日本語版 v1.3.3

#第1章NPC — 漂流最初の夜の顔ぶれ

目次

この章専用NPC 7人。 本編 02-npc の主要NPC(アキヒサ・ゲンショウ・家臣6人)に加え、第1章固有NPCだけをここに収録する。

本編参照

- 必須: 妖魔図鑑 · 三道六心

- 参考: 戦力と敗北

この補遺内参照

- 必須: 若き領主 · 隠居陰陽師 · 家臣6人

- 必須: 漂流外部人 · 霊交流者

- 同じ章: 章概要 · 4幕 · 章妖魔 · 報酬・橋渡し


#この章のNPC一覧

この章専用NPCは7人。分類:

#名前分類関係登場
1蘇生暴君主級妖魔 · 敵対者第1章最終ボス4幕
2アカネ (朱音)等活地獄出身知性体中立・情報源3幕
3クジャクジュ (孔雀樹)等活地獄出身知性体敵対・会話可能3幕
4ミョウエン (妙円)巻き込まれた旅人 (巡礼者)同盟 · パーティ補助1~4幕
5ロレンツォ巻き込まれた旅人 (南蛮神父)同盟 · 知識1~4幕
6名前なき者復活しない死体手がかり3幕
7サクラギ・シズカ (桜木 静)等活地獄出身知性体 (弱)悲劇的同盟2~4幕

本編 02-05 漂流外部人のミョウエン・ロレンツォは本編基本NPCだが、第1章では章専用サブプロットとして具体化する。


#NPC 1 — 蘇生暴君

#正体

主級コオニ(大オニ)。等活地獄東部の鉄色の平原の「王」として君臨していた存在。前生は日本戦国時代の五人衆の一人だった将で、アキヒサの兄に首を刎ねられ、その首が兄の脇差に封印された者。封印された霊が等活地獄で再組成され、主級まで成長した。

#外観

身長3丈(約9m)。皮膚は真紅。二本の金色の角。胸に古い脇差傷が残っている (その傷は閉じない — 前生の烙印)。両手に鉄棍二本。肉を斬られれば即座に再生する。

#性格 · 動機

  • 根本動機: 脇差の回収 = 自分の霊の完全な独立。封印が解ければ、彼は等活地獄の法から自由になる。
  • 表面動機: 領地の破壊 — 実際には脇差へ近づく手段。
  • 弱点: 交渉可能。暴君は「言葉が通じる主級」である。会話判定で意思を変えられる。

#主要台詞

"小さき者よ。おまえの結界は薄い。"

"我が肉は育つ。だが、そなたの刀の痕はまだ閉じておらぬ。その刀を返せ。"

"今夜は終わる。明日が来るかは — 我ら二人とも知らぬ。"

#ステータス要約

戦力: 主級ボス。詳細は10-06 妖魔

重要: PC 1段パーティは直接撃破不可。4幕攻城戦は撤退誘導が勝利条件。

#再登場

第2章後半に痕跡として再登場 (黒縄の記録に)。第3章で真実公開。第5章では味方の可能性もある (キャンペーン分岐による)。


#NPC 2 — アカネ (朱音, あかね)

#正体

等活地獄出身知性体。人間女性の外観を保った「昇華した雑鬼」の希少例。自らを「赤い音(朱音)」と呼ぶ。等活地獄の鉄色の平原で生き残らなかった者たちの名を覚えている存在。

#外観

25歳前後の女性。肌は青白い。髪は赤い水が乾いてこびりついた色。左目に淡い鏡片が埋まっている。着物はぼろぼろだが、身のこなしは端正である。

#役割

  • 3幕の遺跡近くで初遭遇。PCが彼女を発見する。
  • 敵対的ではない。ただし警戒している。先に質問し、答えに応じて情報を提供する。
  • 核心手がかりを提供: 「この遺跡は、あなた方より前に来た者たちのものだ。」

#性格

  • 静か。口数が少ない。必要な文だけ。
  • 記憶狂。名を問う者には名を与える。
  • 衰弱。等活地獄の法の外にいるが、その外でも疲れ切っている。

#主要台詞

"あなた方の前に、ここへ落ちた者がいた。三度。三度とも — 私は名を覚えている。"

"彼らは結局、この地を出なかった。出た者もいたかもしれぬが、私の記憶にはない。"

"あなた方も — 私が覚える者になろうとしているのか。"

#PCとの関係発展

関係段階PCの行動アカネの反応
初対面丁寧な態度警戒緩和 · 質問1つ許可
名の交換PC本名公開遺跡の一部手がかり公開
情報要求以前の漂流者を質問「復活しない者」の位置案内
憐れみの表明彼女の状態を心配4幕に消える (選択) または第2章再登場

#再登場

  • キャンペーン分岐: 第2章郊外で再発見可能。
  • 単独エンディング: 4幕以後、PCが彼女に領地の門を開けば結界内等活の唯一の定住民になる。

#NPC 3 — クジャクジュ (孔雀樹, くじゃくじゅ)

#正体

等活地獄出身知性体。錆びたオニ系が数世代蓄積された将級オニの首長級個体。自らを「孔雀樹 — 旗が枝のように伸びた者」と呼ぶ。3幕、血の高原の古い社を守護する。

#外観

身長2丈(約6m)。錆びた鉄甲冑の上に色あせた孔雀羽の外套。兜はなく、頭は禿げている。左手には折れた槍。右手は素手。首には千個の小さな鈴が掛かっている。

#役割

  • 3幕でPCが血の高原遺跡へ近づく時に遭遇。
  • 敵対的ではないが警戒。遺跡へ近づく者に問いを投げる。
  • 会話判定成功時、遺跡調査を許可。失敗時は戦闘。

#性格

  • 悲しみ。非常に長い悲しみ。
  • 。武士の礼を守る。名を交わす。
  • 判官。接近者の意図を読もうとする。

#主要台詞

"この社は誰のものか。申してみよ。"

"私はこの場を守って — 数えられぬほど長い時が経った。あなた方は私の最初の客ではない。最後でもあるまい。"

"持ち去るなら申してくれ。置いていくなら — 深く礼をせよ。"

#戦闘可能性

クジャクジュは将級。PC 1段パーティの直接撃破不可。会話で回避するのが標準ルート。

PC選択結果
丁寧に会話 · 遺跡調査許可を求める許可 + 巻物片回収
戦闘挑発戦闘 (PC側重傷確率50%) · 敗北時、クジャクジュが生かして帰す
奇襲戦闘不利 · PC 1人戦死リスク
情報交換以前の漂流者の話 · 4幕暴君のヒント公開

#再登場

第2章に「黒縄の封印された者」の一人として再言及。第3章に彼の主が登場する。


#NPC 4 — ミョウエン (妙円)

#正体

本編 02-05 漂流外部人の巡礼者ミョウエン。第1章では領地内部情報源として機能する。比丘尼装束、40代前半。

#役割

  • 1幕会議室の外部観察者。
  • 2幕結界内部でPCの霊的助言者。
  • 3幕同行オプション (遠征隊へ合流可能)。
  • 4幕神社側補助。

#第1章固有サブプロット — 「彼女が見たもの」

ミョウエンは漂流の瞬間、意識を失わず全過程を目撃した唯一の者。彼女は領地が霊界へ落ちる過程で「地獄の入口が一瞬開いた」ことを見た。

段階ミョウエンの記憶PCへの公開
初期ミョウエンは語らないなし
2幕結界境界ミョウエンが境界で一方向を見つめる「あちらへ行けば入口がありました」
3幕遺跡アカネとの会話中「私が見たあの入口は、ここから遠くないのかもしれませぬ」
4幕攻城戦ゲンショウの緊急維持中彼女が参加 · 衰弱度 +1減少補助

#主要台詞

"私はすべてを見ました。見たことを語らなかったのは — まだ理解していなかったからです。"

"地獄には門があるのではなく、門が生まれるのです。"

"この領主はよい人です。それがこの地によいことかは — 別の問題です。"

#再登場

第2章では「入口の反対側」を探す道案内。第3章で彼女の正体の一部が明らかになる。


#NPC 5 — ロレンツォ

#正体

本編 02-05の南蛮神父。40代後半。ポルトガル出身。日本語に堪能。漂流以前、領地に4か月滞在中。

#役割

  • 1幕会議室の観察者。
  • 2~3幕同行オプション。
  • 4幕住民避難指揮補助。

#第1章固有サブプロット — 「彼の神」

ロレンツォの信仰は霊界進入後、揺らぐ。彼の神はこの地にいない。彼はこの事実を認めるために、この章全体を使う。

段階ロレンツォの状態台詞
1幕まだ祈っている"主よ、この地にもあなたはおられますか。"
2幕結界外での最初の体験"ここでは私の祈りの重さが違います。"
3幕遺跡前"この地の古い名は — 私の神の名とは違います。"
4幕攻城戦中"私は住民を救うことだけをします。祈りは今夜、休ませます。"

#主要台詞

"神はこの地に来られませんでした。されど人間は来ました。人間がいる場所には — 意味があるはずです。"

"私はこの領地の住民になりました。神父と呼ばれるのはやめましょう。一日だけ。"

#再登場

第2章黒縄地獄で、彼の信仰が「別の形」で戻ってくる。


#NPC 6 — 名前なき者 (無名の者)

#正体

3幕、血の高原遺跡で発見される復活しない死体。性別・年齢不明。服装は室町様式の甲冑。甲冑の内側に小さな巻物片1点。

#役割

  • 3幕遺跡内部で発見。
  • PCの感情的衝撃 + 最初の手がかり提供。
  • 第3章まで続く種。

#なぜ復活しないのか

等活地獄の法はその地獄に属する者にだけ適用される。この者は等活に属さない。彼は別の地獄(おそらく叫喚)から渡り、ここで死んだ者である。

#手がかり — 巻物片

室町様式の書体。下の三文字だけ判読可能:

  • (輪) — 輪、輪廻
  • (封) — 封じる、封印
  • (還) — 戻る、還元

この三文字は第3章 叫喚地獄封印記録と同じ筆法。

#PC反応ガイド

PC行動効果
巻物回収第3章手がかり確保
死体埋葬心傾き 慈+1 · 住民士気 +1 (報告後)
甲冑回収物資 +1 (中水準防具) · 心傾き 覇+1
死体放置心傾き 虛+1
死体調査 (医術または退魔)死因判読 — 「等活の外の法で死んだ」

#再登場

第3章でこの者の正体が明らかになる。彼は以前の漂流者の一人だった。


#NPC 7 — サクラギ・シズカ (桜木 静)

#正体

等活地獄出身知性体の中で最も弱い者。雑級程度の霊だが自我を保っている。自らを「静かな桜の木(桜木 静)」と呼ぶ。14~15歳少女の外観。

#役割

  • 2幕、結界のすぐ外で初遭遇。助けを求める。
  • PCが救えば3~4幕に領地一時居住。
  • 4幕攻城戦で特殊役割 (下記)。

#外観

着物が裂けている。髪にしおれた桜の枝。顔に傷が生じては消えることを繰り返す。声は小さい。

#性格

  • 無垢。まだ幼い (霊年(靈年)でも)。
  • 依存。PCに依存し始める。この依存が4幕に叙事的重みを持つ。
  • 記憶損傷。自分が等活に落ちた理由を覚えていない。

#4幕攻城戦特殊役割

シズカは暴君の遠い親類筋。同じ系統の霊である。4幕で彼女が結界前に立つと、暴君が一拍止まる。

PC選択効果
シズカを結界前に立たせない標準攻城戦
シズカを結界前に立たせる · 誘導者役暴君注意 -2間合 · シズカ消滅リスク50%
シズカを暴君に献上暴君即時撤退 · 心傾き 魔+2 · 生涯の後悔

#主要台詞

"私の名を教えてくれたのは — ここへ来て初めてでした。ありがとう。"

"私はこの地で何度死んだかわかりませぬ。けれど、あなた方といる間は — 死ぬのが怖いのです。"

#再登場

  • 消滅エンディング: 再登場なし。ただしPCの心に「シズカの名」が残る。
  • 生存エンディング: 第2章に同行可能 (特殊NPCスロット)。

#家臣死傷規則 — この章で家臣が死ぬなら

#家臣死傷頻度

第1章全体で家臣0~2人死傷が標準。3人以上は叙事的過負荷。

#家臣死傷時の叙事処理

家臣死傷時効果
ヤマグチ (老兵)住民士気 -2 · 次章「古い兵法」の不在
イノ (若い武士)分隊結束 -1 · 次章分隊B再編成
サクライ (教育を受けた武士)領主心傾き 慈 +2 · 次章領主外交力 -1
ツカハラ (寡黙な弓手)住民士気 -1 · 次章遠距離戦力弱化
モリ (若い僧兵)陰陽師衰弱回復速度 -1 · 次章霊的戦力弱化
ハジヤ (外国人武官)次章外交オプション縮小 · ロレンツォとの関係転換

#家臣死亡時の葬儀場面

家臣が死亡すれば、4幕の明け方に短い葬儀場面を挿入 (5分)。PCそれぞれが一言。これが家臣の「名が残る瞬間」である。


#次へ


"名を持つ者は、忘れられない。だが名を与える者が消えれば — 名も消える。" — アカネ、3幕遺跡前で。