#場面型攻城戦手順 — 十の場面で城を開く
目次
Scene Tool.
03-01 攻城ガイドと対になる手順道具である。ガイドが「攻撃側が何を準備し、どう圧迫するか」の流れなら、本文書はその流れをセッション進行単位の場面に切るGM道具である。すべての構造物ルーリングは02-01・02-02に準拠し、再定義しない。
#香 — 城は一日で落ちない
包囲は長い。
幾日も、幾つもの試みも、幾つもの小さな戦いも積み重なって、ようやく城門は開く。一度の巨大な戦闘表で城が崩れることはない — 今日は斥候を送り、翌日は補給路を断ち、その次は城壁上の射手を削る。攻城は一つの大きな戦いではなく、小さな場面の累積である。
#法 1 — なぜ場面で切るのか
co戦闘は一度に3~7区域だけを描く区域戦闘である(co-05-01)。城全体を一つのマップに載せるウォーゲームは、co・fcの正体と衝突する — 英雄の刃が一点を貫く物語が、数万名の駒の上でぼやけるからである。
だから攻城を場面で切る。場面は三つを備える:
- 小さなマップ一枚 —
co-05-06 戦闘マップ30選から取り出した3~7区域。 - 明確な勝利条件 — この場面が何で終わるか。
- 次の場面へ渡す圧力 — 時間・補給・士気が±で動く。
一セッションで通常1~3場面を処理する。本文書は新しい数値体系ではなく、場面進行装置である — すべての判定・数値は
co引用である。
#法 2 — 場面10種カード
10場面を一か所にカードとして集める。03-01・07 影山城がこのカード群を流れの順に編み、引用する。各カード = 場面質問 / 推奨戦闘マップ / 核心揺らぎ確認 / 勝利・失敗 / 次の場面。
#① 偵察 (偵察)
場面質問 : 城はどこが弱いか?
推奨戦闘マップ : co-05-06 #02 山道待ち伏せ · #07 竹林迂回路 (外郭活用)
核心揺らぎ確認 : 感知 · 潜入 · 弓術(斥候) — 目標値奇数
勝利/失敗 : 成功=弱点・交代時間確保 / 失敗=夜襲・城門圧迫時ペナルティ持ち越し
次の場面 : 成功 → 弱点選択(遮断/城門/内通) / 失敗 → 盲目の賭け
#② 遮断 (遮斷)
場面質問 : 城を飢えさせられるか?
推奨戦闘マップ : co-05-06 #01 橋上封鎖(狭い道上限3) · #23 補給護送戦(攻撃側襲撃)
核心揺らぎ確認 : 狭い道封鎖 / 封鎖突破 2d10+勇 ≥ 15 (co-05-03)
勝利/失敗 : 成功=守城側籠城時計加速 / 失敗=援軍・補給到着
次の場面 : 成功 → 士気・時間圧力で協商可能 / 失敗 → 正面城門圧迫
#③ 城門圧迫 (城門 壓迫)
場面質問 : 正門を抜けるか?
推奨戦闘マップ : co-05-06 #03 城門圧迫戦 · #21 城砦逆襲(逆方向)
核心揺らぎ確認 : 狭い道 · 防壁/バリケード · 高所 (co-05-05) / 突破 11·13·15 (co-05-03)
勝利/失敗 : 成功=門内進入 / 失敗=無防備・弾き出され、士気 -
次の場面 : 城壁上射手無力化が先決 — 不十分なら圧迫(③)へ戻る
#④ 火攻 (火攻)
場面質問 : 何を焼くのか?
推奨戦闘マップ : co-05-06 #15 燃える車列 · #20 港倉庫戦 (火炎地帯拡大)
核心揺らぎ確認 : 策謀・潜入(点火) または弓術(火矢) — 効果は02-03火攻カード
勝利/失敗 : 成功=補給・士気同時打撃 / 失敗=逆風・味方延焼
次の場面 : 成功 → 遮断・協商圧力加重 / 失敗 → 消火後再試行
#⑤ 夜襲 (夜襲)
場面質問 : 闇に乗れるか?
推奨戦闘マップ : co-05-06 #26 敵本陣暗襲(外部) · #08 夜市路地(闇)
核心揺らぎ確認 : 外郭進入奇襲 +2 / 外部進入強化奇襲(+2・反応不可) (co-03-06)
勝利/失敗 : 成功=警備死角突破 / 失敗=発覚、即時正面攻城へ転換
次の場面 : 成功 → 内通・本丸直行 / 失敗 → 城門圧迫(③)
#⑥ 協商 (協商)
場面質問 : 刀なしで門を開けられるか?
推奨戦闘マップ : なし — 社会場面 (交渉・策謀判定中心)
核心揺らぎ確認 : 交渉 · 策謀 — 民心・結束連動 (co-03-10)
勝利/失敗 : 成功=開城・降伏・内応 / 失敗=決裂、時間消耗
次の場面 : 成功 → 城門圧迫を飛ばす(無血入城) / 失敗 → 遮断・圧迫継続
#⑦ 補給 (補給)
場面質問 : 我らが先に飢えないか? (逆攻城時計)
推奨戦闘マップ : co-05-06 #23 補給護送戦 (攻撃側が護衛)
核心揺らぎ確認 : 補給所ギミック (co-05-05) / 護衛分隊運用 (co-06-06)
勝利/失敗 : 成功=包囲継続 / 失敗=攻撃側士気圧力加重 → 撤退圧力
次の場面 : 失敗累積 → 士気(⑧) または撤退(法 3)
#⑧ 士気 (士氣)
場面質問 : 包囲軍は持ちこたえられるか?
推奨戦闘マップ : なし — 小康整備場面
核心揺らぎ確認 : 分隊結束力 (co-06-06 小康) · 美オーラ
勝利/失敗 : 成功=結束維持 / 失敗=崩壊(結束0)・離脱
次の場面 : 道徳ジレンマフック(略奪 vs 軍紀、co-08-01) — 選択が結束を分ける
#⑨ 内通 (內通)
場面質問 : 城内に味方を作れるか?
推奨戦闘マップ : 秘密通路進入 (02-02構造物カード — 外部)
核心揺らぎ確認 : 交渉 · 潜入 · 策謀
勝利/失敗 : 成功=城門圧迫・夜襲に大きな補正 / 失敗=協力者除去 + 摘発場面(04-01)
次の場面 : 成功 → 夜襲(⑤)・本丸直行 / 失敗 → 守城側警戒強化
#⑩ 結界破壊 (結界 破壞)
場面質問 : 城の霊的障壁を破れるか?
推奨戦闘マップ : co-05-06 #04 階段戦(結界) · #17 赤い月の儀式場(結界・霊脈)
核心揺らぎ確認 : 退魔 · 祈祷(霊的対応職) — 智+退魔 ≥ 15 (co-08-04)
勝利/失敗 : 成功=妖魔兵力進入可能 / 失敗=結界維持(妖魔進入2戦力)
次の場面 : 成功 → 本丸(霊的汚染震源) / 失敗 → 術師・法器を直接狙う
結界破壊は本巻の
co結界ギミックだけで自足する — fc08(廃墟・戦場妖魔)があれば参照するが、ない時の代案はco結界 + GM裁量である。
#法 3 — 場面間の圧力 (時計)
場面と場面は四つの軸の圧力でつながる。各カードの「次の場面」がこの軸を±で動かす:
- 時間 — 包囲が長引くほど攻撃側に不利(援軍・季節)。
- 補給 — 攻撃側の食糧・火薬(⑦補給場面)。
- 士気 — 攻撃側の結束(⑧士気場面)。
- 守城側時計 —
04-02 籠城時計とかみ合う。
圧力はd100確率表ではなく、GM目盛り時計(数値体系ではない)で表現する。長期包囲のランダム事件が必要なら、d100一つに限定する(確率表最小化原則)。時計目盛り単位は
04-02が確定し、本文書はその単位に従う — 攻城時計と籠城時計は同じ時計の両面である(攻城=攻撃側圧力、籠城=防御側圧力)。
撤退は敗北ではなく新しい場面である。 攻撃側が時計に耐えられなければ、co-03-06 戦場離脱手順(離脱活力3、追撃2d10+技対立)をシナリオ規模へ引き上げ、再整備・再包囲場面へつなぐ。
#法 4 — 場面組立手順 (GMワークフロー)
一セッションの攻城を組む四段階:
- 今日解く場面1~3個を10種から選ぶ。
- 各場面の推奨マップを30選から取り出し、
02-02 構造物カードで微調整する。 - 場面ごとの勝利/失敗条件と圧力変化をあらかじめ書いておく。
- 分岐に応じて次セッションの場面を予告する。
合戦規模へ広げる時。
co-08-01 遭遇設計 §戦勢の核心5類型へPC任務を結び、co-06-06の「5万人を追跡するな — 主人公が活躍する一区域へ圧縮する」原則をそのまま引用する。一区域の勝敗が全体戦勢を分けるという叙事をGMが与える。
#卓フック — GM用
テーマ。 攻城は「城を開く物語」であり、「包囲軍が崩れない物語」でもある — 内と外の双方で時計が回る。
シナリオフック(場面配列例):
- 速戦 — 偵察 → 夜襲 → 本丸。援軍到着前、闇に乗って一気に。
- 包囲 — 遮断 → 補給 → 協商。刀より飢えで開く道。
- 強攻 — 偵察 → 火攻 → 城門圧迫。火と梯子で正面を。
- 内応 — 内通 → 結界破壊 → 夜襲。内の協力者と共に。
失敗時モード転換:
07 影山城攻城モードがこの十場面をどのように配列するかは、その文書に一つのシークエンスとして載る。
「城は一日で落ちない — 落ちるのは、一日の場面が十度積み上がった果てである。」