日本語版 v1.3.3

#戦力と敗北(戰力與敗, Wounds and Defeat)

目次

A dropped helmet, cracked but empty of gore, with a broken spear tip beside it and a wide field of white paper.

この世界に体力点はない。英雄は「何度の致命傷に耐えて立っていられるか」で測られる。

関連項目: 基礎前提 §3 · 能力値 §体 · ダイス体系 §ゾロ目 · ユニット等級

根拠前提: 前提3(戦力普遍体系)


#戦力(戰力, Wounds)

#香 — 傷の重み

足軽一人は、刀の一撃で倒れる。歴戦の連は、三度の致命傷を受けても歯を食いしばって刀を離さない。伝説の武将は、全身血まみれになっても敵将の首を斬る。

戦力は数字ではない。肉を裂き、骨をかすめる、その一度一度の重みである。

#法 — ルール

  • 攻撃が防備を抜いて命中すれば → 1戦力減少(基本)。
  • 会心(クリティカル) → 2戦力減少
  • 特殊武器/特技 → 2戦力以上(個別明記)。
  • 戦力0到達戦闘不能

等級別戦力:

等級戦力算出
0攻撃宣言時に即死
1固定。命中 = 即死。
2~3固定値(シナリオ設定)
3~4固定値(シナリオ設定)
3 + 体(體)成長可能。体+2 → 5戦力。

連撃疲労と短兵器深部ボーナスは活力費用処理 §ルール4で扱う。


#防備

#香 — 鉄の恩寵

鎧は命である。軽甲一つの差が、刃がかすめて通るのか、肉に食い込むのかを決める。だが重い鎧は呼吸を荒くし、動きを鈍らせる。

#法 — ルール

攻撃命中判定: 2d10 + 攻撃修正値 >= 対象防備

防備活力ペナルティ備考
武装なし10基本
軽甲(革、鎖子)12足軽標準
重甲(当世具足)14-1活力体(體)で相殺可能
重装甲(大鎧)16-2活力体+2以上推奨
+1片手武器のみ可能

重甲活力ペナルティ: 重甲着用時、最大活力が減少。体(體)修正値の分だけ相殺。

  • 例: 重甲(-1活力) + 体+1 → ペナルティ0。重装甲(-2活力) + 体+1 → 実質-1活力。

等級別の非武装基本防備: 上表の「武装なし 10」は、PC・人間・連(練)級以上の敵の基本値である。下級妖魔・雑兵は皮膚・反応が鈍く、基本防備がより低い — 雑(雜)級 = 8 · 卒級 = 9 · 連・将・主級・PC = 10。甲冑・盾・回避ボーナスはこの等級基本値に加算する。(雑・卒級はおおむね非武装なので、8・9がそのまま防備となる。下の[貫通][直撃]の下限もこの等級基本値に従う。) 個別のスタットブロックがこれより低い防備を明示している場合、その値が優先される(意図的な弱体 — 軟体・小型妖魔など)。


#防御・貫通体系(防禦·貫通體系)

#香 — 鎧、回避、魂

武士の防備は一つではない。鋼の鎧が刀を止め、鍛えられた回避が矢を避け、結界と加護が呪いを払う。攻撃者の技法も同じく分化する。鎧の隙間を探す突き、回避を許さない直撃、肉体を通り抜けて魂に届く一刀。この体系は、その分化を一ページに収める。

#法 — 3系統の防御迂回と補助表記

本編・拡張のすべての武器・技法・神物・職業特技は、防具迂回効果を[貫通][直撃][霊体]の3系統に一元化して表記する。 防備 -Nは状態・弱化効果、[破壊]は装備損傷補助効果として処理し、別の迂回系統には数えない。

表記分類効果最低限度持続
[貫通 N]防御迂回甲冑・盾由来の防備をN点無視。非武装の敵には効果なし。対象基本防備(雑8/卒9/連+・PC10)1回(この攻撃)
[直撃 N]防御迂回甲冑・盾以外の防備をN点無視(回避・構え・結界・地形・自然甲冑を除く加護など)。甲冑・盾の保護はそのまま。基本防備 + 甲冑・盾追加分1回(この攻撃)
[霊体]防御迂回防備そのものを迂回(鎧・自然防備・基本防備さえ無視)。退魔段階別の差等免除を適用。—(退魔免除表参照)1回(この攻撃)
防備 -N(角括弧なし)状態・弱化最終防備そのもの -N。すべての出所に関係なく単純減少。束縛・弱体化・デバフ専用。2(自動命中級)効果明示期間
[破壊]装備損傷補助一緒に書かれた[貫通 N]の甲冑・盾減少を、修理前まで永続適用。対象装備が実行装備より高ければ破壊成分だけ免疫。一緒に書かれた[貫通]と同一修理・整備・新品交換まで

N表記: [貫通][直撃]は数字または全体を使える。[破壊]にはNを付けない。永続損傷が必要なら[貫通 3] + [破壊]のように一緒に書く。

会心・弱点・神機追加戦力効果は本タグと独立して作用する。判定後の追加戦力減少として付与されるため、防備計算には影響しない。

甲冑・盾追加分は、上の防備表の等級別基本値(雑8/卒9/連+・PC10)を超える防具値と盾+1である。盾は防具の一部として扱うため、[貫通][直撃]計算と[破壊]等級比較・損傷処理では鎧と同じ処理をする。

#[貫通 N] — 鎧の隙間を狙う

: 大鎧をまとった武士を正面から斬るのは愚かである。刃は鋼の鱗に弾かれるだけだ。だが鎧には必ず隙間がある。肩の継ぎ目、腿の内側、兜の視界穴。精密な突き、牙、矢はその隙間を探す。

計算:

  1. 対象防備 = 基本防備(雑8/卒9/連+・PC10) + 甲冑・盾追加分 + その他ボーナス(構え・結界・地形など)。
  2. 甲冑・盾追加分からN点減少(最大全体)。
  3. 結果値は最低 = 対象基本防備。鎧追加分が0になっても、肌そのものの防御(等級基本値)は残る。
  4. その他ボーナスはそのまま維持。
  5. 他出所の減少(無防備・構えペナルティなど)は別途累積。

自然甲冑: 一部の妖魔(鬼・鉄甲亀・骨甲など)は「自然甲冑 +N」を持つ。[貫通 N]は自然甲冑にも同じく適用(明示時)。本文に明記がなければGM判断。

:

  • 打刀突き[貫通 2]: 重甲敵(防備14、鎧+4)→ 12(鎧+2へ減少)。非武装敵(10)→ 10(効果なし)。意図通り
  • 本国の一刀[貫通 全体]: 重装甲敵(防備16、鎧+6)→ 10。非武装敵 → 10(効果なし)。
  • 鉄砲射撃[貫通 全体]: 重甲敵(防備14、鎧+4)→ 10。遮蔽・構え・結界ボーナスはそのまま維持。
  • 無防備 + [貫通 全体]: 重甲 + 無防備(-4)。貫通 → 10。無防備は別途累積 → 6

#[直撃 N] — 回避を許さない

: ある攻撃は避けられない。手裏剣精密投擲、忍術による命中保証。回避も構えも結界も、正確に飛んでくるその線を外れられない。だが鎧は抜けない。鋼は鋼である。

計算:

  1. 対象防備 = 基本防備 + 甲冑・盾追加分 + 非甲冑ボーナス
  2. 非甲冑ボーナスからN点減少(最大全体)。
  3. 結果値は最低(基本防備 + 甲冑・盾追加分)。鎧の保護はそのまま残る。
  4. 他出所の減少(無防備など)は別途累積。

「非甲冑ボーナス」分類(直撃適用対象):

  • 回避・潜入判定ボーナス(シノビ分身、回避の達人など)
  • 構え[構え]基盤の防備ボーナス(不動の陣、防御姿勢など)
  • 結界・神域の防備ボーナス(陰陽師結界陣、現人神神域など)
  • 地形・遮蔽ボーナス(茂み・岩・建物の背後)
  • 呪術・加護の防備ボーナス(退魔結界、分隊陣形ボーナスなど)

「甲冑・盾ボーナス」分類(直撃非適用、そのまま維持):

  • 鎧追加分(軽甲 +2、重甲 +4、重装甲 +6)
  • 盾 +1
  • 鎧・盾に付いた技法による防備増加(例: 大鎧[素養]「肩受け」で得る+1、名品胸甲の「不屈の鋼」ボーナスなど)
  • 自然甲冑(鬼の鱗・亀の甲羅・鉄甲昆虫の外皮など)

判別原則: そのボーナスが「鋼・骨・鱗のような物理的保護」から来るなら甲冑分類、「技術・呪術・信仰・地形」から来るなら非甲冑分類。迷う場合は本文明示またはGM判定。

:

  • 手裏剣精密投擲[直撃 2]: 不動の陣(構え +2)を取った重甲敵 → 防備16(10+鎧4+構え2)。直撃2 → 構え+2除去 → 14(鎧はそのまま)。小さな手裏剣は飛来軌道を避けにくいが、鋼の鱗は抜けない。
  • 忍術暗殺[直撃 全体]: 結界(+2)内の軽甲敵 → 防備14(10+鎧2+結界2)。直撃全体 → 結界除去 → 12。鎧はそのまま。
  • 非武装 + 結界(+2)敵に[直撃 全体]: 防備12 → 10。最低限度 = 10 + 甲冑0 = 10。

#防備 -N — 束縛・弱体化デバフ

: ある力は鎧を抜かず、鎧そのものを役に立たなくする。蛇の麻痺毒が筋肉を固め、怨みの呪術が意志を折り、鎖鎌が体を動けなく縛る。これは攻撃の貫通ではなく、防御の弱化である。

用法: この表記は攻撃の「貫通」ではなく、対象に付与される状態/デバフである。毒・呪い・束縛・恐怖・弱体化などの効果で、対象の最終防備そのものを一定時間削る。

計算:

  1. 効果発動時、対象防備 = 現在防備 - N。
  2. 最低2(完全自動命中級の極限状態)。
  3. 効果持続時間中、すべての攻撃者がこの減少した防備に対して判定する。

表記位置: このタグはデバフ付与効果に表記される。例:

  • 毒虫師呪い虫寄生: 「対象は毎間合防備 -1(寄生解除まで)」
  • 血華魅惑の舞: 「失敗時、次の間合防備 -2

[貫通]との区分:

  • [貫通 N]: 攻撃1回の判定に適用。甲冑・盾由来ボーナスだけ減少。
  • 防備 -N: 一定時間の状態。すべての攻撃者が利益を得る。すべての防備出所を減少。

#[霊体] — 肉体を通り、魂に届く

: ある刀は鎧を過ぎ、肉を過ぎ、魂へ届く。陰陽師の呪術、妖魔の呪い、霊符の一画。鎧が何重でも、回避がどれほど速くても、その一筋は魂へ向かう。だが修行者の精神だけは、その一筋を打ち返すことができる。

#退魔免除表

霊的攻撃免除と非実体回避免除は別処理する。入門一点だけで霊的攻撃を完全無効化すると、「退魔入門を取らないと損」という義務ビルドが強制されるため、段階別の差等を置く。

退魔段階[霊体]攻撃処理非実体回避免除
未保有防備そのものを迂回(自動命中級、目標値10固定)50%無効(d100 01~50)適用
入門(1点)通常防備-2(貫通級弱化)免除
習得(2点)通常防備-1(ほぼ通常)免除
免許(3点)以上通常防備適用(完全免除)免除
名人(4点)通常防備(追加ボーナスなし。本編名人の+3判定ボーナスで十分強い)免除
聖人(5点)通常防備(本編聖人の自動成功で十分強い)免除

設計原則:

  • 入門保有そのものが「霊と正常に戦う」成立条件 — 非実体免除 + 霊的攻撃への部分保護(-2)。
  • 免許(3点)から霊的攻撃を完全免除 — 霊的攻撃ビルドに明確なインセンティブ。
  • 名人・聖人は追加霊的ボーナスなし — 本編の判定ボーナス・自動成功が十分な報酬。

霊体防備例外:

  • 一部の名品・神機甲冑は「[素養] 霊体防備 +N」を明示で持つ。この場合、[霊体]攻撃の退魔免除と累積適用(例: 退魔未保有 + 霊体防備 +2甲冑 = 目標値11)。
  • 関連特技・技法でも霊体防備を獲得可能。本編co-04-09-06 退魔技能(神秘)関連特技参照。

使用者注意:

  • 本表は防御側の退魔段階にだけ適用。攻撃者の退魔段階は影響なし。
  • [霊体]該当: 非実体妖魔の攻撃、霊符・霊剣の一撃、陰陽師呪術、魂吸収技法、呪い発動など。

#[破壊] — 鋼を砕く一刀

: [貫通]が鎧の隙間を探すことなら、[破壊]はその鎧自体を砕いてしまうことだ。村正の一刀が敵将の胸甲を真っ二つにし、ツヴァイヘンダーのマイスターハウが鎖帷子を断ち割る。一度壊れた鎧は、鍛冶場で叩き直すまでは再び着られない。

定義: [破壊]は独立防御迂回ではなく、装備損傷補助効果である。一般的には[貫通 N] + [破壊]のように一緒に書き、その攻撃で適用した甲冑・盾減少を修理・整備または新しい鎧着用まで残す。直接装備を腐食させたり捕まえたりする効果は、[破壊]タグではなく「装備損傷N点」「武器1間合封印」のように本文へ書く。

計算:

  1. 今回の攻撃には、一緒に書かれた[貫通 N]を通常通り適用する。
  2. 対象装備と実行装備(または技法に明記された等級)を比較する。
  3. 実行装備等級が対象装備等級以上なら、同じ減少を対象甲冑・盾に永続適用する。
  4. 対象装備等級の方が高ければ、[破壊]成分だけ無効。通常被害と一緒に書かれた[貫通 N]は正常適用する。
  5. 他出所の減少(無防備・構えなど)は別途累積する。

発動条件(本編・拡張一貫):

  • 会心 + 明示効果: 「会心時[貫通 N] + [破壊]」または「会心時、武器・鎧損傷」表記を持つ秘技・神機・妖魔能力。
  • 高位秘技・神機: 一部の神機・達人技法など、決定的一撃が[貫通 N] + [破壊]を付与。
  • 大型武器効果: 鉄棒・ツヴァイヘンダー・金棒など、鈍器・重量武器の一部効果(個別明示)。

#等級マッチング — 武器・甲冑等級限界

名品甲冑を補給カタナで壊すことはできない。神機甲冑は神機でしか砕けない。[破壊]効果は、実行装備等級が対象装備等級以上の時だけ正常発動する。

等級階位(本編・拡張共通):

等級武器例甲冑例
補給一般カタナ・槍・弓軽甲・重甲・重装甲(非名品)
業物職人作打刀・小太刀など(07-01正式品)精錬甲冑(正式品、非名品)
名品co-07-02 名品 · 2次拡張40-03·40-04名品甲冑(黒い甲冑など)
神機本編神機 · 異国神機 · 1次霊界遺物神機甲冑(アイギス・アキレウスの盾・ミスリル胸甲など)

ルール:

  • 実行装備等級 ≥ 対象装備等級: [破壊]正常発動(修理まで永続)。
  • 実行装備等級 < 対象装備等級: 対象装備は[破壊]成分に免疫。攻撃の通常被害と一緒に書かれた[貫通 N]は処理するが、装備損傷は発生しない。

:

  • 補給カタナが[貫通 2] + [破壊]で名品甲冑を攻撃 → 今回の攻撃の[貫通 2]は適用するが、名品甲冑は[破壊]免疫。鎧は永続損傷しない。
  • 名品金棒が[貫通 3] + [破壊]で一般重甲敵を攻撃 → 今回の攻撃で甲冑3点を無視し、その3点が修理前まで消える。
  • エクスカリバー(神機)が[貫通 4] + [破壊]で名品甲冑敵将を攻撃 → 神機 ≥ 名品なので甲冑4点が修理前まで消える。
  • 名品カタナが[貫通 3] + [破壊]で神機甲冑(アイギス)を攻撃 → [貫通 3]は適用するが、神機甲冑は[破壊]免疫である。

#修理・回復

方法時間費用効果
応急補修小康1回(整備マヌーバスロット)無料鎧追加分+1だけ一時回復。同じ鎧1回限定。紐・継ぎ目の応急処置水準。
野営補修戦闘終了後1時間道具・予備部品(金貨1)鎧追加分+2回復。野地・山道で可能。
鍛冶場修理戦闘終了後1日(職人作業)鎧価格の30%鎧追加分完全回復。村・都市の鍛冶場が必要。
名品・神機甲冑修理3~7日鎧価格の50% + 同級職人(名品・神機職人)名品・神機は鍛冶場1日では不足。同級職人必須。
新しい鎧着用即時(調達は別)新しい鎧費用即時回復。

応急補修限界: 同じ鎧1回だけ。二度目の損傷からは野営・鍛冶場修理が必要。


#設計意図(3系統 + 補助表記)

  • [貫通] = 「鎧の隙間探し」。鎧が厚いほど効果が大きく、非武装には効果がない。
  • [直撃] = 「回避無力化」。鎧は抜けないが、技術・呪術の保護は無力化。精密射撃・忍術命中保証など。
  • [霊体] = 「魂に届く」。肉体防備を迂回する代わりに、退魔修行で防ぐ。
  • 防備 -N = 「デバフ」。毒・呪い・束縛・弱体化。一定時間持続。攻撃者の技法ではなく対象の状態。
  • [破壊] = 「物理損傷」。一緒に書かれた[貫通]減少を修理前まで残す。より高い等級の装備には破壊成分が適用されない。

#表記位置規約

判定公式は2d10 + 修正値 >= 防備の単一形を維持する。3系統タグと補助表記は効果欄に明示する。

| 技法 | 種別 | 活力 | 判定 | 効果 | 限界 |
| 突き | 攻撃B(技) | 2 | 2d10+技+剣術 >= 防備 | [貫通 2]. 1戦力. | — |

防備数値計算(基本 + 甲冑 + その他 → タグ適用 → 最終)はタグに帰属する。デバフ(防備 -N)は角括弧なしの太字(**防備 -N**)または本文記述で表記する。攻撃技法ではなく対象状態なので、タグマークを使わない。


#照準集中 — 活力 → タグスケーリング

#香 — 力をさらに乗せれば、より深く刺す

狙撃手の一矢は、ただの矢ではない。息を止め、標的を見つめ、弦をさらに引く。時間を与えるほど深まる正確さ。槍の貫通も同じである。腕をさらに広く後ろへ引き、腰をさらにひねるその一拍が、鋼の鱗の隙間を探す。

本§ルールは、この「力をさらに乗せれば、より深く刺す」のメカニズムである。プレイヤーに「どれほど精密に撃つのか」の選択権を与える。

#法 — 基本ルール

対象: 技法本文に*照準集中 [直撃] 許可*または*照準集中 [貫通] 許可*と明記された技法だけ。

メカニズム: 技法基本活力に加えて追加活力Nを自発的に消費し、該当タグをN段階ぶん付与・強化する。

  • [直撃]許可技法: 追加N → [直撃 N]付与(元のタグがなかった技法に付与、または既存[直撃 M]へ累積 → [直撃 M+N]
  • [貫通]許可技法: 追加N → [貫通 N]付与(同じ累積規則)

#法 — 上限ルール

制約数値
追加活力上限技修正値まで(技+0=0、技+2=2、技+5=5)
一呼吸限界基本活力 + 追加活力 ≤ 503-04 一呼吸準拠。速度名人+2時7)
許可技法技法別明示のみ(すべての攻撃には適用不可)
タグ混合[直撃 N][貫通 N]同時付与不可(技法許可タグ一種類だけ)

過負荷: 一呼吸限界5を超える場合、本編過負荷判定(03-04 §過負荷)を正常適用。つまり「無理な照準集中」も可能だが、判定失敗時は活力全消滅 + 無防備。

#法 — 宣言時点

照準集中は技法発動時点で、活力消費と一緒に宣言する。判定結果に関係なく活力は消費する(命中可否・会心可否と独立)。

#

例1 — 急所貫き(タント免許、基本[貫通 2]:

技+3シノビが急所貫きを発動:

  • 基本2活力 + 追加3活力(技+3上限) = 5活力(一呼吸限界に合う)
  • 結果: 2d10+技+忍術 >= 防備 | [貫通 5]. 2戦力. 出血.
  • 重甲敵(防備14、鎧+4)→ 鎧+4全無視 → 10(最低)

例2 — 千年の矢(ホヤ流秘技、基本タグなし):

技+2外人が千年の矢を発動:

  • 基本4活力 + 追加1活力(一呼吸5限界で1だけ追加可能) = 5活力
  • 結果: 2d10+勇+弓術+4 >= 防備 | [直撃 1]. 2戦力. 戦場どこでも.
  • 不動の陣(構え +2)敵 → 構え -1 → 防備 -1

例3 — 貫通射(大弓免許、基本[貫通 2]:

技+0外人が貫通射を発動:

  • 基本3活力 + 追加0 = 3活力(技上限0なのでスケーリング不可)
  • 結果: 2d10+勇+弓術+1 >= 防備 | [貫通 2]. 2戦力. 後ろの敵に1戦力.
  • 重装甲敵(防備16、鎧+6)→ 鎧-2 → 14

技+3外人が同じ技法:

  • 基本3活力 + 追加2(一呼吸限界で2だけ可能) = 5活力
  • 結果: [貫通 4]. 2戦力.
  • 重装甲敵 → 鎧-4 → 12

#設計意図

  • タグ活用度の平坦化[直撃][貫通]タグが技法別固定値ではなく、プレイヤー投資選択に応じて動的に作動
  • 資源経済とバランスの接続 — 活力をさらに使えば精密になるという自然感覚をルール化
  • 技修正値基盤上限 — 技術者キャラクターが狙撃ビルドで実質優位
  • 免許技法スケーリング — 低段技法に最強タグを固定付与せず、「追加投資時に強くなる」構造で緩和

#会心(Critical Hit)

#香 — 刀先が見える瞬間

戦場に立ったことのある者なら知っている。100回の刀さばきの中で、たった一度、すべてが完璧に噛み合う瞬間があることを。相手の隙、自分の呼吸、刀の軌道が一つに収束するその刹那。それが会心である。

#法 — ルール

発動: ゾロ目(同じ目) + 判定成功

効果:

  • 基本: 2戦力減少(通常命中の2倍)。
  • 特殊武器: 野太刀の会心 = 3戦力。鉄砲の会心 = 2戦力 + 貫通(後ろの敵にも1戦力)。
  • 特技連動: 一部特技は会心時に追加効果を付与。

天命(ゾロ目10): 決定的瞬間表(d100)を追加参照。戦場を覆す奇跡的結果。

運命介入とのシナジー: 運を消費して4-5を4-4にすれば、ゾロ目が成立して会心を誘発できる。これが運の最も強力な使い道である。


#失着(Fumble)

#香 — 足が滑る

ゾロ目は祝福だけではない。同じ目が出たのに判定に失敗したなら、それは運命が敵へ微笑む瞬間である。刀が外れ、姿勢が崩れ、無防備な背を敵に見せる。

#法 — ルール

発動: ゾロ目(同じ目) + 判定失敗

効果: 無防備状態付与。GM裁量で追加効果可能:

  • 武器落下(拾うのに1活力)
  • 構え崩壊(次の行動活力 +1)
  • 足滑り(強制移動)

業報(ゾロ目1): 致命的失敗表(d100)参照。武器破壊、味方誤傷、自傷など。


#無防備(Defenseless)

#香 — 背を見せる

無防備とは、戦場で最も危険な状態である。姿勢が崩れ、防御がほどけ、敵の次の一撃を避けられない。強行突破に失敗して敵陣の真ん中でよろめく武士、失着で刀を落とした瞬間。その時が無防備である。

#法 — ルール

付与条件:

効果:

  • 維持中の[構え]を即時解除。
  • 防備-4
  • 新しい[構え]宣言、防御技法予約、回避・反撃型防御技法の使用不可。

解除: 次の自分の行動が始まると自動解除。小康が先に来た場合は小康段階で解除。

抵抗なし: 無防備は、すでに判定失敗・過負荷・失着などで確定した結果なので、別途抵抗判定を振らない。


#戦闘不能(戰鬪不能)

#香 — 倒れる

戦力が0になった瞬間、武士は膝をつく。もはや刀を持てず、命令も出せない。それが死なのか気絶なのかは、戦闘が終わって初めてわかる。

#法 — ルール

  • 戦力0 → 戦闘不能。行動不可、区域から除去(倒れる)。
  • 主の戦闘不能 → その陣営の分隊結束力 -1(指揮官喪失)。
  • 死亡可否: 戦闘終了後に判定。2d10 + 体(體)または運の高い能力値 >= 11成功 → 重傷で生存。失敗 → 死亡。

運命介入の最後の砦: 戦力0にする攻撃の命中判定そのものを、運命介入で外れさせることができる。「天運で致命傷を免れる」。最も劇的な運の使い道である。


この世界に体力点はない。立っているか、倒れるか。