#第1章妖魔図鑑 — 等活地獄の顔ぶれ
目次
第1章専用妖魔5種。 本編 08-02 妖魔図鑑 の等級規格(雑・卒・練・将・主)をそのまま用い、等活地獄の共通ギミック(復活カウント・無限根性・傷回復)だけを重ねた新規運用ブロック。
本編参照
この補遺内参照
#この章の妖魔要約
| # | 名前 | 等級 | 登場幕 | 特殊ギミック |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 蘇生暴君 | 主級 | 4幕 | 直接撃破不可 · 累積打撃で撤退誘導 |
| 2 | 錆首切 | 将 | 2·3·4幕 | 反復復活 (最大2回) · 首斬り免許技法 |
| 3 | 蘇生餓鬼 | 卒 | 2·3·4幕 | 分隊単位 · 復活カウント無制限 (条件付き) |
| 4 | 血霧小鬼 | 練 | 3·4幕 | 霧化(非実体転換) · 傷回復 | | 5 | 不朽将 (不朽將) | 将 | 3幕 | 会話可能 · 交渉での回避推奨 |
#等活地獄共通ギミック — この章全体に適用
この章の妖魔5種はすべて、下の三つの規則を共有する。個別スタットブロックには繰り返し記載しない。
#復活カウント
妖魔の戦力が0に達したら、即死の代わりに復活カウント(d10)を振る。カウント到達前までは「倒れた状態」とみなし、カウント0に至るか退魔判定(成功目標値 13)が成立すれば真の死亡。カウント進行中は、他の妖魔の復活技法でカウントを0直前から戻せる。
[復活カウント]
- 戦力0到達時: d10を振る。結果 = カウント(間合単位)
- 各間合終了時、カウント -1。0到達時、真の死亡。
- カウント進行中: 倒れた状態(行動不可、防備10固定)。
- カウント0以前に退魔判定(2d10+智+熟練 >= 13)成功時、即座に真の死亡。
- 結界内部(領地)で倒れた場合、カウントを振らず即座に真の死亡。
#無限根性
妖魔の戦力が1以下のとき、すべての攻撃技法判定 +1。崖っぷちでの最後のあがきを表現する。
#傷回復
各小康時、妖魔の戦力 +1 (最大値まで)。結界内部または退魔結界環境では無効。PCが強制小康を誘導する戦術は、むしろ不利になる。
参照: 復活・根性・回復の叙事的根拠は 03-06 地獄GMガイド §等活。
#妖魔 1 — 蘇生暴君 (主級)
#香
鉄色の平原の真ん中に立つ三メートル高の赤い巨体。二本の黄金の角は折れたまま半ば溶けている。胸の中央の脇差痕は癒えず、黒い血が律動的に流れ落ちて鉄の地面に落ちる。その音は心臓の鼓動のように規則的である。
音は二つある。一つは本人の息——鉄をこする鞴。もう一つは背後に並ぶ錆首切と餓鬼の鎖の音。暴君が息を一度整えると、戦場のすべての妖魔が一拍遅れて息を整える。指揮なしに成立する同調。
匂いは焼ける鉄と古く淀んだ血。風が彼の背後から吹いてくる時だけ、人が先に気づく。PCが彼を「見る前に匂いで知る」という描写が適切である。
近づくと意外な静けさ。この存在は叫ばない。ただゆっくり歩き、歩くたびに地面が1センチずつ沈む。結界の木壁がその振動に震え始めたら、攻城戦が本格化したということだ。
#法
蘇生暴君 — 主級
戦力8, 防備18, 活力15
勇+5, 體+4, 美+2, 智+1
制圧力 +8 (恐怖オーラ込み)
主級例外数値: 戦力8・勇+5は本編主級上限運用の例外。本編 08-02 §大鬼・酒呑童子の上限に従いつつ、第1章クライマックスボス特権として勇+5を承認する。
#技法
| 技法 | 類型 | 活力 | 判定 | 効果 | 限界 |
|---|---|---|---|---|---|
| 鉄棒乱打 (鐵棒亂打) | 攻撃A (勇) | 3 | 2d10 + 勇(5) >= 防備 | 2戦力。会心時3戦力 + 同じ区域の敵全員の制圧力 -1。 | — |
| 結界直攻 | 攻撃B (體) | 4 | 2d10 + 體(4) >= 結界防備 | 結界HP -4。PC回避不可、結界が受ける。 | 間合1回 |
| 鉄皮受け (鐵皮受け) | 防御 | 予約2/即興3 | 自動 | 物理被害 -2戦力(最低1)。退魔命中時は無効。 | — |
| [免許] 王の咆哮 | 型 | 6 | 2d10 + 美(2)+2 >= 防備 | 戦場全員(敵味方)が美対立(2d10+美 vs 2d10+暴君 美2+2)。失敗者は1間合、恐怖・行動不可。味方妖魔は免除 + 攻撃 +1。 | 戦闘1回 |
特殊:
- 恐怖オーラ (恐怖の氣) [構え] 2活力: 維持中、同じ区域のPCは各呼吸に勇>=13。失敗時、判定 -2。維持解除は自由。
- 復活カウント例外: 暴君は本章で撃破不可。戦力0到達時、復活カウントの代わりに再封印・退却判定へ移行(下の「撤退条件」参照)。
- 脇差傷 (弱点): 胸の傷に狙撃目標値 15成功時、1間合行動不可 + 累積打撃ポイント +3。
- 結界直攻耐性: 結界直攻はマヌーバで回避不可。結界修復対応のみ可能。
#特殊ルール — 直接撃破不可と撤退誘導
PC 1~2段の武装では、暴君の戦力を完全に0にしても即座には消滅させられない。代わりに累積打撃ポイント(NTP)が15以上蓄積すると、暴君は「この日の攻撃」を切り上げて退却する。
| 行為 | NTP | 条件 |
|---|---|---|
| 暴君への攻撃判定成功 | +1 | 被害有無を問わない |
| 脇差傷狙撃成功 | +3 | 目標値 15 |
| 陰陽師の封印儀式1段階進行 | +2 | 1間合 + 目標値 15 |
| 結界内で拳が外れる | +1 | 結界HP残存時 |
| アキヒサの兄の名を呼ぶ | +5 | 戦闘中1回、美 目標値 13 |
| 自然撤退 (二つの月が傾く時) | 即時 | 攻城戦間合17到達 |
| 脇差献納 | 即時 | 代償: 10-04 4幕参照 |
NTP 15到達時: 暴君は一度ためらい、胸の傷を手で押さえてから退く。攻城戦終了。
#GM運用のコツ
暴君は「恐ろしいが理性的」である。咆哮と直撃だけを繰り返すと場面が単調になる。間合の途中に一度ずつ、会話の試み(アキヒサまたは指揮官を指名)、停止、凝視を混ぜ、「こいつはなぜここまでするのか」の余韻を残す。結界直攻は間合4から本格開始——それまでは徘徊と残党指揮で緊張を高める。
#妖魔 2 — 錆首切 (将)
#香
錆びた鉄甲冑の中堅武士。兜は額の部分がむしり取られ、半ば鉄粉へ変わっている。片手に首切刀を持ち、その刀の先には切れない髪の毛が一本、風になびいている。
歩みは遅い。しかし一度「斬る」と宣言すれば、その速度は別次元になる。本人の重さではなく、刀の重さに引かれていく動き。血は流さない——すでに乾ききった身体。
音はほとんどない。甲冑の錆が立てるしゃりしゃりという音と、足が鉄の地面に触れる時の鈍いどんという音。時折、ごく稀に柄を握り直す音が聞こえることがあり、それが首斬り宣言の合図である。
匂いは錆と古い血。錆首切が座る場所の横には、必ず首のない死体が数体積まれている。彼はそれを見つめてはいない——ただその横にいるだけである。この「共にいること」が恐怖を増幅する。
#法
錆首切 — 将
戦力4, 防備15, 活力10
勇+2, 技+2, 體+1
制圧力 +4
#技法
| 技法 | 類型 | 活力 | 判定 | 効果 | 限界 |
|---|---|---|---|---|---|
| 首切一撃 (首切一擊) | 攻撃A (勇) | 2 | 2d10 + 勇(2) >= 防備 | 1戦力。会心時2戦力。 | — |
| 斬撃連環 (斬擊連環) | 攻撃B (技) | 3 | 2d10 + 技(2) >= 防備 | 同じ区域の敵2体をそれぞれ判定。各1戦力。 | 呼吸1回 |
| 錆兜受け | 防御 | 予約1/即興2 | 2d10 + 體(1) >= 敵攻撃 | 被撃無効。成功時、兜耐久 -1。 | — |
| [免許] 首斬り | 攻撃 | 5 | 2d10 + 勇(2)+2 >= 防備 | 指名対象PC。3戦力直撃。攻撃成功時、負傷判定を本編 03-05から追加1段階悪化。 | 戦闘1回 |
特殊:
- 復活カウント上限2回: 錆首切は本章共通カウントを使うが、三度目の戦力0到達ではカウントなしに真の死亡。「二度までしか起き上がらない。」
- 死体収集者 [素養]: 同じ区域に死体(卒級以上)が3体以上ある時、技法 +1。死体の横に座ろうとする本能。
#特殊ルール
- 首斬り制限: [免許]はゲームごとに1~2回。乱発するとPC 1段が即死圏。GMは「すでに1戦力の余裕もないPC」へは首斬りを指名しない(暗黙ルール)。
- 結界内部復活不可: 戦力0が結界内部で成立したら復活カウントを省略し、即座に真の死亡。
#GM運用のコツ
錆首切の復活は、PCが「終わった」と宣言した直後に起こす。首斬りは緊張のピークで一度。2~3幕で錆首切に会ったPCが4幕攻城戦で再遭遇する時、同じ錆首切だと描写する(兜の継ぎ目の傷など特徴を維持)。
#妖魔 3 — 蘇生餓鬼 (卒 · 分隊妖魔)
#香
戦力が少ない代わりに群れで来る。腹だけ膨れた灰色の身体、手足は棒のように細い。目はくぼんで光がなく、口は鉄色の地面を舐めた跡で黒赤い。
一体の餓鬼は、人の腕ほどの太さの群れを作る。四、五、八。それが一斉に首を向ける時、同じ拍子で回る。この同調が餓鬼分隊の正体である——個別では獣に近いが、分隊は軍隊だ。
音は低いうめき。一体が出すのではなく、分隊全体が間を置いて受け継ぐ。「あ—」「あ—」「あ—」。四拍ごとに一度途切れるうめき。
復活する時は、鉄色の地面の下から黒い手が先に飛び出す。そしてその手が自分の身体を引き上げる。この場面をPCが初めて目撃する時、必ず描写する——以後、復活カウントd10は単なるダイスではなく「恐怖」として認識される。
#法
蘇生餓鬼 — 卒 (分隊4~6体)
個体: 戦力1, 防備10
分隊制圧力 +2 (個別 +1)
技法 (指揮時発動——暴君・錆首切指揮官の活力支払い):
| 技法 | 類型 | 活力 | 判定 | 効果 | 限界 |
|---|---|---|---|---|---|
| 噛付き | 攻撃A | — (指揮) | 2d10 + 勇(0) >= 防備 | 1戦力。 | — |
| 群襲 | 攻撃B | — (指揮) | 2d10 + 體(0) >= 防備 | 分隊全員が合流して対象1体を攻撃。1戦力 + 次の攻撃 -1(恐怖)。 | 呼吸1回 |
特殊:
- 分隊編成: 標準4~6体。2幕5体、3幕5体(+錆首切)、4幕1次8体 → 3次12体。
- 復活カウント本格型: 餓鬼は戦力0時、必ずd10カウント。1~3なら1間合後に戦力1で復活、4~7なら2間合、8~10なら3間合。真の死亡はカウント0到達または結界内部・退魔判定。
- 死体層依存: 復活は鉄色の地面の上だけ。結界内部で倒れるとカウント省略。
- 復活無力化: 死体解体(斧・槍1間合)または焼却(3間合)でカウント即時0。これが2幕の機能的学習要素。
#特殊ルール — 放浪活力
本編 08-02 §妖魔技法と活力の放浪妖魔規則に従い、指揮官のいない分隊は活力10で単独判断行動。ただし第1章では指揮官(錆首切または暴君)がほぼ常に同行するため、実戦では指揮発動が基本。
#GM運用のコツ
餓鬼は数の恐怖である。個別には弱いが、復活が繰り返されるとパーティが疲弊する。GMは間合ごとに復活d10を公開ダイスで振り、緊張を保つ。2幕でPCが死体解体を「学ぶ」瞬間がこの章の教訓——復活を止めるには斬ることではなく解体が答えだ。
#妖魔 4 — 血霧小鬼 (練 · 分隊妖魔)
#香
小さな灰色の妖魔。背は人の腰ほど。手足が流動的である——血が乾きついた地面から霧へ凝結している最中だからだ。時には指が三本で、時には五本、時にはない。
音はほとんどない。移動する時、衣擦れのような空気の滑り。これが小鬼の特徴——聴覚ではほぼ感知できない。嗅覚が先である: 銅と血が溶けた匂い。
動きは二つある。実体状態では四つ足で這うように走り、霧状態では風に乗って浮遊する。転換の瞬間、身体が一度「散る」ように見え、この場面がこの妖魔の恐怖ポイントである。
3幕の血の高原にだけ群れで出現する。3~4体が半円形にPCを囲む時、中央の一体が実体で両端は霧——この構図が標準。PCはどちらを攻撃すべきか即座に判断しなければならない。
#法
血霧小鬼 — 練 (分隊3~4体)
個体: 戦力2, 防備13 (実体) / 18 (霧)
分隊制圧力 +3 (個別 +1)
技法 (指揮時発動):
| 技法 | 類型 | 活力 | 判定 | 効果 | 限界 |
|---|---|---|---|---|---|
| 吸血爪 | 攻撃A | — (指揮) | 2d10 + 技(1) >= 防備 | 1戦力 + 出血。次の小康時、體>=13失敗で追加1戦力。 | — |
| 霧突 | 攻撃B | — (指揮) | 2d10 + 技(1) [霊体] | 1戦力。霧状態限定。退魔保有者は通常防備適用。 | 呼吸1回 |
特殊:
- 霧化: 間合開始時d10。1~4実体、5~10霧。実体状態でのみ物理攻撃有効 / 霧状態では非実体規則適用(本編 08-02 §非実体)。物理50%無効、退魔保有者は免除。
- 傷回復強化型: 実体状態で戦力1以下に落ちると、次の間合開始時に自動霧化 + 戦力2へ回復。このギミックを断つには、一判定で3戦力以上の集中打が必要。
- 復活カウント: 分隊共通。霧状態で戦力0到達時もカウント進行可能。
#特殊ルール — 霧対応
| 対応 | 判定 | 効果 |
|---|---|---|
| 風を起こす | 環境目標値 13 (技または道具) | 霧を強制実体化 1間合 |
| 火を使う | 環境目標値 11 (火器) | 霧分散 + 小鬼戦力 -1 |
| 退魔符 | 退魔目標値 11 | 非実体チェック免除 |
| 水を撒く | 環境目標値 11 | 霧凝結 1間合 |
#GM運用のコツ
霧化d10は間合開始時に公開ダイスで振る。PCが「今回は実体だ」と判断し、行動を調整できるようにする。集中打3戦力条件はPC 1段にはマヌーバなしでは難しいため、3幕で自然にPCが集中・協攻マヌーバを学ぶ学習要素として機能する。
#妖魔 5 — 不朽将 (不朽將, 将 · 交渉可能)
#香
鉄錆色の甲冑を着た長身の妖魔。背に孔雀羽のケープを掛け、片手には折れた槍——穂先が半分残っている。もう一方の手には紙の巻物片(濡れて破れたもの)。その片を時折広げて見る動作をする。
顔は兜の中に隠れているが、声が出る。低く遅い男の声。日本語と韓国語が混じった語調。以前の漂流者の残影という示唆。一語を言うのに一拍長い——死者が記憶をたぐる速度。
動きが少ない。立っているか、座っているか。遺跡の石柱に背を預けていることが多い。PCが近づいても先に攻撃しない——まず見つめる。この凝視が30秒ほど続くと、その後に会話が開く。
匂いは意外に少ない。鉄錆以外には土の匂いと乾いた葉の匂い。遺跡と一体になった存在。戦闘に入って初めて血の匂いがし始めるが、それは彼があえて隠していた傷から出る。
#法
不朽将 (不朽將) — 将
戦力5, 防備15, 活力11
勇+2, 體+3, 美+2, 智+1
制圧力 +4
#技法
| 技法 | 類型 | 活力 | 判定 | 効果 | 限界 |
|---|---|---|---|---|---|
| 折槍突 | 攻撃A (勇) | 2 | 2d10 + 勇(2) >= 防備 | 2戦力。射程は隣接区域。 | — |
| 孔雀羽打 | 攻撃B (體) | 3 | 2d10 + 體(3) >= 防備 | 同じ区域の敵2体をそれぞれ判定。各1戦力。 | 間合1回 |
| 甲冑受け | 防御 | 予約2/即興3 | 2d10 + 體(3) >= 敵攻撃 | 被撃無効。防御成功時、不朽将会話目標値 -1 (会話の扉が開く)。 | — |
| [免許] 旧名呼び (舊名呼び) | 型 | 4 | 美対立(2d10 + 美(2) vs 敵 2d10+勇) | 指名PC。失敗時2戦力 + 1間合行動不可。防御成功時、水将が1間合止まる(記憶が揺らぐ)。 | 戦闘1回 |
特殊:
- 復活カウント緩和型: 戦力0時、カウントd10を振るが、退魔判定不要——真の死亡はカウント0到達またはPCの明示的な「鎮魂」判定(退魔目標値 13)。
- 会話可能 (交渉ルート): 戦闘の代わりに交渉判定を許可。下表参照。
#特殊ルール — 交渉ルート
不朽将との戦闘を回避したいPCは会話を試みられる。基本判定は 2d10 + 美 + 交渉熟練 >= 17。
| 会話段階 | 目標値 | 結果 |
|---|---|---|
| 礼を示す | 12 | 警戒緩和 · 1質問許可 |
| 名の交換 | 13 | 敵対停止 · 遺跡調査許可 |
| 歴史対話 (交渉本判定) | 17 | 本編知識手がかり公開(以前の漂流者の残影・霊界地形ヒント) |
| 巻物片を献納として受ける | 14 | PCへ巻物片1片譲渡 (第2章手がかり) |
| 同盟提案 | 20 | 1時間同行 (極めて稀なルート、家臣編成可能) |
目標値 17成功時に公開される手がかりは、10-07 報酬・橋渡しの第2章橋渡し情報と接続する。戦闘では絶対に得られない情報。
#GM運用のコツ
不朽将を強く描写しすぎないこと。彼は「悲しく、疲れた」存在である。恐怖より憐れみが先に感じられるよう演出する。PC 1~2段パーティが戦闘を選べば、不朽将は本来の将級数値で応じる(戦力5・防備15)——PC平均2~3回の重傷を覚悟。ただし不朽将が[免許]旧名呼びを使う時、PCの名ではなく死者(以前の漂流者)の名を呼ぶ描写を入れると、戦闘中でも交渉ルートへ戻れるという叙事的余韻が生まれる。
#エンカウンター組合せ表 — 幕別配置
本編 08-01 エンカウンター設計の制圧力合算基準に従う。
#2幕標準エンカウンター
| 組合せ | 制圧力 | 難易度 (PC 1段4人) |
|---|---|---|
| 蘇生餓鬼分隊5 + 錆首切1 | +2 + +4 = +6 | 中 (30~40分) |
| 蘇生餓鬼分隊5 | +2 | 低 (疲労エンカウンター) |
#3幕標準エンカウンター
| 組合せ | 制圧力 | 難易度 |
|---|---|---|
| 餓鬼分隊5 + 錆首切1 + 小鬼分隊3 | +2 + +4 + +3 = +9 | 難 (60~75分) |
| 不朽将1 (交渉優先) | +4 (交渉時0) | 難 (戦闘) / 中 (交渉) |
#4幕攻城戦の波
詳細は 10-04 4幕 §波行動表 に従う。要約:
| 波 | 構成 | 制圧力 |
|---|---|---|
| 1次 | 餓鬼8 + 錆首切3 | +4 + +12 = +16 |
| 2次 | 餓鬼10 + 錆首切4 | +4 + +16 = +20 |
| 3次 | 餓鬼12 + 錆首切5 + 小鬼分隊6 | +4 + +20 + +6 = +30 |
| ボス | 蘇生暴君 | +8 (+恐怖オーラ) |
#核収穫表
本編 01-03 核経済の収穫目標値規則を遵守。
| 妖魔 | 等級 | 収穫目標値 | 収穫物 |
|---|---|---|---|
| 蘇生暴君 | 主級 | — (撤退時自動) | 高純度核片 1/3 (1回用特殊資源) |
| 錆首切 | 将 | 15 | 安定核 1 |
| 蘇生餓鬼 | 卒 | 11 | 不安定核 1 (分隊あたり2~3個収穫期待) |
| 血霧小鬼 | 練 | 13 (実体が真の死亡時のみ) | 不安定核 1 |
| 不朽将 | 将 | 15 | 安定核 1 (第1章では収穫非推奨——交渉ルート破棄) |
#第1章想定収穫量
| 幕 | 想定核 |
|---|---|
| 1幕 | 0 (雑級 · 戦闘回避叙事) |
| 2幕 | 卒級 2~4 |
| 3幕 | 卒級 1~3, 練級 1~2 |
| 4幕 | 将級 2~4, 卒級 3~5, 主級片 1 (攻城戦成功時) |
| 総計 | 卒級 6~12, 練級 1~2, 将級 2~4, 主級片 1 |
この収穫量が第2章開始時の倉庫残高の基準線。
#環境相互作用
#妖魔 × 鉄色の地
鉄色の地は復活カウントの足場。PCが妖魔を結界内部または血の高原の端へ誘導すれば、復活を無力化できる。本編 05-05 区域ギミックの「区域境界誘導」マヌーバ参照。
#妖魔 × 火
| 妖魔 | 火への反応 |
|---|---|
| 蘇生餓鬼 | 死体焼却 → 復活カウント即時0 |
| 錆首切 | 錆びた甲冑過熱 → 1間合、技法 -1 |
| 血霧小鬼 | 霧分散 → 強制実体化 |
| 不朽将 | 孔雀羽発火 → 会話目標値 +2 (逆効果——交渉困難) |
| 蘇生暴君 | 耐性 (無効) |
火炉・松明・火打石は環境目標値 11~14で活用可能。
#妖魔 × [霊体]攻撃
本編の非実体・[霊体]規則(§退魔段階別免除表)に従う:
- 非実体50%無効: 退魔入門(1点)+で免除。
[霊体]攻撃: 未保有は自動命中級 / 入門(1点)は通常防備 -2 / 習得(2点)は通常防備 -1 / 免許(3点)+は完全に通常防備。
この章の妖魔で非実体タグに該当するのは血霧小鬼(霧状態)だけ。その他は実体。
陰陽師・僧侶の退魔攻撃は:
- 復活カウント進行中の妖魔に真の死亡判定(目標値 13)可能
- 傷回復ギミック無効化
- 霧小鬼に非実体チェック免除
#妖魔 × 結界内部
結界HP残存区域では復活カウント・傷回復がすべて無効。PCが妖魔を結界内へ引き込むことは戦術的に有利だが、結界HP消耗リスクも共存する。
#PC段数別対応基準
| PC平均段数 | ひとりで対応可能 | パーティ4人で対応可能 | 会話・回避推奨 |
|---|---|---|---|
| 1段 | 餓鬼個体 1~2 | 餓鬼分隊5 + 錆首切1 | 不朽将 · 暴君 · 小鬼分隊 |
| 2段 | 餓鬼分隊3 · 錆首切1 | 餓鬼分隊5 + 錆首切2 + 小鬼2 | 不朽将(推奨) · 暴君 |
| 3段 | 錆首切1 · 小鬼1 | 錆首切3 · 小鬼分隊3 + 餓鬼 | 暴君 (NTP蓄積のみ可能) |
第1章の基本前提はPC 1~2段。不朽将・暴君は直接撃破禁止。
#2幕~4幕 妖魔登場スケジュール — GM参照
#2幕
- 標準ルート: 餓鬼分隊5 + 錆首切1
- 強化ルート: + 餓鬼2追加
- 弱化ルート (パーティ疲労): 餓鬼3 + 錆首切0
#3幕
- 接近段階: 小鬼分隊3 (斥候)
- 遺跡段階: 錆首切2 + 餓鬼分隊5
- 遺跡内部: 不朽将1 — 交渉優先
- 帰還段階: 餓鬼3 (残党)
#4幕攻城戦
詳細は 10-04 4幕 §波行動表。
- 1次波: 餓鬼8 + 錆首切3
- 2次波: 餓鬼10 + 錆首切4
- 3次波: 餓鬼12 + 錆首切5 + 小鬼分隊6
- ボス: 蘇生暴君 (間合4から結界直攻開始)
#次へ
- 4幕攻城戦手順: 10-04 4幕
- 報酬・橋渡し: 10-07 報酬・橋渡し
- 本編妖魔図鑑: 08-02
- 等活叙事ガイド: 03-06 地獄モチーフ
"この地の妖魔は死なない。われらの弱点はそこにある。そして、われらの勝利もそこにある。" — ホシノ・ゲンショウ、3幕同行中。
"それを殺そうとするな。それを押し戻せ。二度目の夜のために。" — カミジョウ・アキヒサ、4幕作戦会議で。


