日本語版 v1.3.3

#霊界セクション索引

目次

本編参照: 区域ギミック図鑑 (區域仕掛圖鑑, Zone Gimmick Catalog)

香。一本の香が先に行く。煙が先に見て、足が後に続く。霊界(靈界)とは、そういう場所である。この索引は、六つの本文へ向かう門だ。敷居を越える前に、門がいくつあるかから数えておく。

#このセクションが扱うこと

霊界は、鏡山領の外にあるすべての空間である。本編本文では「結界の外」という一語でぼかされていた領域を、この補充は七つのファイルにわたって展開する。目的は二つある。

第一に、GMが霊界を「逃げる場所」や「ボスが住む場所」以上の空間として扱えるようにすること。霊界は場所であり、場所には天候と地形と規則がある。

第二に、霊界移動そのものが判定とドラマを生み出すようにすること。ただ歩くだけで戦力が削れ、留まるだけで心が染まる環境を、規則として明文化する。

#ファイル構成

以下の六つのファイルが、このセクションの本体である。順序は推奨読書順でもある。

#03-01 霊界位相

霊界の「形」を定義する。鏡山領を中心に置き、8方位へ伸びる領域。そのうち五つの方位に地獄が一つずつ配置され、残り三つの方位は接近不能の余白として残る。移動距離の測定法「間合」と、水平距離とは別に働く「深さ」の概念がここで出てくる。

#03-02 移動ルール

新規ルール。 霊界を歩くことに値段が付く。時間の揺らぎ・疲労感・霊的侵蝕は別カウンターではなく、霊界露出度 0-10一つで記録する。特定地点でのみ精製が可能で、本編の戦力回復ルールと整合的につながり、霊界長期滞在シナリオにサスペンスを与える。

#03-03 霊界潮汐

霊界には海がないが、潮汐はある。一日に四回、結界圧が月のように満ち欠けする。満潮では結界判定 目標値が +2。季節が変わると潮汐幅が大きくなり、月相が方向を決める。

#03-04 気候・災害

五つの地獄の固有気候をd10表で示す。灰の雨、黒い雹、幻聴の霧、霊的嵐。各気候はPC判定に数値で影響する。天気は雰囲気ではなく規則である。

#03-05 結界境界イベント

新規ルール。 結界の縁はいつも静かではない。d100イベント表20種が、侵蝕・縫合・妖魔接近の試みなどの事件を、一回のロールですぐ呼び出す。境界で一夜を明かすシナリオの骨格。

#03-06 仏教8大地獄GMガイド

五つの地獄(等活・黒縄・叫喚・焦熱・無間)の教理的本質と5章マッピング、固有ギミック、香の演出ヒント。残り三つの地獄(衆合・大叫喚・大焦熱)は参照用付録。本ガイドの哲学: 各地獄は「罰ではなく鏡」である。

#読む順序ガイド

初めてこのセクションを開くGMには、この順序を勧める。

  1. 本索引(03-00)
  2. 位相(03-01) — まず地図がなければ物語は立たない
  3. 移動ルール(03-02) — 移動の値を先に覚える
  4. 地獄ガイド(03-06) — 各方位に何があるかを知る
  5. 潮汐(03-03)と気候(03-04) — 環境の変動を乗せる
  6. 境界イベント(03-05) — 最後に不確定性を解き放つ

セッション直前に見直すなら、順序は正反対になる。境界イベント表と気候表を先に振ってその日の霊界を設定し、その後、必要な瞬間だけ地獄の細部を開く。

#本編との整合

本編05-05 ゾーンギミックは、領地内部の結界・空間ルールを扱う。この補充は、そのルールの「外側」の対称物を提供する。二つの文書は、結界という境界面を挟んで向かい合う。

具体的には:

  • 本編の結界判定 目標値は基本値。この補充の潮汐(03-03)が目標値に±をかける。
  • 本編の戦力回復ルールは領地基準。この補充の移動ルール(03-02)が霊界露出度による回復阻害を追加する。
  • 本編の妖魔遭遇表は領地内部事件。この補充の境界イベント表(03-05)は結界の縁の事件。
  • 本編の時間単位「間合」は、この補充全体で同じように使う。

#設計原則三つ

このセクションを書く時に守った原則。GMが自分で表や数値を変える時の参考になればよい。

#原則 1. 遅い残酷さ

霊界の害悪は速くない。一回の判定でPCが死ぬ場面は、このセクションにはほとんどない。代わりに霊界露出度が上がり、戦力回復が鈍り、結界判定 目標値が +1ずつ積み重なる。苦痛は累積である。仏教の地獄がそうであるように。

#原則 2. 感覚優先

数値の前に感覚がある。「露出度 +1」を記録する前に、GMは「香が変わった」と言う。規則は感覚の後を追う方がよい。このセクションのすべての表は、数値の横に短い描写を添える。

#原則 3. 鏡としての地獄

地獄はPCを罰しない。地獄はPCの中にすでにあるものを映す。等活は傷を、黒縄は縛りを、叫喚は煮え立ちを、焦熱は灰を、無間は無限を映す。GMが地獄を運用する時は、「このPCの何がここに映るのか」を先に問う。

#演出ヒント — 索引を机に広げる時

セッション中、霊界場面に入る直前、GMはこの索引と03-01 位相を並べて広げる。位相地図でPC位置を指で押さえ、この索引の目次を目で追う。その瞬間に必要なファイルだけを二つほど抜き出しておく。

四つ以上のファイルを同時に広げない方がよい。霊界は、一度に一方向ずつ現れる時が最も恐ろしい。

#香。もう一炷 — 索引の香

もう一度、香を焚く。今度は索引というファイルそのものへ向けた香である。この索引は、読み終えたら閉じる文書ではなく、セッションごとに再び開かれる机上の小さなカードであるべきだ。

香はここで二つの役割を持つ。第一に、これらのファイル全体のトーンを整える媒介。第二に、GMがセッション中のどこかで「あのファイルが必要だ」と気づく信号。セッション中、プレイヤーが方位を尋ねたり、露出度が上がったり、潮汐の描写が必要になったりした時 — GMはまずこの索引に目を向ける。

このファイルの文は短い。短い文のリズムが、霊界の感覚に近い。霊界で長い文は息を失う。

#法 — 索引の三つの用途

#用途 1. 事前準備

キャンペーン開始前。GMが霊界セクションを初めて読む順序。推奨読書順セクションに従って1回通読。

#用途 2. セッション直前復習

セッション開始30分前。GMが今日のセッションの霊界場面を予測し、該当ファイルだけを再び開く。この索引は「どのファイルが必要か」のクイックリファレンス表。

#用途 3. プレイ中緊急参照

セッション中。プレイヤーの質問に答えが必要な時。索引のファイル構成一覧を指でたどり、該当ファイルをすぐ開く。この目的のため、リンクは太字で表示している。

#このセクション外の霊界 — 本補充の他セクション

本補充yeonggye-pyoryugiは霊界を扱う複数のセクションで構成され、本03-spirit-realmセクションはそのうち環境・地理・規則を担当する。他のセクション(例: 01-domain, 02-charactersなど)は、領地内部、PCとNPC関連の拡張を扱う。

この索引は03-spirit-realmセクションの索引にすぎず、補充全体の索引ではない。補充全体の索引は、上位フォルダの別文書を参照する。

#接続