日本語版 v1.3.3 · fc-doc

#潜入ガイド — 約束を逆に読む

目次

Infiltration guide, side gate, drainage channel, and a crawling shadow under a wall, most of the frame white, no map labels.

Scene Tool. 城を開かずに入るモードである。攻城が「どう開くか」、守城が「何日耐えるか」なら、潜入は「門を開かずに何を盗み、または救うか」である。すべてのルーリングは02-0102-02に準拠し、新しい潜入判定体系を作らない — 既存の非戦闘判定と外部区域規則で十分である。


#香 — 約束を逆に読む者

城門は誰かを内側に閉じ込めるための約束である — その約束を逆に読めば、入る道が見える。

酒場の隅で、水桶担ぎ二人の言葉を聞く。「大手門番所は戌時に交代するぞ。」翌日の夜明け、水桶担ぎが一人増えている。井戸端の裏門を通る彼の担ぎ桶には、水の代わりに — 闇が入っている。城の日課こそ弱点である。


#モード概要 — 門を開かずに

中心質問: 門を開かずに何を盗み、または救うのか?

潜入側が勝とうとするものは、目標物獲得・人質救出・情報窃取・封印確認の後、未発覚離脱することである。防御側が勝とうとするものは、発覚・遮断・生け捕りである。

潜入には二つの終わりしかない:

  1. 未発覚成功 — 入った事実さえ知られず抜ける。
  2. 発覚 — このモードは静かに失敗する方法がない。 発覚した瞬間、即座に攻城または守城場面へ転換する(内側で籠城するか、外側から強行するか)。

潜入は小規模(1~3人)場面である — 分隊を連れて入らない。大きな足音は約束を目覚めさせる。


#場面束 — 五つの場面

各場面 = 小さなマップ一枚、または非戦闘判定一つの結び目。

#① 噂集め (城下町)

交代時刻・門番人数・内通可能者・井戸/台所/下水位置を探る。主判定 = 交渉・買収・虚言・偵察。成果は「事実カード」として累積する — 知ったこと一つが後の場面の補正一つになる(城下町は社会区域)。

#② 偽装身分確保

水桶担ぎ・行商・托鉢僧・賦役人夫など、城の日課に混ざり込む身分を得る。主判定 = 変装(身分偽装)・虚言(尋問に耐える)。偽装は最初の感知対立までだけ通じる時限式である。

#③ 内部動線潜入

正門を避け、台所・倉・井戸・神社・下水・崖 — 約束の隙間から入って心府隣接区域まで移動する。主判定 = 潜入(対立)・軽功(崖/屋根)・解除(錠/閂)。外部区域が潜入者の廊下である(§区域/判定接続)。

#④ 警備交代・動線

巡回動線と交代時刻の死角を利用して発覚圧力を管理する。道具 = 発覚圧力トラック(§区域/判定接続 — 04-02時計を潜入用に縮小借用)。交代タイミングで潜入+補正/感知-補正が点く。

#⑤ 心府到達

目標物(秘伝書・人質・封印石)のある最深部に届き、目標行動(窃取・救出・確認)をして抜ける。心府は心府「ボスの居所」または「目標地点」として翻訳する。離脱失敗 = 攻城・守城転換。

5場面を一セッションですべて解かない。今日は①②、次は③④、その次は⑤ — 各場面は独立マップ一枚である。


#区域・判定接続 — co規則への翻訳

02-01 変換手順準拠。 潜入のすべてのルールは、co外部・心府・非戦闘・技能リストの再配置である。本モードが加える装置は発覚圧力トラック一つだけであり、それすら数値体系ではなくGM運用時計である。

#外部区域 = 潜入者の廊下

地下通路・屋根・崖・下水・森の奥は外部区域である。進入条件をそのまま引用する(新規進入手段作成禁止):

進入手段費用
忍び(影渡り)0活力
天狗系(飛行)1活力
潜入名人(4点)2活力
軽功聖人(5点)飛行に準ずる

非忍びパーティの道: 潜入名人・軽功免許/名人で外部に入るか、崖の軽功 ≥ 13(縄+2、co-03-09)・下水・錠解除で隙間を開く。外部には制圧力概念がない。

#心府 = 目標がある場所

最深部は心府「ボスの居所(類型3)」または「目標地点(類型2)」である。潜入の理想は戦わずに届いて抜けることなので、心府戦闘規則(制圧力相殺・誤認射撃・強行突破固定13)は発覚して戦闘化した時だけ作動する。未発覚状態の心府は「守る者が背を見せた部屋」にすぎない。

#非戦闘判定 (すべてco引用)

場面判定目標値 (co引用)
噂集め交渉 2d10+美+交渉好意7 / 中立11 / 警戒13 / 敵対17+(co-03-09
偽装変装・虚言(対立)虚言 2d10+美+虚言 vs 2d10+智+感知
潜入潜入(対立)潜入 2d10+技+潜入 vs 敵 2d10+(技/智の高い方)+感知
潜入軽功・解除崖の軽功 ≥ 13(縄+2) / 解除は罠難易度別
心府捜索感知部屋捜索11 / 隠匿13(co-03-09

環境補正(coそのまま — 新規補正禁止):

  • 夜間 潜入+3、ただしすべての判定-2(灯火隣接例外)(co-03-09)。
  • 潜入+3、遠距離-3。
  • 森/藪 潜入+2狭い屋内 潜入+2co-05-05)。
  • 防御側感知: 門番・巡回の感知免許・名人が潜入対立を難しくする(奇襲は外郭進入+2、外部進入は強化奇襲 — co-03-06)。

遠距離が必要なら弓術(弓・鉄砲を包括)である — 銃術技能はない。

#発覚圧力トラック (潜入版時計)

警備動線・交代を追跡する目盛り装置04-02 籠城時計様式を潜入用に縮小借用する(時計定義主体は04-02 — 本文書は再定義しない)。短い警戒トラック(3~4マス)で、目盛り単位は場面(ラウンド・ターンではない)。

目盛りが満ちるトリガー目盛りを遅らせる行動
判定失敗(感知対立敗北)買収された内通者の援護
物音・失敗(錠が壊れる)攪乱(別の場所で騒ぎ)
交代死角を逃す迂回路選択(さらに時間を使う)

トラックが満ちると警戒段階上昇(巡回増員・感知+補正) → 最終マスで発覚攻城・守城転換。トラック前進ではダイスを振らない — GM運用装置である。


#卓フック — GM用

テーマ。 「城の日課こそ弱点である。」そして — 「内通者は誰の味方か。」

シナリオフック:

  • 人質救出 — 三の丸の獄に囚われた者を抜き出す。見つかれば人質が先に危うくなる。
  • 火薬庫偵察 — 位置だけ確認して抜ける。この情報が次の03 攻城の火攻場面になる。
  • 封印確認 — 神社地下の封印は無事か。破れているなら、この城はまもなく06 廃墟になる(伏線)。
  • 内通者接触 — 内の協力者に会う。しかし彼は本当にこちら側か(裏切り = 発覚圧力急上昇)。
  • 偽造通行証 — 正門を堂々と通る道。変装・虚言対立一回にすべてが掛かる。

失敗時モード転換 — 同じ影山城を続けて使う:

発覚状況行き先
内側に閉じ込められる04 守城(内側で籠城して耐える)
外から強行03 攻城(静けさを諦めて正面へ)
封印が破れていた06 廃墟(城はすでに別のものになっている)

潜入は「静かに勝つか、騒がしく別モードになるか」である。その転換が滑らかなほど、影山城は一つの舞台として四回生きる。


「城門は誰かを閉じ込める約束である — 潜入者はその約束を、閉じ込めた者が眠る間に逆に読む。」