日本語版 v1.3.3
#戦国年表(戰國年表, Timeline)
目次
『混世霊妖譚』世界観の歴史。人間の戦争と妖魔の侵食が交差した百年。
#香 — 歴史は血で書かれる
戦国時代は一夜で始まったわけではない。一世紀をかけて天皇の権威が崩れ、大名たちが刀を取り、霊界の門が開き、妖魔が人間世界へ足を踏み入れた。この年表はその流れを記録する。
#法 — 年表
#100年前: 霊界震動(靈界震動)
- 比叡山初代法主が閻魔童子を封印。大悪鬼戦争終結。
- 封印の余波で霊界が不安定になる。その後100年間、亀裂が少しずつ拡大。
- カグラ家初代当主、封印の功により領地を下賜される。カグラ藩成立。
#80年前: 霊界侵食開始
- 戦国各地で妖魔目撃頻度が増加。下級妖魔(雑鬼/餓鬼)が山から出現。
- 比叡連、「退魔巡察隊」を組織。僧兵の時代が始まる。
- 蝦夷(野人)部族たち、妖魔侵食を最初に感知。「カムイが怒っている」と警告。無視される。
#60年前: 鬼の山成立
- 酒呑童子が山中に砦を築く。小鬼と下級鬼が集まる。
- 最初の山間村略奪。人間と鬼の本格的衝突。
- カグラ藩、「妖魔討伐」を名分として周辺領地の吸収を開始。
#50年前: 天狗の警告
- 霧幻衆(天狗)の僧正坊が人間世界に使節を派遣。「霊界の均衡が崩れている。」
- 比叡連、天狗を「妖魔」に分類。使節を追放。天狗は人間世界への不信を深める。
- エンリョ館設立。学者の足利家が「妖魔研究学堂」を開く。比叡連から異端扱い。
#40年前: 鉄砲伝来
- 南蛮(ポルトガル)商人が種子島に鉄砲を伝える。
- 国友村の職人たちが国産化に成功。戦国の戦争が変わり始める。
- 一部の大名が「鉄砲は雷神の武器」と恐れる。外人(ガイジン)差別が始まる。
#30年前: 尾羽山浸透
- 玉藻前(九尾狐)が人間社会に浸透。堺座との密取引を開始。
- 妖魔素材の密輸ルート成立。金貨は妖魔の手から人間の手へ、情報は逆方向へ。
- 比叡連、密取引の存在を疑うが証拠を見つけられない。
#20年前: 般若覚醒
- 大戦場で怨みが凝集。般若誕生。死霊の戦場形成。
- 戦死者の怨霊が組織化。般若祭壇成立。戦争が続くほど強くなる新たな脅威。
- 浄土僧(一向一揆)の本願寺上人、民衆蜂起を開始。「阿弥陀仏だけが答えだ。」
#10年前: 霊界の門
- 白霊山脈で霊界の門を観測。妙安(封印師)が関守要塞に派遣される。
- 亀裂から混流の破片が出現。霊界の王座の存在が初めて認識される。
- カグラ藩、要塞に守備隊を配置。しかし西部戦線への主力投入により守備隊は最小化。
- 初の霊界鬼物出現: 白霊山脈のある侍が出所不明の名剣を拾う。刀には「江戸時代の名刀工」という名が刻まれている。しかし、そのような時代はまだ来ていない。学者は困惑し、陰陽師は震えた。霊界の門が時間をさかのぼって開いた最初の証拠。
#5年前: 霊界鬼物の拡散
- 霊界の門から時間を超えた武器・防具・書物がさらに多く流れ出し始める。未来の名剣、近い未来の武将が、名とともに到着。
- 堺座が霊界鬼物取引に手を出す。「出所不明、強力さ保証」として大名に高く売る。
- 陰陽寮が霊界鬼物識別儀式を開発。真品/偽物鑑定事業を開始。
- 一人の風水師が警告。「霊界鬼物が多すぎるほど集まれば時間亀裂が発生する。」この警告はカグラ藩に無視される。
#現在: 戦国の乱世
- カグラ藩 vs 一向一揆の戦争が激化。比叡連は双方から孤立。
- 酒天山の鬼活動が増加。伊吹園の蜘蛛領域が拡大。
- 尾羽山の妖狐浸透が堺座を越え、大名家にまで及ぶ。
- 霊界の亀裂が戦国3か所へ拡大。混流の化身出現が迫る。
- 霊界鬼物が戦国を漂う: 宮本武蔵(まだ子供)の二刀、徳川家康(まだ天下人ではない)の陣羽織、直江兼続(まだ本を書いていない)の陣法書がPCの手に届きうる。昔の持ち主に会う危険はシナリオの核心フックになる。
- プレイヤーの物語はここから始まる。
#年表とシナリオ接続
| 時点 | 関連シナリオ |
|---|---|
| 現在 | 最初の血 — 山道の護衛 |
| 現在 | 七剣の村 — 収穫期の村防衛 |
| 現在 | 霊界辺境の関門 — 関守要塞 |
| 100年前 | 大悪鬼の墓地 — 閻魔童子封印 |
| 未来 | キャンペーン: 霊界の門 — 亀裂封印 |
| 未来 | キャンペーン: 天下人の野望 — 戦国統一 |
#「現在」の年 — GM推奨5案
『混世霊妖譚』は実際の歴史から分岐した世界である。したがって「現在」を正確な年に固定しない。ただしキャンペーンで歴史上の武人・人物の名が出るときGMが参照できるよう、主要人物の年齢と事件を基準に5個の推奨案を提示する。選択はGM裁量。
各案は「混世霊妖譚が分岐した歴史」という前提なので、実史と多少ずれても構わない。人物はまだ有名ではない状態、または別の運命を選んだ状態で登場可能。
| # | 年(推定) | 主要人物の時点 | 世界情勢 | 推奨キャンペーントーン |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 1555年頃(永禄直前) | 織田信長21歳・家康12歳・武蔵まだ未出生 | 今川・織田・北条の3大大名が対峙。カグラ藩は初期の静かな台頭。 | 古典的戦国初期、すべての人物が「まだ名のない時代」 |
| 2 | 1560年頃(桶狭間前後) | 信長26歳・家康17歳・武蔵未出生 | 桶狭間直後、信長急浮上。一向一揆準備期。 | 個人英雄の叙事、若い大名の覇権競争 |
| 3 | 1570年頃(元亀元年) | 信長36歳・家康27歳・武蔵未出生 | 一向一揆蜂起の頂点。比叡山焼き討ち直前。宗教と武力の衝突。 | 浄土僧レンゲ・密教僧エンクウのテーマによく合う。大規模宗教戦争 |
| 4 | 1582年頃(本能寺の変直後)— 標準推奨 | 信長死亡・家康39歳・武蔵未出生 | 天下の空白期。秀吉台頭。すべての大名の計算が複雑。 | 世界観が最も混沌とする時期。霊界観測(10年前)が1572年。全テーマ活用可能 |
| 5 | 1590年頃(小田原征伐後) | 家康47歳・武蔵6歳 | 秀吉の天下完成直前。しかし妖魔危機が深刻化し統一は未完。唐入り計画中断。 | 「歴史が違って流れた世界」。文禄・慶長の役の代わりに妖魔討伐。李舜臣の英霊がむしろ過去へ召喚される |
GM活用指針:
- シナリオco-09-10. 魔人転生などで5剣豪(伊東・柳生・卜伝・小次郎・武蔵)を登場させるなら案 4または5が自然。
- 霊界鬼物メカニズム(未来の名剣)は案 1~3でより強く働く(まだ生まれていない者の刀を現在が得る逆説)。
- 李舜臣を英霊として呼ぶなら案 1~4のどれでも可能(文禄・慶長の役1592が「まだ来ていない未来」)。
- 案を混ぜてもよい。「基本1582だが、シナリオAは1570回想」という分割を許可。
#霊界亀裂位置候補
本文の「戦国3か所へ拡大」の具体位置は固定しない。GMはキャンペーン地形に合わせて8個の候補から3個(またはそれ以上)を選ぶ。
#1次候補(年表・シナリオに既に登場)
| 位置 | 地域 | 根拠 | キャンペーンフック |
|---|---|---|---|
| 白霊山脈 — 関守要塞 | 関東/奥羽境界 | 10年前の初観測。妙安派遣。シナリオ 09-03舞台 | 最初・最大の亀裂。キャンペーン基本中心 |
| 酒天山山頂 | 関東山地 | 酒呑童子要塞。60年前から鬼集結 | 鬼大軍召喚の危険。大討伐シナリオ |
| 伊吹園深処 | 近江山脈 | 蜘蛛妖魔領域拡大中 | 水中・地下亀裂。陰湿な恐怖 |
#2次候補(GMが代替、または4番目に追加)
| 位置 | 地域 | 根拠 | キャンペーンフック |
|---|---|---|---|
| 熊野本宮領域 | 紀伊 | 修行の地。霊的エネルギー過飽和 | 天狗勢力の異常行動。巡礼道封鎖 |
| 琵琶湖深淵 | 近江 | 湖底の竜宮伝説 | 水中妖魔氾濫。シナリオ 09-06変形 |
| 大島(南蛮貿易路) | 西海 | 異国の亡霊と南方妖魔の交差 | 外人主導シナリオ。キリシタン聖女登場の契機 |
| アテルイ荒原 | 奥羽北端 | 蝦夷古代聖地。「霊界境界が薄い」 | 古代妖魔復活。野人テーマ集中 |
| 暗井山 — 京都北方深処 | 畿内 | 大悪鬼封印の余波残存 | 閻魔童子封印弱化と直結。キャンペーン終章接続 |
#選択指針
- 基本キャンペーン: 1次候補3個をそのまま → 「白霊・酒天山・伊吹園」。
- 地域特化キャンペーン: 該当地域中心の1次1個 + 2次1~2個を代替。例)紀伊テーマなら「白霊・熊野・伊吹園」。
- 最終拡張: 閻魔童子封印弱化条件の「亀裂 ≥ 4」を有効化するなら、4番目として暗井山を追加(封印者の足跡に直接接続)。
- GMが新しい位置を創作しても構わない。上の8個は世界観接続が既にある推奨案にすぎない。
歴史は繰り返す。100年前の封印が解けようとしており、新たな英雄が必要だ。