#潜入ガイド — 約束を逆に読む
目次
Scene Tool. 城を開かずに入るモードである。攻城が「どう開くか」、守城が「何日耐えるか」なら、潜入は「門を開かずに何を盗み、または救うか」である。すべてのルーリングは
02-01・02-02に準拠し、新しい潜入判定体系を作らない — 既存の非戦闘判定と外部区域規則で十分である。
#香 — 約束を逆に読む者
城門は誰かを内側に閉じ込めるための約束である — その約束を逆に読めば、入る道が見える。
酒場の隅で、水桶担ぎ二人の言葉を聞く。「大手門番所は戌時に交代するぞ。」翌日の夜明け、水桶担ぎが一人増えている。井戸端の裏門を通る彼の担ぎ桶には、水の代わりに — 闇が入っている。城の日課こそ弱点である。
#モード概要 — 門を開かずに
中心質問: 門を開かずに何を盗み、または救うのか?
潜入側が勝とうとするものは、目標物獲得・人質救出・情報窃取・封印確認の後、未発覚離脱することである。防御側が勝とうとするものは、発覚・遮断・生け捕りである。
潜入には二つの終わりしかない:
- 未発覚成功 — 入った事実さえ知られず抜ける。
- 発覚 — このモードは静かに失敗する方法がない。 発覚した瞬間、即座に攻城または守城場面へ転換する(内側で籠城するか、外側から強行するか)。
潜入は小規模(1~3人)場面である — 分隊を連れて入らない。大きな足音は約束を目覚めさせる。
#場面束 — 五つの場面
各場面 = 小さなマップ一枚、または非戦闘判定一つの結び目。
#① 噂集め (城下町)
交代時刻・門番人数・内通可能者・井戸/台所/下水位置を探る。主判定 = 交渉・買収・虚言・偵察。成果は「事実カード」として累積する — 知ったこと一つが後の場面の補正一つになる(城下町は社会区域)。
#② 偽装身分確保
水桶担ぎ・行商・托鉢僧・賦役人夫など、城の日課に混ざり込む身分を得る。主判定 = 変装(身分偽装)・虚言(尋問に耐える)。偽装は最初の感知対立までだけ通じる時限式である。
#③ 内部動線潜入
正門を避け、台所・倉・井戸・神社・下水・崖 — 約束の隙間から入って心府隣接区域まで移動する。主判定 = 潜入(対立)・軽功(崖/屋根)・解除(錠/閂)。外部区域が潜入者の廊下である(§区域/判定接続)。
#④ 警備交代・動線
巡回動線と交代時刻の死角を利用して発覚圧力を管理する。道具 = 発覚圧力トラック(§区域/判定接続 — 04-02時計を潜入用に縮小借用)。交代タイミングで潜入+補正/感知-補正が点く。
#⑤ 心府到達
目標物(秘伝書・人質・封印石)のある最深部に届き、目標行動(窃取・救出・確認)をして抜ける。心府は心府「ボスの居所」または「目標地点」として翻訳する。離脱失敗 = 攻城・守城転換。
5場面を一セッションですべて解かない。今日は①②、次は③④、その次は⑤ — 各場面は独立マップ一枚である。
#区域・判定接続 — co規則への翻訳
02-01 変換手順準拠。 潜入のすべてのルールは、
co外部・心府・非戦闘・技能リストの再配置である。本モードが加える装置は発覚圧力トラック一つだけであり、それすら数値体系ではなくGM運用時計である。
#外部区域 = 潜入者の廊下
地下通路・屋根・崖・下水・森の奥は外部区域である。進入条件をそのまま引用する(新規進入手段作成禁止):
| 進入手段 | 費用 |
|---|---|
| 忍び(影渡り) | 0活力 |
| 天狗系(飛行) | 1活力 |
| 潜入名人(4点) | 2活力 |
| 軽功聖人(5点) | 飛行に準ずる |
非忍びパーティの道: 潜入名人・軽功免許/名人で外部に入るか、崖の軽功 ≥ 13(縄+2、
co-03-09)・下水・錠解除で隙間を開く。外部には制圧力概念がない。
#心府 = 目標がある場所
最深部は心府「ボスの居所(類型3)」または「目標地点(類型2)」である。潜入の理想は戦わずに届いて抜けることなので、心府戦闘規則(制圧力相殺・誤認射撃・強行突破固定13)は発覚して戦闘化した時だけ作動する。未発覚状態の心府は「守る者が背を見せた部屋」にすぎない。
#非戦闘判定 (すべてco引用)
| 場面 | 判定 | 目標値 (co引用) |
|---|---|---|
| 噂集め | 交渉 2d10+美+交渉 | 好意7 / 中立11 / 警戒13 / 敵対17+(co-03-09) |
| 偽装 | 変装・虚言(対立) | 虚言 2d10+美+虚言 vs 2d10+智+感知 |
| 潜入 | 潜入(対立) | 潜入 2d10+技+潜入 vs 敵 2d10+(技/智の高い方)+感知 |
| 潜入 | 軽功・解除 | 崖の軽功 ≥ 13(縄+2) / 解除は罠難易度別 |
| 心府捜索 | 感知 | 部屋捜索11 / 隠匿13(co-03-09) |
環境補正(coそのまま — 新規補正禁止):
- 夜間 潜入+3、ただしすべての判定-2(灯火隣接例外)(
co-03-09)。 - 霧 潜入+3、遠距離-3。
- 森/藪 潜入+2、狭い屋内 潜入+2(
co-05-05)。 - 防御側感知: 門番・巡回の感知免許・名人が潜入対立を難しくする(奇襲は外郭進入+2、外部進入は強化奇襲 —
co-03-06)。
遠距離が必要なら弓術(弓・鉄砲を包括)である —
銃術技能はない。
#発覚圧力トラック (潜入版時計)
警備動線・交代を追跡する目盛り装置。04-02 籠城時計様式を潜入用に縮小借用する(時計定義主体は04-02 — 本文書は再定義しない)。短い警戒トラック(3~4マス)で、目盛り単位は場面(ラウンド・ターンではない)。
| 目盛りが満ちるトリガー | 目盛りを遅らせる行動 |
|---|---|
| 判定失敗(感知対立敗北) | 買収された内通者の援護 |
| 物音・失敗(錠が壊れる) | 攪乱(別の場所で騒ぎ) |
| 交代死角を逃す | 迂回路選択(さらに時間を使う) |
トラックが満ちると警戒段階上昇(巡回増員・感知+補正) → 最終マスで発覚 → 攻城・守城転換。トラック前進ではダイスを振らない — GM運用装置である。
#卓フック — GM用
テーマ。 「城の日課こそ弱点である。」そして — 「内通者は誰の味方か。」
シナリオフック:
- 人質救出 — 三の丸の獄に囚われた者を抜き出す。見つかれば人質が先に危うくなる。
- 火薬庫偵察 — 位置だけ確認して抜ける。この情報が次の
03 攻城の火攻場面になる。 - 封印確認 — 神社地下の封印は無事か。破れているなら、この城はまもなく
06 廃墟になる(伏線)。 - 内通者接触 — 内の協力者に会う。しかし彼は本当にこちら側か(裏切り = 発覚圧力急上昇)。
- 偽造通行証 — 正門を堂々と通る道。変装・虚言対立一回にすべてが掛かる。
失敗時モード転換 — 同じ影山城を続けて使う:
潜入は「静かに勝つか、騒がしく別モードになるか」である。その転換が滑らかなほど、影山城は一つの舞台として四回生きる。
「城門は誰かを閉じ込める約束である — 潜入者はその約束を、閉じ込めた者が眠る間に逆に読む。」
