#第2章 NPC図鑑
目次
「名を得た者は忘れられない。忘れられない者は、鎖を解くことができる。」
本編参照
- 必須: 妖魔図鑑テンプレート・非戦闘判定・三道六心
#この章のNPC構成概要
第2章は戦闘より会話が重要な章である。NPCの深みが章の成否を左右する。この図鑑は4人の中心NPCと、多数の補助NPCを収録する。
#中心NPC (4人)
| 名前 | 役割 | 危険度 | 初登場 |
|---|---|---|---|
| 鎖の母 (Grip Mother) | 森の管理者・契約当事者 | 主級妖魔 (交渉可能) | 1幕 |
| 黒縄のナーガ(龍王) | 森の真の主・封印された存在 | 主級妖魔 (交渉可能) | 4幕 |
| サカイ・タロウ | 旧英霊・贖罪型捕縛 | 卒級 | 2幕 |
| ハルヒコ | 旧英霊・中間者の証人 | 中級 | 2幕 |
#補助NPC
| 名前 | 役割 | 初登場 |
|---|---|---|
| ミズキ | 混乱型捕縛英霊 | 2幕 |
| ゴエモン | 僧侶型捕縛英霊 (オプション) | 2幕 |
| オスシ (幻影) | 囮型幻覚 | 2幕付録 |
| 無名の者 | 無名の極捕縛 | 2幕付録 |
| ダイスケ | 元国人英霊 | 2幕付録 |
#1. 鎖の母 (Grip Mother) — 主要NPC
#基本情報
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 本名 | ホウセキ・ハルカ(宝石春香) |
| 外見年齢 | 30代半ば (実際は200年以上) |
| 異名 | 鎖の母、森の母、彼女 |
| 所属 | 黒縄の森の管理者 |
| 態度 | 穏やか・受動的・深い両価性 |
| 分類 | 主級妖魔 (交渉可能な知性体) |
#外形
背丈は人の平均。青白い肌、長い黒髪。顔に老いの痕跡はないが、目が深い。鉄鎖が細い枝分かれとなって何百本も身体に巻きついており、その鎖は拘束ではなくドレスのように流れ落ちる。歩き方は静かで、ゆっくりしている。
#性格
- 穏やかさ: 怒りをほとんど表に出さない。ただし深い悲しみが、ときどき目に宿る。
- 受動性: 自分では決めず、待つ。100年間、決定を先送りしてきた。
- 母性: 黒縄に巻かれた魂たちを「子」と呼ぶ。その愛情は本物である。
- 両価性: 解いてやりたいとも思い、縛っておきたいとも思う。どちらが正しいのかわからない。
#隠された背景 (GM非公開)
200年前、紀伊半島のある村で、彼女は青年ハルヒコを愛していた。その愛が執着となり、彼女の執着がハルヒコを死へ追い込んだ (実際には回復したが、彼女は知らない)。彼女は罪悪感の中で死に、黒縄へ来て自ら鎖に巻かれた。100年前、森の中心の封印から声を聞き、「母」となった。
真実: 封印された黒縄大母は、彼女自身の執着が物理的実体となったもの。二つの存在は一つであり、別個でもある。
#能力値 (交渉型)
| 能力 | 値 |
|---|---|
| 戦力 | 8 (交渉決裂後、戦闘時) |
| 防御 | 中 (鎖防御) |
| 攻撃 | 弱 (基本) / 強 (激怒時) |
| 判定能力 | 感知 +3, 交渉 +5, 精神耐性 +4, 風格 +2 |
| 特殊 | 鎖操作 — 森内のすべての鎖に影響 |
#交渉テーブル
| 接近 | 判定 目標値 | 効果 |
|---|---|---|
| 丁重な挨拶 | 自動 | 好感度 +1 |
| 感知 (過去の質問) | 感知 14 | 深い話を聞く |
| 交渉 (感情接近) | 交渉 16 | 涙、好感度 +2 |
| 攻撃的な感知 | 感知 18 | 大失敗時、好感度 -3 |
| 威圧 (剣を向ける) | — | 即座に敵対化 |
#贈り物 (友好時)
- 鎖の子花 — 黒縄の小さな花。領地結界の安定化が1週間持続。
- 契約の糸 — 3幕契約時に自動贈与。
- 黒縄流伝授 — キャンペーン後半の条件付き。
#台詞サンプル
共通トーン: 低く、柔らかい。言葉を急がない。しばしば沈黙の後で答える。
- "あなたたちだったのね。今回来た子たちは。"
- "解いてやるのが正しいと思う? ……解いてほしいと言わない子もいるの。"
- "私もかつて巻かれていたことがあったから。巻かれたままでいる気持ちがどんなものか、知っている。"
- "あなたたちが決めて。私は100年間、決められなかった。"
#2. 黒縄のナーガ(龍王) — 森の主 (主級妖魔)
#基本情報
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 異名 | 黒縄大母(黑繩大母)、黒縄のナーガ、忘れられた顔 |
| 本質 | 鎖の母から分離した執着。100年間封印された人格 |
| 外見年齢 | 鎖の母と同じだが、体躯が巨大 (約3m) |
| 所属 | 黒縄の森の心臓 |
| 態度 | 冷たい確信、深い知性 |
| 分類 | 主級妖魔 (交渉可能、撃破も可能) |
#外形
鎖の母とまったく同じ顔。しかし大きさは二倍以上。黒い髪はさらに長く、肌はさらに青白い。全身を覆う鎖は腰ほど太い。鎖が彼女を穴の底へ釘づけにするように固定している。彼女は立ち上がれない。だが彼女の視線は、穴の上のすべてを見る。
#性格
- 確信: 鎖の母の受動性と対照的。自分の居場所を知っている。
- 知性: 100年の静けさが与えた深み。一言に10の意味がある。
- 悲しみ: 表面は冷たいが、彼女の目の奥には耐えがたい悲しみがある。
- 譲歩の可能性: 交渉されれば、居場所を譲ることができる。これが眞・慈ルートの核心。
#本質理解 (GM非公開)
彼女は「執着の人格」である。愛が執着となり、執着が縛りとなる過程で切り離された、鎖の母の一部。彼女は何よりも理解されることを望む。だが同時に恐れている — 理解されれば、自分の存在理由が消えるのではないかと。
#能力値 (主級、ルート分岐)
#戦闘モード
| 能力 | 値 |
|---|---|
| 戦力 | 12 |
| 防御 | 非常に強い (鎖再生) |
| 攻撃 | 強 (鎖の一撃 2戦力、子守歌範囲精神耐性) |
| 判定能力 | 感知 +5, 交渉 +4, 精神耐性 +7, 風格 +5, 體 +6 |
| 特殊 | 鎖再生 (間合ごとに1筋), 子守歌 (範囲精神攻撃), 狂乱局面 (戦力半分以下) |
#交渉モード
| 能力 | 値 |
|---|---|
| 交渉疲労 | 高い (100年の静けさ) |
| 判定能力 | 感知 +5, 交渉抵抗 +3, 精神耐性 +7 |
| 特殊 | 3段階交渉 (傾聴→共感→提案) |
#交渉テーブル (眞・慈ルート)
詳細は 11-04 の「眞・慈ルート」節参照。要約:
| 段階 | 核心揺らぎ確認 | 目標値 |
|---|---|---|
| 傾聴 | 精神 (集中) | 12 |
| 共感 | 交渉 (RP) | 16 |
| 提案 | 感知または交渉 | 14~18 |
#贈り物 (成立時)
- 黒縄の涙玉 — 高純度核 1個。黒縄流 3段伝授の媒介。
- 大母の名 — 彼女が忘れていた本名をPCに教える。これはキャンペーン後半の鍵となる。
- 霊界知性体同盟 1人 — 霊界知性体8人 — 交渉可能な他者 に編入。
#台詞サンプル
共通トーン: 低く、冷たい。感情はあまり表に出ないが、激すると現れる。
- "長く待った。おまえでなくとも、別の者でも。"
- "おまえは彼女の使者なのだな。彼女が私に会いに行かせた。"
- "100年が過ぎた。私はもう、愛の記憶よりも、縛りの記憶のほうが大きい。"
- "おまえたちは強いな。だが強さは答えではない。"
#3. サカイ・タロウ — 贖罪型旧英霊
#基本情報
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 本名 | サカイ・タロウ(酒井太郎) |
| 生前の身分 | 武士 (主君の家は不明) |
| 死亡年代 | 約100年前 |
| 初登場 | 2幕場面 2 |
| 態度 | 諦念・平穏・贖罪 |
| 分類 | 卒級捕縛英霊 |
#外形
中年。乱れた髪、やつれた顔。しかし表情は平穏。鎧の残骸が身体に残っている — 脇腹にある傷跡は過去の戦いの記憶。全身に細い鉄鎖が何十筋も巻かれており、そのうち数筋は格子の骨組みにつながっている。
#性格
- 贖罪: 彼はここで休んでいる。この休みは安楽ではないが、正当なものだ。
- 武士の礼: 言葉遣いは礼儀正しい。見知らぬ者にも敬語を使う。
- 固さ: 解放されることを拒む。その選択は揺るがない。
#背景
100年前、仕えていた主君を戦乱の中で守れなかった。主君は死に、タロウは生き残った。彼は、主君の場所で生きられなかった自分自身を許せなかった。死んで黒縄へ来た時、彼は自ら鎖に巻かれた。「私が残した場所に、私がもう一度座る」という意味で。
#交渉要領
| 接近 | 目標値 | 結果 |
|---|---|---|
| 贖罪を認める (彼の選択を尊重) | 交渉 10 | 安堵。祝福。 |
| 解こうと交渉 | 交渉 16 | 失敗 (ほぼ不変) |
| 強制切断 | 解除または体術 14 | 物理的には解けるが、彼は絶望する |
| 武士への敬語を使う | 自動利点 | 好感度 +1 |
#贈り物 (尊重時)
- 折れた道の欠片 — 小さな竹片。彼の武士道の象徴。4幕で青銅鏡補助効果。
- 主君の名 — タロウが生涯抱いていた主君の名をPCへ伝える。この名は領地記録にあるかもしれない (GM連動)。
#台詞サンプル
- "君たちもここまで来たのか。どれほど時が流れた?"
- "私の名はサカイ・タロウ。戦乱の時、主君を守れなかった。"
- "解いてくれなくてよい。私はここがよい。正確には — ここがふさわしい。"
- "君たちの旅が無事であるように。そして、君たちが君たちの『ここ』を見つけられるように。"
#4. ハルヒコ — 中間者旧英霊
#基本情報
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 本名 | ハルヒコ(春彦) |
| 生前の身分 | 青年農夫 (紀伊半島出身) |
| 死亡年代 | 約150年前 (鎖の母の時代) |
| 初登場 | 2幕場面 4 |
| 態度 | 余裕・観照・深い愛情 |
| 分類 | 中級英霊 (巻かれていない状態) |
#外形
40代に見える男。ほどよい背丈、平凡な顔。しかし笑みが深い。鎖は身体に巻かれず、代わりに鎖を椅子のように使っている。茶を飲む手つきに余裕がある。
#性格
- 余裕: 黒縄の静けさを楽しむが、自ら巻かれてはいない。
- 観照: この森で起きることを見守る。評価しない。
- 鎖の母への深い愛情: 150年前に彼女を愛し、今も彼女を愛している。ただしその愛を要求しない。
#背景
150年前、紀伊半島の青年だった。ハルカ(鎖の母)と恋人同士だった。彼女の執着が深くなると、彼は一度彼女のそばを離れ、戻ってきた。彼は生きて戻ったが、ハルカは彼が死んだと信じ、悔恨の中で死んだ。彼は彼女を追って黒縄へ来た — しかし巻かれなかった。彼はただ彼女のそばにいることを選んだだけである。
#隠された役割
彼は黒縄の生きた証人である。鎖の母の過去を知る唯一の者。黒縄大母の本質も知っている。だが彼は、それを先に話さない。PCが尋ねなければならない。
#交渉要領
| 接近 | 目標値 | 結果 |
|---|---|---|
| 誘惑に屈する | 精神 <14 | PCがハルヒコと共に「休み」状態でセッション終了 |
| 誘惑を拒む | 精神 14 | 通常進行 |
| 誘惑を見抜く | 精神 16 | ハルヒコの情報獲得 (鎖の母背景) |
| 彼に茶を勧める (逆に) | 交渉 12 | 彼が笑って受ける。好感度 +1 |
#贈り物 (友好時)
- 鉄心(鐵心)結晶 — 4幕で黒縄大母の攻撃を1 間合中断させる1回用。
- 青銅鏡の欠片 — 3幕の裏切りの余地段階で贈与 (友好時)。4幕の核心アイテム。
- 鎖の母の古い話 — 口頭情報。彼女の本名、過去、執着の起源。
#台詞サンプル
- "ようやく来たね。待っていた。座りなよ。茶がある。"
- "君たち、ここがなかなか悪くない場所だとわかるだろう?"
- "彼女は100年間、決定を先送りしてきた人だ。君たちが決定を代わりにするのではなく、共有しなければならない。"
- "僕が彼女を愛していたから、僕は彼女の弱さを知っている。"
#5. ミズキ — 混乱型捕縛英霊 (補助NPC)
#基本情報
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 本名 | ミズキ(瑞希) |
| 生前の身分 | 若い女 (遊女または農家の娘、不明確) |
| 死亡年代 | 約10年前 |
| 初登場 | 2幕場面 3 |
| 態度 | 混乱・悲しみ・反復 |
| 分類 | 卒級捕縛英霊 |
#外形
20代前半。青白く痩せた顔。目は大きく、悲しい。鎖が彼女の身体にきつく巻きついており、そのうち一筋が彼女の口を覆っている。口の鎖が解けると、彼女は必死に話す。
#性格
- 混乱: 解かれたいが、次の瞬間にはまた縛られたくなる。10年間、この反復。
- 悲しみ: 理由を正確には覚えていない。だが深い悲しみがある。
- 依存: 解かれるとPCにすがりつく。領地への同行を願う。
#背景
10年前、家族との悲劇の後、深い悲しみによって死んだ。黒縄へ来て自分の選択で鎖に巻かれたが、10年間に何度も「解いてほしい」と「そのままにしてほしい」の間を行き来した。鎖の母は彼女の選択を尊重するが、強制はしなかった。
#交渉要領
詳細は 11-02 参照。要約:
- 感知 14+ 成功時、真実公開: 彼女の混乱そのものが真実。
- 解けば領地同行可能 (ただし領地士気 -1, 衰弱度 +0.5)。
- 尊重して解かないなら、鎖の母好感度 +1。
#道徳的重み
彼女はこの章の最も曖昧なキャラクターである。解くことも、置いておくことも答えではない。PCの選択がどのようなものであれ、その選択は完全ではない。GMはこれを演出ではっきり示す。
#6. ゴエモン — 僧侶型捕縛英霊 (オプション)
#基本情報
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 本名 | ゴエモン(五右衛門) |
| 生前の身分 | 寺の寺務僧 |
| 死亡年代 | 約30年前 |
| 態度 | 沈潜・敬虔・経典読誦 |
| 分類 | 卒級捕縛英霊 |
#外形
老僧。剃髪。白い髭。鎖に巻かれたまま半跏趺坐。経典を手に握っている。
#背景
説法の途中、弟子の一人が塔を崩す場面を目撃した。その場面が、説法の無力を悟らせた。彼は寺を離れて黒縄へ来て、自ら巻かれた。「言葉が届かない場所」を学ぶために。
#交渉要領
- 会話時、彼は経典の句だけで答える。理解には感知 14+ が必要。
- 経典を3 間合以上傾聴すれば、精神回復 +1。
- 贈り物 (聴取時): 「破れた経文」 — 4幕で黒縄大母に見せると、彼女の攻撃力 -1。
#台詞サンプル (経典句風)
- "不動というも、事は動く。その動きの中に不動がある。"
- "解かれるということは、縛られたということ。縛られたことなき者には、解かれることもない。"
- "おまえたちの問いに答えぬことが、答えなり。"
#7. オスシ (幻影) — 囮型幻覚 (付録)
#基本情報
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 本名 | オスシ(お寿司 — 「小さな寿命」という意味で付けた仮名) |
| 外見年齢 | 10代前半 |
| 本質 | 黒縄の幻影。実在しない |
| 分類 | 幻影体 |
#外形
幼い少女。泣いている。鎖に巻かれている。「解いて」と叫ぶ。
#真実
彼女は幻影である。黒縄がPCの憐れみを試すために作った囮。本当のオスシはずっと昔に自然死している。
#交渉要領
- 感知 15+ 成功時、幻影であることが露見する。
- 幻影を「解いた」PCは三道・善道 -1 (判断力失敗)。
- 幻影を見抜いたPCは三道・善道 +1。
#8. 無名の者 — 極捕縛英霊 (付録)
#基本情報
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 本名 | なし。忘れられたか、最初から名前がなかった |
| 外見年齢 | 不明。性別も不明 |
| 死亡年代 | 100年以上前 |
| 分類 | 卒級極捕縛英霊 |
#外形
鎖が顔まで覆っている。取り払うと顔がない — 顔が鎖と同化して溶けている。
#性格
- 無言: 話せない。
- 存在感: むしろ最も強い存在感。他の英霊たちよりも。
#意義
PCに「解いてやるという概念そのもの」を問い直させる存在。名前も、顔も、過去もない者を解いてやることができるのか?
#判定
PC全員、精神 目標値 13。失敗時、1 間合「無言」状態。成功時、三道・善道 +1。
#9. ダイスケ — 元国人旧英霊 (付録、領地縁故)
#基本情報
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 本名 | ダイスケ(大助) |
| 生前の身分 | 同じ国人家出身の武士 |
| 死亡年代 | 約40年前 |
| 態度 | 明瞭・情報提供 |
| 分類 | 卒級英霊 (重要情報源) |
#外形
中年武士。鎖に巻かれているが、頭は自由。目が鋭い。
#背景
領地の旧住民の血筋。PCの中に家の縁故を持つキャラクターがいれば、彼を認識する。領地が霊界に落ちたことを知っている。
#決定的情報 (感知 12+)
「黒縄大母は鎖の母の『別の顔』ではない。別個の存在だ。同じ身体を共有する二つの魂。」
この情報は4幕の談判で決定的。眞・慈ルートの「統合/共存」選択の根拠。
#付録 A — 章全体NPC関係図
[ハルヒコ]
|
(過去の恋人)
|
[鎖の母] ----- (契約) ----- [PC一行]
| |
(分離した自我) (対面)
| |
[黒縄大母] |
| |
(封印されたまま) |
V V
(4幕選択: 統合/分離/撃破/犠牲)
#付録 B — NPC別進入場面要約
| NPC | 初遭遇章 | 以後の登場 |
|---|---|---|
| 鎖の母 | 1幕 | 2幕・3幕・4幕継続 |
| サカイ・タロウ | 2幕 | 2幕終了後は不在 |
| ミズキ | 2幕 | 領地同行時、以後継続 |
| ハルヒコ | 2幕 | 3幕再登場 |
| 黒縄大母 | 4幕 | 4幕のみ |
| 付録NPC | 2幕オプション | 単一場面 |
#付録 C — 交渉可能な霊界知性体書式 (本編拡張)
この章で初めて導入される「交渉可能妖魔」書式の基本構造。
#C.1 妖魔交渉可能可否
| 分類 | 交渉可能性 | 判断指針 |
|---|---|---|
| 雑鬼 | 不可 | 知能なし。戦闘のみ可能。 |
| 下級妖魔 | ほぼ不可 | 例外 — 特定状況で短い会話。 |
| 卒級妖魔 | 部分可能 | 本編 08-02 参照。 |
| 中級妖魔 | 可能 | 深いRP可能。裏切りも可能。 |
| 主級妖魔 | 条件付き可能 | 交渉困難。しかし成立時、長期同盟可能。 |
#C.2 交渉3段階 (眞・慈ルート標準)
- 傾聴 — 相手の話を聞く。精神/感知判定。
- 共感 — 相手の感情を認める。交渉/精神耐性。
- 提案 — 共同の答えを提案する。交渉/感知判定。
#C.3 裏切り可能性
| 側 | 裏切り可能 | 条件 |
|---|---|---|
| PC | 可能 | 契約当事者としての自分の意志 |
| 妖魔 | 可能 | ただし性質による。鎖の母・大母は比較的忠実 |
詳細は本編 交渉ルール およびこの章 11-03「契約」節参照。
#付録 D — GM運用ノート
#D.1 鎖の母を演じる時
- まず目を描写せよ。 彼女の目は深く、悲しい。台詞の前には必ず目について描写する。
- 沈黙を恐れるな。 質問に即答しない。3秒以上沈黙してから答える。
- 鎖を生きているものとして。 彼女が話すたび、鎖の一、二筋が自ら動く。
#D.2 黒縄大母を演じる時
- 低い声。 鎖の母より一オクターブ低い。
- 一言ごとに複数の意味。 彼女の言葉は表層と深層を同時に伝える。
- 感情を惜しめ。 彼女の感情は最後の瞬間にだけ現れる。
#D.3 旧英霊たちを演じる時
- 個別の叙事を尊重。 サカイ・ミズキ・ハルヒコそれぞれの話し方を区別する。
- 静けさを保て。 彼らは騒がしくない。
- 判定を強制しないこと。 会話は判定なしでも可能。
#章NPC終了チェックリスト
セッションごとに更新すること。
- [ ] 鎖の母好感度 (-5 ~ +5)。
- [ ] 黒縄大母関係 (対面後のみ)。
- [ ] サカイ・タロウ尊重有無。
- [ ] ミズキの状態 (捕縛/解放/同行)。
- [ ] ハルヒコ贈り物獲得有無 (鉄心、青銅鏡)。
- [ ] 付録NPC接触有無。
#次の段階
- 妖魔図鑑: 第2章妖魔図鑑 — 黒縄の顔たち
- 報酬整理: 第2章 報酬・領地変化・次章接続
- 霊界知性体同盟: 霊界知性体8人 — 交渉可能な他者
- 黒縄流伝授: 黒縄流
最後のGMノート: この章のNPCたちは人格の深みを持つ存在である。単なるクエスト提供者として扱わないこと。各NPCは自分の人生を生きており、PCはその人生にしばらく介入するだけだという態度で。
NPCの三原則:
1. 「すべてのNPCは、自分の理由でそこにいる。」
2. 「理由を問う者にだけ、答えが返る。」
3. 「鎖は木のように育つ。名は人のように縛られる。」