#廃墟探索ガイド — 崩れた約束を読む
目次
Scene Tool. 同じ影山城を「現役城 → 廃墟」へ状態だけ変えて一つの舞台を四度目に使うモードである。攻城・守城・潜入が人を相手にするなら、廃墟は崩れた約束と残った命令を読み取るモードである。すべてのルーリングは
02-01・02-02に準拠し、新規妖魔データを作らない — 妖魔はfc08へ委任し(なければcoギミック + GM裁量で自足)、廃墟d100表は06-02へ委任する。
#香 — 終わったと言われていない城
崩れた大手門跡に草の種が流れ落ちる。
城門はない。跡だけが残った。一領の甲冑が回廊に立ったまま草に絡まれ、夜ごとに — ありもしない門が閉じる音がする。戦は終わったが、この城はその言葉をまだ聞いていない。廃墟は戦闘舞台ではない。終わったという言葉をまだ聞いていない空間である。
#モード概要 — 崩れた後に何が残ったか
中心質問: 影山城が崩れた後、何が残ったか?
探索側が勝とうとするものは敵を殺すことではない — (1) 残ったものを回収し、(2) 何がここを離れられなくしているのかを明らかにし、(3) 生きて出ることである。
同じ構造物が状態だけ変わる:
| 構造物 | 現役 | 廃墟 |
|---|---|---|
| 城門 | 突破目標(狭い道) | 崩れた瓦礫・ない門 |
| 井戸 | 補給資源(目標地点) | 汚染源・溺死霊 |
| 倉 | 火攻危険(補給所) | 妖魔化した名品保管所 |
| 神社 | 霊的障壁(結界) | 破れた封印・影の門 |
新しい舞台を作らない — 07-01 影山城基本設定に「廃墟状態」をかぶせる。
#場面束 — 六つの場面
各場面 = 小さなマップ一枚(3~7区域)。一セッションに3~4個だけ選んで使う(ダンジョンクロールにしない)。
- 接近 — 崩れた防壁を越える。 土塁崩壊瓦礫・塞がった大手門を迂回・登攀・掘削で進入。(
02-02 防壁・土塁・石垣廃墟フック。) - 捜索 — 捨てられた名品と兵装。 倉・居室・武器庫で回収物を探す(
06-02 発見物表連動)。 - 塞がった門 — 封印された区域を開く。 土・石・結界・妖魔で塞がった通路を解く — 戦闘ではなく、「なぜ閉じたのか」を明らかにすること。
- 地縛霊 — 去れなかったもの。 最後の命令を繰り返す霊との遭遇(
fc08委任)。 - 妖魔化倉庫 — 変質した保管物。 付喪神・甲冑妖魔が宿った保管所(
fc08委任)。 - 忘れられた通路 — 秘密道の再発見。
02-02 秘密通路カードの廃墟フック(脱出・罠・生存者の隠れ家)。
#区域・判定接続 — coギミックと36技能
02-01 変換手順準拠。 廃墟は変換手順の場面機能・場面圧力を再解釈するだけで、新しい手順を作らない。以下は索引である(新規ギミック・技能作成なし)。
| 場面要素 | coギミック | 36技能判定 |
|---|---|---|
| 崩れた防壁・崩壊瓦礫 | 落石/崩壊(技 ≥ 13回避、失敗2戦力+縛り) | 軽功・體・生存(登攀・掘削)目標値奇数11/13 |
| 塞がった門・罠 | 罠(穴感知 ≥ 11、呪いの門感知 ≥ 15) | 感知・解除 |
| 霊的封印 | 結界 | 退魔・結界 — 霊的汚染浄化 退魔 ≥ 15(3間合) |
| 妖魔化倉庫・地縛霊区域 | 霊的汚染(毎小康恐怖 勇 ≥ 11)・霊脈 | 退魔・呪術(妖魔鑑別) |
| 捨てられた名品捜索 | — | 感知・知識系 + 06-02 発見物d100 |
| 忘れられた通路 | 狭い屋内・外部 | 潜入・感知 |
数値ガード。 目標値は通常奇数、戦闘固定値(封鎖・防備)は
02-02・co数値そのまま。時間 = 間合、耐久 = 戦力(回復は「戦力回復」)。廃墟に別数値体系を新設しない。遠距離は弓術(弓・鉄砲、銃術なし)。封印された最深部(神社下の影の門)は心府として扱うが、未発覚探索中は戦闘規則が眠っている。
#発見・封印手順
06-02 廃墟表のd100を場面に差し込む手順である(表本体は06-02)。いつどの表を振るかだけをここで定める:
- 事件d100 — 区域進入時・小康ごとに1回(廃墟が生きていることを示す)。
- 発見物d100 — 「捜索」場面で回収行動成功時(何が残ったか)。
- 二つの表は、
04-02 籠城時計が守城にd100を差し込むように、廃墟にd100を差し込む場面進行装置である(本巻のd100装置は籠城・廃墟の二束だけ — 確率表最小化原則)。
封印解除の三結果:
| 結果 | 意味 |
|---|---|
| 解放 | 霊が最後の命令を終えて去る — 鎮魂成功。 |
| 再封印 | 結界を再び立てる(結界技能、維持費1活力/小康)。解かずに覆う。 |
| 妖魔覚醒 | 封印が破れて妖魔が目覚める → 即時戦闘/攻城場面転換。 |
#卓フック — GM用
テーマ。 回収・鎮魂・再封印・生存者救出。廃墟は「何を取りに来たか」より、「何を置いていくのか」の物語である。
シナリオフック:
- 名品回収 — 崩れた武器庫に眠る名品を探しに来た。しかしそれはすでに妖魔化しているかもしれない。
- 鎮魂 — 城主の地縛霊が最後の命令(「城門を閉じよ」)を夜ごと繰り返す。その命令を終わらせるのか。
- 再封印 — 潜入モードで確認した破れた封印(
05-01伏線)。今度は再び覆いに来た。 - 生存者救出 — 廃城のどこかに生きた者が隠れている。忘れられた通路の隠れ家。
- fc08派閥動機 — 同じ城跡を神楽藩は軍事目標として、比叡連は鎮魂対象として、円了館は調査対象として、国友座は回収対象として見る(
fc08)。
失敗時モード転換:
廃墟は行き止まりではない — 崩れた城からも、他の三モードが跳ね返ってくる。
「廃墟は終わりではなく、終わったという言葉をまだ聞いていない城である — 探索者はその城へ、もう終わったと告げに行く。」

