル)時-2
現人神が戦闘不能になる時全量喪失(0)
味方分隊崩壊(Rout)時-1
業報(ゾロ目1大失敗)時-3

信仰0の効果: 信仰が0になると、現人神のすべての神格能力が使用不可となる。基本能力値/技能だけが残る「ただの人間」状態。小康段階に自動 +1で徐々に回復は可能だが、戦闘中に無力な時間が発生する。


#法 — 特技一覧

#1段: 神威顕現 (神威顯現) [構え]

現人神が区域に存在すると、その区域に神域形成:

  • 同じ区域の味方全員恐怖免疫
  • 同じ区域の味方分隊結束力崩壊防止(0になっても1維持)。
  • 現人神のオーラ効果2倍。(美+2なら制圧力 +4。)

費用: 神域維持に毎間合開始時、信仰1消耗。信仰0なら神域消滅。

現人神が立つ場所は神社である。そこに恐怖はない。

#3段クラス特技(1つ選択)

特技類型効果
祝福[型]信仰1消耗。1活力。味方1体の次の判定に+5ボーナス。間合1回。「神の手が触れた。」
神託[型]信仰1消耗。1活力。d100を振り、GMが「今後3間合以内に起きること」のヒント1個を公開。戦闘外でも使用可能。間合1回。
浄化 (淨化)[型]信仰1消耗。2活力。同じ区域のすべてのデバフ(毒/呪い/出血/無防備)解除。妖魔制圧力 -2。間合1回。

#5段クラス特技(1つ選択)

特技類型効果
大結界[型] + [構え][型] 信仰2消耗、3活力発動。+ [構え] 隣接区域まで含む結界: 結界内の味方防備 +2、妖魔進入時2戦力。3間合維持(構えスロット占有)。戦闘ごとに2回。
癒しの光[型]信仰2消耗。2活力。同じ区域の味方全員、戦力2回復 + 分隊結束力 +2。戦闘ごとに2回。
神罰[型]信仰2消耗。3活力。隣接区域内の敵1体に2d10+智 >=防備。命中時3戦力 + 無防備。間合1回。「空から稲妻が突き刺さる。」

#7段高級特技(1つ選択)

特技類型効果
神風[型]信仰3消耗。4活力。戦場全体の敵分隊結束力-3。敵卒/雑1~10体即死。戦闘ごとに1回。「風が敵を薙ぎ払う。」
神域拡張 (神域擴張)[素養]神域が隣接2区域まで拡張。神域維持費用は同一(間合ごとに信仰1)。現人神が後列にいても前列まで神域適用。
降臨術[型]信仰3消耗。3活力。式神ではない分身召喚。分身: 将級(戦力3、防備13、活力8)。現人神の能力の一部を使用可能(祝福、浄化)。2間合維持。戦闘ごとに1回。

#9段高級特技(1つ選択)

特技類型効果
天照大神[型]戦闘ごとに1回。信仰5消耗。5活力。戦場全体に神の光: 味方全員戦力3回復、結束力全量回復、次の2間合攻撃 +3。妖魔全員2戦力 + 精神耐性(勇>=15)
人神合一[素養]現人神が「完全な神」に近づく。信仰最大値15に増加。信仰喪失量半分(端数処理)。失着しても信仰 -1だけ。戦闘不能時、信仰半分維持。神域維持費用0。
禁忌: 現身解放 (禁忌: 現身解放)[型]戦闘ごとに1回。信仰全量消耗(最小5必要)。5活力。神格解放: 3間合の間、すべての判定自動成功、すべての攻撃自動会心(2戦力)、攻撃で受ける戦力減少0、戦場全体の味方防備 +3。攻撃は命中でき、戦力減少ではない移動・封鎖・標識・状態効果は通常適用される。終了後 — 戦力1、活力0、信仰0、次の戦闘まですべての神格能力使用不可。「人間の器で神の力をすべて引き出せば、器が割れる。」

#現人神専用規則

#信仰と叙事

信仰は単なるマナ/気力ではなく、「周囲の人々が現人神をどれだけ信じているか」の数値である。戦闘外でも影響する:

状況信仰効果
村人が現人神を崇拝次の戦闘開始時、信仰 +2
現人神が約束を破る、または失敗次の戦闘開始時、信仰 -2
現人神の奇跡が噂として広がる次の戦闘開始時、信仰 +3
敵が現人神の「偽神」噂を流布次の戦闘開始時、信仰 -3
現人神が直接民衆を救った事件永久信仰開始値 +1(基本3→4)

#神格の正体

現人神のキャラクター作成時、どのカミが宿ったかを決める。これは香(RP)にのみ影響し、法(規則)は同一である。

神格性格RP方向
アマテラス (天照)太陽、権威、正義光の守護者。妖魔を「闇」と規定。正義感は強いが独善の危険。
スサノオ (須佐之男)嵐、自由、破壊規則を嫌う神。嵐のように現れて敵を薙ぎ払うが、味方にも被害を出し得る気質。
稲荷 (稻荷)豊穣、商業、狐妖狐との奇妙な関係。商人/農民に愛されるが、妖魔と「同じ系統」という疑い。
八幡戦争、武士、勝利戦場の神。侍に崇拝されるが、「戦争が終われば私は不要になるのか?」という恐れ。
地蔵 (地藏)慈悲、死者、保護死者を慰め、生者を守る。妖魔にも慈悲を施そうとする危険な傾向。
雷神稲妻、恐怖、力怒りの神。敵には恐怖、味方には畏敬。感情制御が核心課題。

#現人神と他職業の相互作用

職業関係
浄土僧自然な同盟。浄土僧の祈りが現人神の信仰回復を補助(同じ区域の小康時、信仰 +1追加)。
陰陽師緊張関係。陰陽師は神を「使役」しようとし、現人神は「使役されること」を拒む。ただし結界協力は強力(大結界 + 陰陽師結界 = 防備 +4)。
密教僧競争的な尊敬。密教僧は仏法(佛法)で退魔し、現人神は神道で退魔する。同じ目的、別の道。
半妖危険な対比。半妖は「人間でありたい妖魔」、現人神は「人間でありたい神」。互いを最もよく理解しながら、最も警戒する。
自律機人現人神は自律機人に「魂が見えない」と言う。自律機人が「擬似感情」特技を取得すると — 現人神は初めてその中に何かを感じる。

#現人神威名(達人キャップストーン)

威名選択時、以下が職業の極意に該当:

アラヒトガミ完成 (現人神完成): 神格と人格が完全に一つになる。信仰開始値10、最大20。神域が戦場全体に適用。信仰喪失なし(どの状況でも減少しない)。毎間合開始時、味方全員戦力1回復。「この者はもはや神を祀るのではなく — 神そのものだ。」


#推奨武器

武器理由
なし(基本)現人神は武器を持たない。信仰と神域が武器。
草薙(名品、達人専用)三種神器。現人神専用最終武器。
半弓(短弓、護身)後列で最低限の護身射撃。現人神が前列に立ってはいけない。

#現人神の典型的呼吸パターン

呼吸マヌーバ組み合わせ活力信仰効果
神域維持+祝福神域維持(自動、間合信仰1)+祝福(0活力([型])、信仰1)02味方1体 +5判定
大結界+浄化大結界(3、信仰2)+浄化(2、信仰1)53広域防備+2+デバフ解除
癒しの光癒しの光(2、信仰2)22区域全員戦力2回復
現身解放現身解放(0、信仰全量)0全量3間合、戦力減少0。その後無力。

#区域ボーナス

区域効果
後列安全。神域が前列まで届くには7段神域拡張が必要。
前列神域直接適用。危険だが効果最大。
心府強行突破が必要。現人神が心府に立てば — 神域+心府の組み合わせは極めて強力だが、信仰喪失リスク最大。

#三道六心

自然な心宿った神格により
アマテラス → 忠「太陽の正義。」光で闇を追い払う。
スサノオ → 魔/真境界「嵐の自由。」規則を嫌う神。
稲荷 → 真「豊穣と調和。」妖狐との奇妙な関係。
八幡 → 忠/覇「戦争の神。」勝利を追求するが、覇へ落ちる危険。
地蔵 → 慈「慈悲の極致。」妖魔にも慈悲を施そうとする危険。
雷神 → 魔「怒りの神。」感情制御が課題。

現人神の三道六心の問い: 「神が望むことと私が望むことが違う時 — 誰の意志に従うのか?」


"私は神なのか、人間なのか。その答えを見つける前に — まずこの戦場の人々を守らなければならない。"


#分隊戦術特技(現人神)

スロット規則: 分隊戦術特技は該当段のクラス特技選択肢に含まれる。3段/5段クラス特技を選ぶ時、一般クラス特技の代わりに分隊戦術特技を選択できる。

現人神の分隊戦術は神域拡張。カミの力が分隊を包めば、戦場の一区域が聖域になる。

特技類型習得段活力限界効果
神域拡張 (神域擴張)[戦術:構え]3段分隊命令費用+1(+ 信仰0.5)維持神威顕現状態でのみ。神域を分隊がいる区域まで拡張。分隊恐怖免疫 + 結束崩壊防止 + 制圧力 x2。信仰を毎小康0.5追加消費。
神罰の代理[戦術:型]5段分隊命令費用+2(+ 信仰1)戦闘1回カミの罰が分隊を通じて下る。対象区域の敵全員に2d10+美 >= 防備。卒/雑即死。連+ 2戦力。信仰1消費。

三道六心: 神域拡張は真(カミと共に)。神罰の代理は覇 — 「神の罰を代わりに下す。それは正しいのか?」


#例示キャラクター

ミコ — サンプルシート(1/5/10段 + 段階別バックストーリー)