日本語版 v1.3.3 · fc-guide
#魔人の括り — 戦争、呪い、信仰、取引
目次
魔人職を一つずつ読めば怪物が見える。括って読めば勢力が見える。
#導入断片 — 四つの部屋
般若会の地下には四つの部屋があった。
一つ目の部屋では武器が磨かれた。血が乾く前に、次の戦闘地図が広げられた。
二つ目の部屋では、病と毒と霊魂の名前が同じ紙に記された。
三つ目の部屋では、位牌と神体と呪文が同じ祭壇の上に置かれた。
四つ目の部屋では、金貨、契約書、解剖記録、機械部品が一つの帳簿に括られた。
記録者は言った。「魔人は一人でいても恐ろしい。しかし同じ言い訳が組織になれば、そこからは戦争だ」
#なぜ括って見るのか
12魔人職はそれぞれ独立した職業だ。しかしキャンペーンでは、一つの勢力の中に複数が共に登場しやすい。
括りは新たな分類規則ではない。GMが勢力と場面を素早く作るための読みの道具だ。
#戦争と体
中心の問い:
- 体はどこまで武器になるのか。
- 戦争が終わった後にも、戦争の体は生きていけるのか。
- 狩り、舞、飛行、狂乱は、どの瞬間に人間関係を断つのか。
よく似合う場面:
- 戦場の後の祭り。
- 捕食者と守護者の境界が曖昧になる山道。
- 美しい舞台が恐怖政治になる城下町。
- 空から見下ろす者が地上の名前を忘れる場面。
#呪いと死
中心の問い:
- 見えない苦痛は、戦争より残酷でないのか。
- 死者を引き留めることは、愛か、所有か。
- 境界を開ける者は、閉じる責任も負うのか。
よく似合う場面:
- 病が回る村で、誰も敵を見られない。
- 死んだ家族の声が、生者の選択を阻む。
- 黄泉の門を閉じるために、最初に門を開けた者に頼まねばならない。
- 毒を作った者が解毒を求められる。
#信仰と罰
中心の問い:
- 救いが失敗すれば、罰が信仰に取って代わりうるのか。
- 動かない聖性は、誰を押しつぶすのか。
- 神の名を呼ぶ者が、自分の怒りを隠してはいないか。
よく似合う場面:
- 祈りに来た村人が、神殿の前で裁きを受ける。
- 動かない怪仏を守るために、生者たちが死んでいく。
- 祟り神の罰が、最初は正しく見える。
- 邪教の教理が、被害者の言葉を盗む。
#知識と取引
中心の問い:
- 理解しようとする欲望は、いつ解体しようとする欲望になるのか。
- 感情を除いた判断は、本当に清潔なのか。
- すべてに価格を付ければ、価格のない約束はどこへ行くのか。
よく似合う場面:
- 闇市場で、英雄の名前が商品として売られる。
- 研究室の標本の一つが、まだ言葉を話す。
- 機械の体を持つ者が、昔の家族の声を誤りとして処理する。
- 雑貨商が両方の陣営に同じ物を売る。
#勢力組み立ての例
勢力は普通、一つの括りだけで作るより、二つの括りを混ぜると強くなる。
| 組み合わせ | 勢力の印象 |
|---|---|
| 戦争と体 + 信仰と罰 | 聖戦軍、狂戦士の寺刹、罰を名分とした討伐団。 |
| 呪いと死 + 知識と取引 | 禁忌研究会、毒物の闇市場、怨霊取引網。 |
| 信仰と罰 + 知識と取引 | 教理を商品化する邪教、符と救いの独占。 |
| 戦争と体 + 呪いと死 | 戦闘の後に死体と霊魂まで回収する略奪軍。 |
#GM原則
魔人の括りは、敵の目録を増やすための装置ではない。勢力がどんな言い訳を共有するかを見るための道具だ。
よい魔人勢力は、次の一文を持つ。
我々は [傷] のために [禁忌] を越え、いまそれを [教理/取引/戦争/研究] と呼ぶ。
この一文があれば、各魔人職の役割は自然に定まる。
魔人は一人で堕落するが、勢力は堕落に名札を付けて組織図にする。