#第5章 3幕 — クライマックス開始
目次
1~1.5セッション分。 名前のない門の再訪。10段威名宣言地点。封印石の化身との最終戦闘。儀式分岐の確定。
本編参照
- 必須: 10段威名 ★ 最重要 · 妖魔図鑑テンプレート
- 参考: 閻魔童子の封印
#3幕要約
2幕の準備が終わった翌日の夜明け、PCたちは再び無間地獄の荒野を横切る。今回は戻れるかどうか確信がない。名前のない門の前に到着した瞬間から、3幕が始まる。
3幕の構造は三つの大きな山場に分かれる。
- 威名宣言 (存在する場合) — パーティ内の10段威名潜在者が、本キャンペーンでただ一度、ここで威名を宣言する。
- 門の開門と封印石対面 — 門が自ら開き、その向こうに封印石の本体が現れる。化身「無明」の出現。
- 最終戦闘 — 封印石の覚醒抵抗を宿した主級敵対者「無明」との戦闘。戦闘の解決方式により、エンディング分岐はほぼ確定する。
3幕最終質問 (戦闘中盤にGMが投げかける): 「君たちは誰の名でこの門を閉じるのか?」
#3幕シーン構成 — タイムライン
| シーン | タイトル | 分量 | 主目的 |
|---|---|---|---|
| 3.1 | 夜明けの出陣 | 20分 | 2幕→3幕転換、ゲンショウ同行可否決定 |
| 3.2 | 無間再進入 | 20分 | 1幕と変わった荒野、サイゴウ再会(選択) |
| 3.3 | 門前の黙言 | 40分 | 10段威名宣言地点 |
| 3.4 | 門の開門 | 30分 | 門が自ら開く。封印石空間へ転移 |
| 3.5 | 封印石対面 — 化身の出現 | 30分 | 「無明」登場、会話可能時点 |
| 3.6 | 最終戦闘第1フェイズ | 60分 | 化身本体、無間の空間ギミック |
| 3.7 | 戦闘中間 — ゲンショウの選択 | 30分 | ゲンショウ威名宣言分岐点 (ある場合) |
| 3.8 | 最終戦闘第2フェイズ | 60分 | 化身覚醒体、各儀式の基盤固め |
| 3.9 | 儀式開始 — 分岐確定 | 40分 | 三つの儀式の一つを開始、エンディング突入準備 |
合計: 約5~6時間の純プレイ。二セッションにまたがっても構わない。
#シーン 3.1 — 夜明けの出陣
#場所
鏡山領の中央広場。夜明け。霧は晴れつつあるが、空は灰色。結界の光は昨日よりもさらに薄い (結界HP 10~15状態)。
#参加NPC
- ホシノ・ゲンショウ (衰弱度9~10): 昨日の供養儀式では支えられていたが、今日は立っている。最も古い陰陽師装束。胸にゲンショウの名前符が一つ。経路(2)選択時、この場面が最後の立ち姿(立姿)となる。
- カミジョウ・アキヒサ: 正式な戦場甲冑。昨日よりさらに固く引き締まった顔。アキヒサは門前までだけ同行する (3.4以後、領地へ帰還)。
- 家臣6人のうち3人: 領地守護側に残る3人以外、遠征同行3人 (戦闘支援)。
- 指名された住民代表: 2幕で指名された1人。アキヒサの補佐。
#アキヒサの出陣挨拶
昨日の見送りの挨拶と違い、今日は短い。
「……君たちが門を開く。私はここで待とう。領地が待っている。」
「行け。」
一言だけ。手を上げて見送る。その手が一瞬震える。だが震えを隠さない。
#ゲンショウの決定 — 同行可否
本シーンの分岐判定: ゲンショウは門前まで同行するのか、残るのか。
同行分岐 (ゲンショウ衰弱度 ≤9)
- ゲンショウは意志力で衰弱度を1回抑え込む。支えられ、駕籠に乗って同行。
- 3幕戦闘中、経路(2)威名宣言が可能になる。
- ゲンショウの衰弱度は同行中+1/時間ずつ加速する。
残留分岐 (衰弱度10到達、またはPC説得)
- ゲンショウは神社壇の前に正座。結界維持のみに専念。
- 経路(2)威名宣言不可。代わりに経路(1)自然消耗後PC威名代替、または経路(3)協定提案経路だけが残る。
- ゲンショウの最後の台詞:
「……門前までは行けませぬ。ですが結界は——皆様が戻るまで、私がつなぎ止めましょう。どうか、お戻りくだされ。どのような姿でも。姿が変わっていてもよいのです。戻ってくだされば、私が見分けます。」
GMはこの分岐をプレイヤーと相談して確定する。明示的な選択場面。
#出陣儀式
広場中央。住民代表が小さな火鉢から灰一握りを取り、PCそれぞれの胸につける。(昨日の供養儀式の火の連続性。)この灰は3幕戦闘中、1回、消費時判定+3の資源。
#シーン 3.2 — 無間再進入
#場所
無間荒野。1幕と同じ空間だが、空気がより薄い。昨日の足跡が残っている——しかし足跡が二倍に増えている。誰かがまた通ったのだ。
#荒野描写
「無間は昨日、君たちを許した。今日は待っている。歩く速度が昨日の二倍に速い——荒野が君たちを引いている。足取りが軽い。軽すぎる。」
#サイゴウ・ユキミチ — 再会可能性
1幕でサイゴウと会話していた場合、3幕で再会可能。ただし今回のサイゴウは違う——さらに淡い。影のように鳥居の横に立っている。
サイゴウの最後の台詞 (再会時):
「……おいでになりましたか。最後の挨拶です。」
「私は今日——無間に溶けて消えます。80年ぶりに……手を放すのです。君たちが門を開くということは、私の役割が終わるということです。」
「一つだけ。門が開いたなら、振り返ってはなりませぬ。振り返った者は門の内に縛られます。振り返りたくなる瞬間が——必ず来ます。その時が——最も危険な瞬間です。」
サイゴウは鳥居の裏へ消える。その場に小さな石柱が一つ新しく生えている。表面に「西郷 幸道」という名がかすかに刻まれている。名前が戻ったのだ。
PCがこの瞬間に学者判定 目標値 13へ成功した場合: サイゴウの名前回復を記録しておける。4幕変容エンディングのサイド資料。
#シーン 3.3 — 門前の黙言 (★ 10段威名宣言地点 ★)
#場所
名前のない門の前。3歩の距離。1幕と同じ。だが空気が違う——門が息をしている。柱表面の痕跡が少しだけ鮮明になった。文字が戻ろうとしている。
#黙言の時間
PC全員が門前に立つ。GMは長い沈黙を作る。
「門は開いていない。だが昨日と違い、門は君たちを受け入れる準備ができている。息が一つ。また一つ。この三つ目の息で、何かが起こり得る。」
#★ 10段威名宣言 ★
この瞬間は、本編威名 (Renown Title)原則に基づく「10段威名宣言の唯一の瞬間」である。
#宣言条件確認
GMが威名候補を内部確認する。
- 9段到達 (章開始時に確認済み)
- 本キャンペーンでの物語的絶頂到達 (GM判断)
- 本章以前の4章を経て蓄積された決断の重み
- プレイヤーの意思
宣言可能PC: 上記条件を満たす者。ただし、パーティ内2名が上限。
#宣言場面構造
威名を宣言しようとするPCは門前で一歩進む。GMはそのPCへ独白の機会を与える——このキャラクターがなぜここで威名を宣言するのかを、1~3文で。
例 (陰陽師PCの宣言):
「……私はホシノ・ゲンショウ翁の手を握って育った陰陽師。翁の手が擦り切れる前に、私の手が先に尽きるのが正しい。——私の名で、この門の封印をもう一度眠らせましょう。」
例 (修験者PCの宣言):
「……私は修験者として多くの道を歩きました。今日がその道の終わる場所なら、最後まで歩いて行きましょう。これは私の選択です。」
#宣言後即時効果
威名宣言者は次を得る。
- 威名の奇跡1~3回 — 本編ルールに基づく英雄的行動。本章3~4幕中に消費。
- 物語的地位 — 他のキャラクターはこのキャラクターの決断を認める。NPCおよび住民はこのPCを「英雄」と呼ぶ。
- 退場予定 — このPCは本章の終わりで退場する (死亡・超越・隠居・伝説化のうち選択)。
#威名宣言者のエンディング制約
重要: 威名宣言者はエンディングAまたはBのみ選択可能。
- A (帰還): 威名の奇跡で封印再設置。宣言者の犠牲、または霊界残留。
- B (定住): 威名の奇跡で霊界協定の人間側担保。宣言者は領地の神格化された守護者へ昇華。
- C (変容): 選択不可。変容エンディングは10段威名未獲得者のみ。すでに威名宣言した者には「変容する余地」がない——すでに物語的に完成した存在だからである。
#2人同時宣言時 — GM警告
パーティ内2人が威名を同時宣言する場合:
GM警告: 「お二人が威名を宣言すると、本章4幕までが1セッションで加速します。エンディング選択肢はAまたはBだけが残り、エピローグはお二人の交差退場場面になります。確定しますか?」
プレイヤー2人が同意すれば進行。一人でも保留するなら順次宣言 (先に言った1人のみ宣言、残りは3.7ゲンショウ選択地点で再機会)。
#3人以上宣言時 — 遮断
GMは3人目の宣言者を遮断する:
「……あなたの名は、すでに十分です。この門は二人の名だけを受け入れます。あなたは次の道で宣言しなさい。」
遮断されたPCは本章内で威名宣言不可。4幕変容エンディング候補へ自動転換 (条件充足時)。
#0人宣言時 — 陰陽師の機会
PCの中に宣言者がなく、ゲンショウが同行分岐である場合、シーン3.7でゲンショウが威名宣言の機会を持つ。
PCの中に宣言者がなく、ゲンショウも残留分岐である場合、封印再設置経路が閉じる → 変容エンディングが唯一の帰還ルートになる。
#黙言の終結
威名宣言(あれば)が終わった後、または宣言なしに黙言が過ぎた後、PCの一人が顔を上げる。その瞬間、門が動く。
#シーン 3.4 — 門の開門
#門の自らの開き
門はPCが開けるのではない。PCが顔を上げると——柱の間のない扉板が、あるかのように左右へ開く。音はない。ただ空気が引かれる。PCの足元の塵が門の方へ吸い込まれる。
「門は開かない。門は——開かないまま、君たちを通す。」
「君たちは歩く。柱の間へ。サイゴウの警告が耳に響く——『振り返るな』。」
「君たちは振り返らない。——最初の試練だ。」
#振り返りの誘惑 — 判定
柱の間を通過する間、PC全員は精神耐性 目標値 13。
- 成功: 振り返らず通過。次シーンへ移動。
- 失敗: 振り返る。永久-1判定ペナルティ付与 + 次の戦闘最初のフェイズで1間合行動不可 (振り返ったものに心が縛られる)。
威名宣言者は自動成功 (威名の奇跡1回消費)。または威名を消費せず、通常判定してもよい。
#門の向こうの空間転移
柱の間を通過した瞬間、PCは無間の内部へ転移する。感覚:
- 足元がなくなる。だが落ちない。空中に立っている感覚。
- 上下がない。四方が黒い。はるか遠くに白い点が一つ。
- その点がだんだん大きくなる。封印石だ。
#シーン 3.5 — 封印石対面 · 化身の出現
#封印石描写
「それは石ではない。石のように見えるが、表面が息をしている。高さ3丈ほど、幅2丈。肩ほどの高さから腰近くまで、横に亀裂が一つ走っている。その亀裂から、ごくかすかに紫の光が漏れている。」
「封印石だ。100年前、閻魔童子の封印の軸の一つ。この領地が落ちた理由の根。」
#封印石の化身 — 「無明」
封印石の亀裂から紫の煙が流れ出る。煙は地面 (空間的な地面) に集まり、人の形を取る。
彼は黒い石の人間——身長180cm、日本式の公職装束を石で彫ったような姿。顔は仮面である——能面のような無表情。だがその仮面の向こうに瞳が見える。瞳は紫の火である。
「無明」は本編妖魔図鑑 (妖魔圖鑑, Monster Templates)の主級敵対者テンプレートを基に作成する。詳細ステータスは第5章 妖魔図鑑 — 無間の住人参照。
#無明の最初の台詞
「……来たか。100年目に誰かが来る。今回はお前たちか。」
「私はこの石の意志だ。この石は100年の間、お前たちの領地を引き留めていた。それが私の仕事だった。今日、私の仕事をお前たちが終わらせようとしている。」
「一つ問う。——お前たちは誰の名でこの門を閉じようとするのか?」
#会話可能 — 2カウント限定
PCは無明と2カウントの会話が可能。2カウントが過ぎると、無明は攻撃を開始する。
無明は次の質問に答える (答えは簡潔):
Q: お前は誰だ?
「私はこの石。100年前、お前たちの領地の地下に植えられた。封印石の意志。名は——無明。無と明。光ではないもの。」
Q: なぜ私たちの領地は落ちたのか?
「お前たちの土地がこの石の上にあった。この石が揺れれば、その上の土地も揺れる。お前たちは選ばれて落ちたのではなく、私の揺れに引きずられて来たのだ。」
Q: 私たちは帰れるのか?
「帰れる。三つの道の一つで。お前たちがすでに見た道だ。私が教えることはない。」
Q: お前は死にたいのか?
「……望まない。だが戦う。100年戦い、今日も戦う。それが私の仕事だ。」
Q: 他の道はないのか?
(長い間。)
「……私が私の仕事を放棄すれば——もう一つの道がある。だがそれは私の選択であって、お前たちの選択ではない。今日は——お前たちの選択だけを受ける。」
(※ 隠された経路: 戦闘後半、無明の「放棄」の可能性。4幕参照。)
#会話終結
2カウントが過ぎると、無明は一度頭を下げる。そして戦闘が始まる。
#シーン 3.6 — 最終戦闘第1フェイズ
#戦闘空間
封印石周辺、無間内部の空間。重力がなく、四方が黒い。方向感覚はない。ただしPCと無明と封印石は互いを認識できる。
#ギミック — 無間の空間歪曲
- 距離無意味: 近距離・遠距離の区分がぼやける。遠距離武器も近距離攻撃のように適用可能。
- 振り返りの禁忌再適用: PCが戦闘中に「振り返る」行動 (後退、背後へ向けた防御など) を試みると、判定に-2。
- 沈黙再発動: 無間の沈黙が再び強まる。PC間会話判定 目標値 10。
#第1フェイズ無明の戦闘パターン
詳細パターンは第5章 妖魔図鑑 — 無間の住人参照。要約:
- 「名前のない拳」: 近接攻撃。命中した者は自分の名前を1間合忘れる (判定-3)。
- 「紫の火」: 範囲攻撃。PC全員が判定 目標値 13で回避。
- 「石の再生」: 無明は打撃を受けると封印石から石を補充し、戦力を回復する。封印石の近くにいる無明は戦力再生力が強い。
#ゲンショウの支援 (同行分岐)
ゲンショウが同行している場合、戦闘中に1回ずつ次の支援:
- 結界符投擲: 無明の再生力-50% (1間合)。
- 経文槍: PC全員+2判定 (1間合)。
- 式神召喚: 白狐1体召喚、PC側同盟 (戦力4)。
ゲンショウの支援は衰弱度が+1ずつ加速する。3回支援後、衰弱度10到達可能性70%。
#第1フェイズ完了条件
第1フェイズ無明の戦力を0にするか、再封印儀式3回に成功すると、第2フェイズへ移行する。これは全体ボス戦基準で半分地点にあたる。戦闘時間は約30~40分 (卓上プレイ基準2~3間合)。
#シーン 3.7 — 戦闘中間 · ゲンショウの選択 (分岐点)
#状況
第1フェイズ終了直後。無明はしばらく退き、封印石に手を当てている (再生中)。PCは息を整える。この瞬間、ゲンショウが動く。
#分岐A — ゲンショウ同行 + 威名宣言者存在
ゲンショウはPC威名宣言者を見る。一度うなずく。そしてPC側に残り、支援を続ける。(本章3幕で別イベントなし。)
#分岐B — ゲンショウ同行 + 威名宣言者不在
ゲンショウが威名自発宣言の機会を持つ。これはPCの決断ではなく、ゲンショウの決断である。
#ゲンショウの威名宣言
ゲンショウは駕籠から降りる。支えを拒む。自分の足で立つ。震える。だが立つ。
「……しばし、待ってくだされ。この老いぼれが……もう一つ仕事をいたしましょう。」
「私はホシノ・ゲンショウ。陰陽師。鏡山領の結界を100年……いや、この身の60年、守った者。」
「今日、私の名で——この門を閉じましょう。」
ゲンショウの10段威名宣言。彼の決意は「犠牲変奏」としてエンディングA (帰還)を確定する決定打。
#「犠牲変奏」効果
- エンディングA (帰還) 自動確定 — 条件充足度を問わない。
- エンディングB、C選択不可。
- ゲンショウは封印再設置儀式の執行者となる。
- ゲンショウは儀式完了時に即死する。
#PC側反応
PCはこの瞬間、ゲンショウを引き止められる。交渉判定 目標値 18 (非常に難しい)。
- 成功時: ゲンショウは威名宣言をしばらく保留。戦闘再開。第2フェイズで再宣言の可能性。
- 失敗時: ゲンショウ威名宣言確定。エンディングAへ流れる。
GMはこの判定の重みをプレイヤーへ明示する: 「ゲンショウを引き止めれば、エンディングAは揺らぎます。代わりに別のエンディングの可能性が開きます。ですがゲンショウは——いずれにせよ、この章で退場します。」
#分岐C — ゲンショウ残留
ゲンショウ残留分岐の場合、本シーンのイベントはない。だが領地でゲンショウの衰弱度が急増しているというGMナレーションを一行入れる:
「……遠く領地の方で、結界が一度大きく波打つ。ゲンショウ翁が耐えている。だが長くはもたないだろう。」
#シーン 3.8 — 最終戦闘第2フェイズ
#無明の覚醒体形態
第2フェイズの無明は覚醒体へ移行する。変化:
- 体が2倍の大きさへ膨張。石に亀裂が走る。
- 仮面が割れる。顔は——封印石の内部光景。無間の荒野とサイゴウの鳥居が顔に投影される。
- 声が変わる。一人のものではなく、複数の声が重なる——100年間、封印石が出会った者たちの声。
#覚醒体無明の台詞
「……お前たちはここまで来た。ここからは——私が弱くなる区間だ。だが弱くなるからといって、死にたいわけではない。」
「私の名は無明。だがお前たちが私を呼ぶ名を決める瞬間、私は——別のものになる。お前たちの選択が私の名を決める。」
#覚醒体戦闘パターン
第5章 妖魔図鑑 — 無間の住人参照。追加パターン:
- 「名前付与」: PCに新しい名を強制付与。その名で呼ばれている間、PC判定-2。解除: PCが自分の名を大声で叫ぶ (1間合消費)。
- 「封印石の破片」: 無明が周辺空間から小さな石片を召喚し、PCを包囲。移動判定-3。
- 「時間歪曲」: 無明が1間合行動を2間合のように遂行。間合カウンター混乱。
#PC側の反撃機会 — 儀式基盤固め
第2フェイズ中、PCは三つの儀式のうち一つの基盤を固める行動を行える。これは戦闘行動と別 (間合ごとに1回、呪術/学者判定 目標値 13):
儀式A (再封印)基盤固め
- 必要: 10段威名宣言者 (PCまたはゲンショウ)。
- 行動: 封印扇/経文を掲げ、封印石の亀裂へ当てる。封印の糸筋が伸び始める。
- 成功累積3回で儀式基盤完成。
儀式B (協定)基盤固め
- 必要: 霊界協定文案 (2幕準備)。
- 行動: 文案を広げ、無明へ読み聞かせる。無明の覚醒体フェイズ台詞への返答を組み立てる。
- 成功累積3回で儀式基盤完成。
儀式C (変容)基盤固め
- 必要: 変容条件充足PC (10段威名未宣言、三道六心
慈確定または近接)。 - 行動: PC自身の血を封印石の亀裂へ直接つける。封印石がPCを「認識」し始める。
- 成功累積3回で儀式基盤完成。
#複数儀式基盤の同時進行
可能。PCが互いに異なる儀式を並行できる。この場合、3幕終了時にどの儀式を開始するか最終選択する (4幕序盤)。
#第2フェイズ完了条件
無明の戦力を20%以下に減少させると第2フェイズ終了。または儀式基盤の一つが完成した時点で強制移行。
#無明の「放棄」 — 隠された経路
PCが無明との二度の会話 (シーン3.5)で非常に高い交渉判定 (目標値 18以上)、または三道六心慈確定状態での特定台詞を取った場合、第2フェイズ終了時に無明が自ら放棄することがある。
放棄時:
- 無明は石の形に崩れ落ちる。戦闘終了。
- エンディングBまたはCへ自動進行 (Aは戦闘勝利が必須)。
- この経路をGMは暗示しない。プレイヤーが独自に発見しなければならない。
#シーン 3.9 — 儀式開始 · 分岐確定
#状況
戦闘終了 (無明戦力0または放棄)。封印石の亀裂が広がった。紫の光が漏れ出る。PCは選ばなければならない——どの儀式を開始するのか。
#選択場面 — PCの意志
GMがPC全員へ公式質問を投げかける:
「君たちはどの儀式を開始するのか。A再封印、B協定、C変容。三つの儀式を同時に開始することはできない。一つだけ選べ。」
#選択条件確認
- エンディングA (再封印): 威名宣言者1名以上必要。儀式基盤固め完成時に有利。
- エンディングB (協定): 霊界協定文案必要。アキヒサ同行または委任必要。
- エンディングC (変容): 変容条件充足PC 1名以上必要。威名宣言者0名、または威名者以外PCの自発意思必要。
#選択後の儀式開始場面
選択された儀式をPC側が開始する。この場面は短い——一文の台詞、一つの動作。
A再封印儀式開始: 威名宣言者が前へ出て、封印石の亀裂に手を当てる。封印の糸筋が伸び始める。ゲンショウまたはPCの10段奇跡が発動。
「……我が名で、この門を閉じる。」
B協定儀式開始: PCのうち代表者(通常は交渉PC)が協定文案を朗読。アキヒサの印章写し(2幕で準備)を封印石へ押す。
「……鏡山領は霊界に定住することを約束する。封印石よ、この土地の境界となりたまえ。」
C変容儀式開始: 変容条件充足PCが封印石の前に膝をつく。血で描いた文様が封印石の亀裂へ吸収される。
「……私はここに残ります。領地は——お戻りなさい。」
#分岐確定の瞬間
儀式が開始された瞬間、3幕終了。4幕へ移行。第5章 4幕 — 最終エンディング参照。
GMはここでセッションを切ることを推奨 (次セッションで4幕転換)。
#3幕判定要約
| 判定 | 目標値 | 効果 |
|---|---|---|
| 門開門時の振り返り抵抗 | 意志 13 | 成功/失敗 |
| サイゴウ名前回復認識 | 学者 13 | 4幕変容サイド資料 |
| 無明2カウント会話情報 | 交渉 10 | 情報獲得 |
| 無明「放棄」誘導 | 交渉 18 | 戦闘省略 |
| 第1フェイズ無明戦力0または再封印儀式3回 | 戦闘・儀式累積 | フェイズ移行 |
| ゲンショウ威名引き止め | 交渉 18 | 威名保留 |
| 儀式A基盤固め | 呪術 13 × 3 | 儀式基盤完成 |
| 儀式B基盤固め | 交渉/学者 13 × 3 | 儀式基盤完成 |
| 儀式C基盤固め | 呪術 13 × 3 + 自発 | 儀式基盤完成 |
#2d10補助判定
無明戦闘中「名前付与」抵抗: 2d10 vs 意志。成功時、判定ペナルティ解除。
#d100振り返り抵抗変奏
精神耐性失敗後の具体効果をd100で振る:
- 01~40: 判定-1 (2幕持続)
- 41~70: 判定-2 (3幕持続)
- 71~90: 1間合行動不可 + 判定-2
- 91~100: 2間合行動不可 + 永久記憶1片喪失
#d10時間間合 (無間内部)
無間内部での「時間の流れ」はd10で補正。間合開始時に1回振る:
- 1~3: 時間正常 (間合1回)
- 4~7: 時間歪曲弱 (全行動-1判定)
- 8~9: 時間歪曲強 (PC 1名、間合スキップ)
- 10: 無明のカウント2回連続
#3幕累積状態
#エンディング分岐状態
| エンディング | 確定条件 | 3幕終了時点状態 |
|---|---|---|
| A帰還 | 威名宣言 + 儀式A基盤 | 宣言者種別によりPC/ゲンショウ犠牲 |
| B定住 | 協定文案 + 儀式B基盤 | アキヒサ再命名予定 |
| C変容 | 変容条件 + 儀式C基盤 | 変容PC 1~3名予定 |
#死傷者
- ゲンショウ: 威名宣言時、即死確定。未宣言時、衰弱度10到達可能。残留分岐時、結界維持限界。
- PC: この時点まで死者なし (理想)。ただし第1~2フェイズ戦闘で致命傷の可能性。
- 家臣: 遠征同行3人のうち1人が致命傷を負う可能性 (GM判断)。
#資源
- 灰一握り (出陣儀式): +3 1回、ほとんど戦闘中に消費。
- 家門遺物 (2幕確保): 1個使用。効果別に異なる。
- サイゴウの鏡片: 封印石対面時+5。儀式Aに有利。
- 供養儀式感情結束: +1振り直し1回。
#3幕GM運用原則
#原則 1 — 威名宣言の重み
10段威名宣言は本編ルールに基づくキャラクター終結装置である。軽く許可しないこと。だがプレイヤーが宣言の決断を下した時は尊重し、朗読文のように台詞を重く受け止めること。
#原則 2 — ゲンショウの退場経路
ゲンショウがこの章で退場することは決まっている。ただしどのように退場するかはプレイにより異なる。GMは経路1~4のうち一つを2幕終了時点で決めておき、3幕で自然に演出する。唐突な「カット」死亡は避けること。
#原則 3 — 無明の尊厳
無明は悪役ではない。100年働いてきた存在である。戦闘中の彼の台詞には疲労と尊厳が共存しなければならない。GMが無明を「単純なボス」として演出すると、この章の情緒は崩れる。
#原則 4 — 儀式選択の自律性
三つの儀式のうち、どれも「正解」ではない。GMは好みを暗示しないこと。プレイヤーが選ぶ儀式に応じて4幕が変わるが、GMはすべて準備しておくこと。
#原則 5 — 速度調整
3幕は長い章である。戦闘2フェイズ + 儀式基盤固めが並行すると、セッションは長くなる。GMは:
- 戦闘間合を速く解決する (サイコロを振る代わりにナレーション選択)。
- 儀式基盤固めは間合ごとに1回へ制限。
- 会話場面は短く、決定的瞬間だけ台詞で。
- セッション分量が超過するなら、3幕と4幕の間でセッションを切ることを許可。
#原則 6 — 3名以上威名試み遮断の演出
3人目の威名宣言者を遮断する時、プレイヤーへ「あなたのキャラクターは威名ではない別の道で輝く」という肯定的方向で演出する。単なる拒否ではなく再配置。
#リンク文書
「門は自ら開き、その向こうは——私の仕事だった。今日までは、そうだった。」 — 封印石の化身「無明」、3幕会話中。